カープ解説2022

カープ解説2022 ~3年間でこんなに弱いチームになりました~】
               (約24000字)

公開 2023年2月8日

 

 

 

まさかの2月公開。流石に遅すぎる。
もう次のシーズンのキャンプが始まってるのにわざわざ前の年の話をします。本当に応援しているからこそ毎年しんどい思いをしてこんなに時間をかけてこんなに文字を書いている。年を跨いだことにより、「去年」と「今年」と「来年」の記述がややこしくなってしまったのは申し訳ない。一応言っておくと、記事の中の"今年"は2022年シーズンのことである。

 

 

目次
・シーズン振り返り
・成績で振り返る2022
 (チーム編・投手編・打線編・守備編・走塁編)
・神試合ベストナイン
・コラム
 (相性・コロナ禍での応援・一部野球ファンへ)
・佐々岡政権を終えて
・来季展望
・お悔やみ

 

 

 

 


◎シーズン振り返り

 まずは恒例のシーズン振り返りからである。周知のとおり、広島は開幕前の時点では断トツの最下位候補だった。10人いれば8~9人が最下位に予想するレベルで、私もたいして期待していなかった。ところがシーズンが始まると、「やっちゃろうや!」を合言葉に開幕6連勝を飾る。強力な先発4本柱と繋ぎの意識を徹底した打線を武器に序盤は勝ちを重ねた。開幕して18試合は1イニング3失点以上がなく、全体的には好成績だった一方、案の定中継ぎが壊滅的で、逆転負けが多かったのもまた事実だった。

 交流戦前の時点では6個の貯金を作り、屋外球場で貯金15、屋内球場で借金9という植物のような成績を残していた。チーム状態も良く、今年こそはと意気込んだ交流戦だったが、やはり最下位に終わった。いつものこと。もう慣れたもんですよ。カード勝ち越しは日本ハム戦のみで、それも相手の自滅(というか新庄の自滅)で勝ったようなもの。33得点・83失点・打率.217・本塁打2・盗塁2・防御率4.38はすべて12球団ワーストだった。ソフトバンクには3戦合計で26-1と虐殺され、オリックスには逆転負けで12連敗を喫した。

 リーグ戦が再開してしばらく経った6月27日、衝撃のニュースが飛び込んでくる。秋山翔吾の広島入団である。「来てくれたら嬉しいけどまあ来ないだろうな~」ぐらいの感覚だったのに、古巣の西武と金満のソフトバンクとの争奪戦を制し、まさかの入団。秋山がマエケンと仲が良くても、菊池會澤田中あたりと交流があっても、本拠地が天然芝でも、滅多に動かない広島球団が動いたとはいえ、本気で来ると思っていた人はほぼいなかったと思う。そんな秋山が7月上旬に合流し、チームは勝率5割に戻して同率2位で前半戦を終える。

 後半戦はいきなり6連敗スタートから始まる。なんとか立て直したいところだったが、8月頭に床田とアンダーソンが相次いで離脱してしまう。さらに8/16にはコロナ陽性により監督と選手7人が離脱。実は7月中旬に球団スタッフ含め40人以上がコロナ陽性判定を受けたが、これは主に2軍での出来事で、1軍には大きな影響はなかった。そのときは1軍で広がるよりは2軍の方がまだマシだと思っていたが、結局1軍でも感染し、2年連続でコロナをもろに喰らうこととなった。

 9月に入り若干巻き返し阪神・巨人と3位を争ったが、連敗して早々に脱落。マツダスタジアム通算500勝に王手をかけながら6連敗となり、達成はまさかの来季へ持ち越し。シーズン自体も4連敗で終えた。

 

 え?意外と振り返りがあっさり?今年が短いわけじゃない。去年が長すぎるのよ。ちなみに、今シーズンは夏のハマスタでのひどい逆転負けは無かった。シンプルに5戦5敗だった。

 

 振り返りの最後に、日程の組み方についてクレームを言いたい。特に交流戦前までがあまりにも酷かったので、とりあえず今年の広島の日程表を見てほしい。
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   月   火   水   木   金   土   日
              25  26  27
               DeNADeNADeNA
3月
   28   29  30  31   1   2   3
     阪神  阪神  阪神   中日  中日  中日

   4   5   6   7   8   9   10
     巨人  巨人  巨人   阪神  阪神  阪神

   11   12  13  14   15  16  17
     ヤクルト  ヤクルト        中日  中日
4月
   18   19  20  21   22  23  24
     巨人  巨人  巨人  DeNADeNADeNA

   25   26  27  28   29  30  1
         ヤクルト  ヤクルト   中日  中日  中日

   2   3   4   5   6   7   8
     巨人  巨人  巨人  DeNADeNADeNA
5月
   9   10  11  12   13  14  15
     阪神  阪神      ヤクルト  ヤクルト

   16   17  18  19   20  21  22
     巨人  巨人  巨人   中日  中日  中日
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 見て分かる通り、火水木の試合は阪神→巨人→ヤクルト→巨人→ヤクルト→巨人→阪神→巨人で、そのせいでDeNAと中日は週末のみになり、神宮で初めてヤクルトと戦ったのは交流戦明けという見事な偏りっぷり。この日程の偏りは他球団にとっても同様に起こっていたようで、全球団のファンから批判されていた。
 実は振り返りで一番言いたかったのがこれ。毎回同じローテだとシンプルにつまらないし、得するチームと損するチームが生まれて公平性が失われるので、日程の組み方についてはもっと考えてもらいたい。あとオールスターを平日にやるのも考え直した方が良い。

 

 

 

 


◎成績で振り返る2022

・チーム編
5位 66勝74敗3分 .471 打率.257①
得点552② 本塁打91④ 盗塁26⑥
失点544④ 防御率3.54⑤ 失策73④
QS率51%で2位 代打打率2位
得点圏.288で断トツ(2位が.253)
安打数1位 二塁打4位 三塁打2位
出塁率3位 長打率4位 併殺打最多
先発防御率3.66⑤ 救援防御率3.32⑤

チーム打率はリーグ1位で得点数も2位。鈴木が抜けた割には好成績だった。ただ、本塁打長打率はリーグ4位で併殺打は最多、盗塁は最少とこれでも得点効率はあまり良くなかった。特に盗塁は球団史上最少の数字。

 

セ・リーグ順位表
1ヤクルト  80勝59敗4分 .576  ―
2DeNA   73勝68敗2分 .518 8.0
3阪神  68勝71敗4分 .489 4.0
4巨人  68勝72敗3分 .486 0.5
5広島  66勝74敗3分 .471 2.0
6中日  66勝75敗2分 .468 0.5

セ・リーグ順位表(交流戦抜き)
1ヤクルト  66勝55敗4分 .545  ―
2DeNA   64勝59敗2分 .520 3.0
3広島  61勝61敗3分 .500 2.5
4巨人  60勝62敗3分 .492 1.0
5中日  59勝64敗2分 .480 1.5
6阪神  56勝65敗4分 .463 2.0

セリーグ内ではAクラスってもう見飽きたよ。2019年・2021年・2022年の3回連続だよ。2019年に至っては交流戦を抜くと4位→首位と1ゲーム差の2位になるよ。

 

月間成績        打率 防御率
3・4月    16勝12敗1分 .255 3.15
5月   11勝12敗1分 .256 3.43
6月     8勝14敗1分 .256 3.90
7月   11勝11敗    .249 3.35
8月   10勝15敗    .253 3.90
9・10月  10勝10敗    .273 3.60

交流戦が響き6月に大きく負け越し(毎年これ書いてるな)。9月に入り巻き返したが終盤に連敗を喫し5割。月間で勝ち越したのは開幕ダッシュに成功した3,4月のみとなった。

 

チーム別対戦成績     打率 防御率
ヤクルト    8勝16敗1分 .272 4.74
DeNA   17勝  8敗    .298 2.79
阪神  14勝  9敗2分 .260 2.93
巨人  12勝13敗    .253 3.62
中日  10勝15敗    .222 3.09
交流戦   5勝13敗    .217 4.38

2年連続でヤクルトに大きく負け越して優勝をアシスト。11戦終了時点で1勝10敗という有様だった。DeNA阪神に対しては相性が良く、阪神には開幕9連勝、DeNAには8月(DeNAがアホみたいに強かった時期)の5連敗を除けばほとんど勝っていた。他にもヤクルトがDeNAに貯金7、DeNA阪神に貯金7の中日に貯金12、中日がヤクルトに貯金4と相性が極端な年となった。

 

 

 

・先発投手編
森下暢仁   27登板   17QS
3.17 10勝8敗 178²/₃回 133奪三振

床田寛樹   17登板   13QS
2.84   8勝6敗    114回     74奪三振

九里亜蓮   26登板24先発11QS
3.33   6勝9敗 140¹/₃回 121奪三振

大瀬良大地  23登板   12QS
4.72   8勝9敗 135¹/₃回   97奪三振

遠藤淳志   20登板17先発  9QS
3.59   4勝7敗 105¹/₃回   78奪三振

アンダーソン 13登板     6QS
3.60   3勝4敗  70回    59奪三振

玉村昇悟     9登板  8先発  3QS
3.92   2勝2敗   43²/₃回    21奪三振

野村祐輔     9登板     2QS
5.23   2勝3敗   41¹/₃回    18奪三振


 開幕前の先発4本柱は機能したのは4月まで。それ以降は崩壊する一方で、最終的には4本全てが折れてしまった。QS率は4月76%、5月63%、6月48%、7月55%、8月32%、9月25%とどんどん低下し、9月9日以降QSを記録した先発投手はいなかった。

 まずは開幕投手を務めた大瀬良。開幕当初は好調で交流戦までは防御率2.90。しかし交流戦後は5.83、オールスター後に限れば7.47と悪化した。対DeNAでは4勝を挙げ防御率も1.85と安定していたが、その他のチームに対しては最も良い数字でも4点台後半。序盤の球数が多かったせいか疲労が溜まり、中盤以降は簡単に連打を浴びて失点するシーンが多く、3,4月の月間MVPを獲得した面影はどこにもなかった。昨年はQS率がリーグ最高だったが、今年は一年を通して試合を作ることができなかった。

 次に昨年最多勝を獲得した九里。九里の持ち味といえば粘り強さだが、今年はそれがみられなかった。四球が多く、アウトを取るのに球数がかかりすぎては自慢のスタミナも活かせない。最少失点で乗り切るといったことができず、5月・6月・7月は月間防御率が4点台にまで落ち込んだ。実は最多勝のタイトルを獲得した去年より防御率は良化したが、途中の中継ぎ降格もあり、勝ち星を伸ばせなかったシーズンだった。

 続いて森下。10勝を挙げ、リーグ最多投球回を記録。投球回がリーグ最多ということは、最も多くのアウトを奪ったピッチャーということになるので、そこは十分評価できるのだが、だんだんと数字が悪化しているのが気になる。奪三振率は年々減少し、今季の被打率に至っては.281とかなり悪い数字に。ただ、得点圏被打率は.218なので、チャンスは作られたがこれでもなんとか粘ったという印象だ。本拠地では防御率1.89と好成績だった。最初の3登板で7打点を稼ぎ、一時は投手なのにリーグの打点ランキングに名前が載るほどだったが、それ以降打点を挙げることはなかった。

 最後は今年飛躍が期待された床田。昨年の後半から覚醒し、今年のオープン戦でも結果を残した。シーズンが始まっても好投を続け、交流戦では防御率1.64の被打率.114と圧巻のピッチング。新たに投げ始めたパームとそれによって活きるストレートとのコンビネーションは抜群だった(それにしても床田が投げる度にパームを連呼する実況はなんとかならなかったのか。パームパームうるせえよ。別に床田はパームばっかり投げてるわけじゃないわ)。チーム随一の安定感を見せていたが、8月に足を骨折し離脱。自身初の規定投球回&2桁勝利は達成できなかった。

 ここからはその他の先発投手を紹介する。遠藤はオープン戦で好投し開幕ローテに入ると、シーズン中盤までは安定したピッチングを見せた。課題だった四球はシーズン通して18個と大きく減少し、交流戦でも防御率2.45と床田に次ぐ成績だった。6月にコロナで戦列を離れてしまい、復帰後は以前のパフォーマンスを発揮できないままシーズンを終えた。

 7回1安打無失点という衝撃のデビューを飾ったアンダーソンは、好投と炎上を交互に繰り返しながら徐々に適応していったが、コンディション不良で離脱しその後コロナに感染というダブルパンチを喰らい、復帰もできずにシーズンを終えた。対右の.182と比べて対左は.277と極端に悪いため、左打者を抑えることが鍵になるだろう。「村上を抑えるプランがある」と宣言した6月30日の試合での有言実行の3三振は見事だった。

 玉村は開幕からまずまずの投球だったが、チーム事情によりアンダーソンと入れ替わる形で2軍へ。終盤に戻ってきたものの、僅か2勝に終わり、去年を下回る結果となった。

 野村は2年ぶりの勝利を挙げたが、防御率は5点台と安定感はいまひとつ。さらに、平均投球回も5回未満で、先発投手としてのキャリアの岐路に立たされている。最低でも5回を投げ切るスタミナと投球術を取り戻さないと先発としてはかなり厳しいかもしれない。

 ルーキーの森は即戦力として期待されたが、オープン戦で大量失点を喫したこともありシーズンの大半を2軍で過ごした。それでもシーズン終盤にはプロ初勝利を記録し、フェニックスリーグや秋季キャンプの紅白戦での投球は、来季へ十分期待が持てる結果だった。

 大道はローテの谷間で数回先発したが、球威不足からか以前なら打ち取っていたボールを長打にされてしまうことが多く、白星を挙げることはできなかった。昨シーズン序盤の中継ぎ時代の方がいい球を投げていた気がするので、リリーフ転向はどうだろうか。

 

 

 

・リリーフ投手編
松本竜也   50登板
3.56 4勝2敗  8HP 55²/₃回 54奪三振

ケムナ誠   43登板
3.20 4勝0敗18HP 39¹/₃回 37奪三振

ターリー   45登板
3.11 2勝4敗16HP 37²/₃回 32奪三振

森浦大輔   51登板
3.30 3勝6敗27HP 46¹/₃回 48奪三振

矢崎拓也   47登板
1.82 2勝0敗19HP 49¹/₃回 51奪三振

栗林良吏   48登板
1.49 0勝2敗31S    48¹/₃回 59奪三振


 今年は矢崎がリリーフとして覚醒。敗戦処理→ロングリリーフ→僅差→勝ちパターンと徐々に序列を上げ、最終的には勝ち試合の8回を担当した。メンタル面が改善され、四球を出してもいい意味で開き直れるようになったことで大幅に成績アップ。8月29日の試合では無死満塁のピンチを0に抑えた。シーズン通して被打率.199と安定しており、特に後半戦では防御率0.89の被打率.155と抜群の安定感を誇った。

 矢崎の定着まで8回を担ったのが森浦。開幕を2軍で迎え、今季初登板でも失点したが、その次の登板から14試合連続無失点。前半戦の森浦→栗林のリレーは鉄壁で、実際に前半戦の防御率は1.38だった。しかし後半戦になると防御率5.75と悪化し5敗を喫した。ホームでの防御率が4.56でビジターの防御率が1.99と、本拠地で防御率1.59だった去年とは逆になるという不思議な結果となった。

 今年のルーキーで一番の活躍を見せたのが松本。後半戦は勝ちパターンでも起用され防御率2.25の被打率.226。9月以降は防御率0.77と完璧な投球を見せた。ホップ成分(これが大きいほどボールが浮き上がるように感じるらしい)のデータが驚異的な数値っていうのをどこかで見た。

 ケムナは調子が極端で、良いときは危なげなく抑えるのだが、悪いときは全くストライクが入らなくなる。3球投げればだいたいその日のコンディションが分かり、3球で3ボールになれば失点を覚悟する。シーズンの終盤になるにつれて、良いときのケムナが顔を出す割合が高くなり、9月以降の防御率は1.69だった。

 ターリーは序盤は不安定な投球が続いていたものの、延長のマツダ阪神戦(6/23かな?)でついに覚醒。最速158km/hぐらいを記録し、そこからは1軍戦力になった。防御率3.31の割に被打率は.198と効率よく(?)失点していた。

 最後は栗林。開幕当初は調子が上がらなかったが、4月5日から6月10日にかけて17試合連続無失点。6月30日から9月16日にも20試合連続無失点を記録。被打率は.133で、昨年惜しくも逃したシーズン通して被本塁打0を達成。凄すぎる。防御率奪三振率はやや悪化したが(というか去年の数字が異常すぎる)、ボールがばらついたり、先頭を四球で歩かせたりといったシーンは今年の方が少なく、安定感は増した印象。

 

 貧弱と言われている広島の中継ぎ陣だが、ケムナ・ターリー・森浦・栗林が交流戦無失点だったり、奪三振率が全体的に高かったり(松本8.73、ケムナ8.47、ターリー7.65、森浦9.32、矢崎9.30、栗林10.99)とポテンシャルは悪くないはず。リセット癖のある島内や春だけは抑える塹江も含めて三振を奪う能力は持ち合わせており、何かきっかけさえあれば充分戦える陣容になると思うのだが…。

 

 

 

・打線編
1 右 野間峻祥      85試合
 .312(317-99)  0本 16打点 OPS.745

2 二 菊池涼介    123試合
 .262(462-121)   6本 45打点 OPS.659

3 左 西川龍馬      97試合
 .315(390-123) 10本 53打点 OPS.822

4 一 マクブルーム  128試合
 .272(448-122) 17本 74打点 OPS.794

5 三 坂倉将吾    143試合
 .288(539-155) 16本 68打点 OPS.773

6 捕 會澤翼       98試合
 .207(290-60)  3本 33打点 OPS.548  

7 遊 小園海斗    127試合
 .266(473-126)   7本 38打点 OPS.662

8 中 上本崇司      94試合
 .307(261-80)  2本 18打点 OPS.748

長野久義 58試合  .211(123-26)  3本  15打点
堂林翔太  101試合  .243(255-62)  8本  28打点
秋山翔吾 44試合  .265(155-41)  5本  26打点
磯村嘉孝 43試合  .237(114-27)  3本  15打点
中村健人 63試合  .240(121-29)  3本  10打点
松山竜平 88試合  .217(152-33)  2本  23打点


 今年は上から順に紹介していこう。野間は5月下旬から1番に定着。コンスタントに安打をマークし、3割を超える打率を記録して野手キャプテンの意地を見せた。内容のある打席が増え1番打者らしくなってきたと思う。粘りのバッティングで相手に投げさせた球数も多く、1打席で投げさせた平均球数が、300打席以上の選手ではリーグトップの数値だった。対巨人の2割以外は対戦打率3割を超えており、得点圏で.317、本拠地で.360の高打率。

 菊池は2桁本塁打が6年で途切れたが勝負強さは健在で、得点圏.340はリーグ2位。1位は某神様なので、実質1位のようなものだ。なんなら人間のカテゴリーの中では1位だ。対DeNA.320でハマスタ.351と今年は(今年も?)DeNA戦でよく打った。もともと喘息持ちなのに加えて2年連続のコロナ感染でかなり体に負担がかかっているはず。来年こそは病気による離脱が無い年になることを願っている。そして秋山と共に2000本安打へと突き進んでほしい。

 西川は前半戦で2か月の離脱があった影響で規定打席には20打席ほど届かなかったものの、主に3番を打って得点圏は.380。特に後半戦はチームの中軸として奮闘した。後半戦打率はリーグ1位で、OPSも2位(1位は某神様なので以下略)だった。今シーズンに最短の7年でFA権を取得したが、つまり西川の入団から7年が経過しているということで、時間の流れの早さに驚く。

 マクブルームはしっかりと4番の役割を果たした。得点圏.317とチャンスにも強く、巨人戦・DeNA戦・阪神戦では3割を超える打率を残した。それに対して、中日戦では.216、ヤクルト戦では.138となっており、マクブルームの成績がそのままチームの対戦成績に表れた形となった。しっかりとボールを見逃せる珍しいタイプの外国人打者で、打てもしないのに空振りしまくるクロンを昨年散々見た後だと、外角の変化球にバットが止まる姿がより頼もしく見える。ありがたや~。

 坂倉はチームで唯一全試合出場を果たした。不慣れな三塁を守りながら、本塁打は自己ベストを更新。昨年はそれほど苦にしなかった左投手に対して.237と苦戦しているのが気になる点だ。来季は捕手に専念することとなったが、私はこの決断を支持したい。打てるサードでは村上や岡本の陰に隠れて並の選手で終わってしまう恐れがある。しかし、もし打てる捕手としてならば球界一の選手になれる可能性があるからだ。また、捕手専念によって守備での負担が増えた結果、打撃成績も悪化するのではないかと懸念されているが、坂倉はなぜか捕手としての出場時の方が成績が良い傾向があるので、そこに関してはあまり心配していない。

 會澤は打率.207に終わった打撃面だけでなく、守備面でも転倒や悪送球といった精彩を欠いたプレーが多々あり、かなりコンディションが悪そうな1年だった。

 小園は序盤の不振から抜け出し、交流戦後は打率3割。得点圏でも.358とよく打ち、印象通り神宮(.391)とハマスタ(.452)で高打率を残した。自分の頭ぐらいの高めのボールに手が出る傾向があり、逆にそれ振る方が難しいだろと思ってしまうのだが、そこを見逃すことが出来れば3割を打てる能力はあるはず。

 上本のブレイクは今シーズン最大のサプライズとなった。2020年ごろから覚醒の兆しは見えており、昨年も代打で一定の結果を残していた。消去法センターながらも開幕スタメンを勝ち取ると、持ち味の粘り強さで高い出塁率を誇った。プロ初ホームランも放ち、波はあったが最終的にはシーズン3割を打った。

 長野は移籍後最低の数字に。シーズン後には巨人復帰が決まった。マクブルームの話し相手だったり、チームの雰囲気作りだったり、数々の聖人エピソードだったり、4年間でチームにもたらしたものは成績以上に大きかった。

 堂林は右の代打の切り札として代打打率.303。代打ホームランも3本放ち、自身の代打弾で試合を決めたのも何度かあった。

 秋山は得点圏打率4割と高い勝負強さを発揮。関東の試合でよく打ち、ハマスタで.333、東京ドームで.350、神宮に至っては.778だった。扁桃炎の影響で終盤はほとんど出場できなかったが、シーズン後に摘出手術を受けており、来季は開幕からチームを引っ張る働きが期待される。

 磯村は東京ドームでのガッツポーズ付きの満塁弾や、「打率と打点が森下より…」のヒーローインタビューなど所々で印象的な活躍。

 中村健人は守備で何度もファインプレーを見せた。阪神戦で多かった気がする(北條のレフト後方inマツダ・大山のライト後方inマツダ・大山の右中間in甲子園とかだったかな?)。

 松山は開幕4番を任され好調な滑り出しだったが、コロナをきっかけに当たりが完全に止まってしまった。それでも、得点圏.302、4番での打率.324と奮闘し対ヤクルトでも.375の高打率。代打適性も高く、代打での安打と打点は12球団トップ。代打に専念することになった交流戦後の代打打率は.324だった。

 

 昨年と比べると、林が不振で1軍出場が無かったり、宇草がサヨナラホームラン以降はヒット1本に終わるなど若手野手の活躍は少なかったが、全く無かったわけではない。
 羽月は得点圏で4割打ち外野の守備でも華麗なダイビングキャッチを見せ(確か森下先発のマツダ巨人戦?)、末包は新人開幕スタメンを勝ち取るといきなりの猛打賞デビュー。インローにツボがある反面外角のスライダーには滅法弱く、1軍で3割近い打率を残しながら、弱点克服のためにシーズン中盤からは2軍で過ごした。矢野は肩と守備力は球界屈指で、打撃でも本塁打を2本放った。対左.063の改善が今後のポイントになるだろう。大盛は8月終盤に活躍。しっかりと四球も選べていた。あと中村奨成は色んな意味でコケないように。

 

 打順の変遷は複雑すぎるため今回は割愛する。というのも、秋山が加入したらマクブルームが離脱し、マクブルームと西川が戻ってきたら菊池小園がコロナ&秋山離脱、のような感じでなかなか全員が揃わないし噛み合わないし。ベストメンバーで戦えた試合は10試合もないと思う。

 

 

 

・守備編
失策73
坂倉14  小園13  マクブルーム12  上本6  野間4

 一塁三塁遊撃の合計で39は多い。野間の4も外野にしてはやや多い。

 今シーズンは(特に2アウトでの)外野の前進守備をよく目にしたが、果たしてそれは有効なのだろうか?
 ノーアウト・1アウトの場面なら捕った後すぐに投げなければならないし、走者も帰塁のことを考えてすぐにスタートは切れないため、状況に応じて一種の賭けとして守備シフトを大きく変えるのも分かる。しかし2アウトの場合は違う。捕ったらそこで終わりで、投げることもタッチすることも考えなくていい場面だ。捕ったら終わりの2アウトなら定位置近くで守り、捕れる範囲の打球を確実に捕ることを優先すべきだというのは素人考えだろうか。私はガチの野球どころかゆる~いお遊び野球の経験すらほとんど無いためそのように考えてしまうが、実際にプレーしている現場ではまた違うのだろうか。

 

 今年は森下と菊池がゴールデングラブ賞を受賞した。森下は高校・大学時代にショートを守っていた経験もあり守備センスは抜群。中日戦でのダイビンググラブトスや巨人戦の三本間タッチアウト、数々のバント二塁封殺が評価されたのだろう。
 菊池のゴールデングラブ賞は10年連続となったが、これは開幕3連戦で確定したようなものである。その間の守備だけで1本動画が作れそうな好プレーの連続で、開幕3連戦が終わった段階で私は今年も受賞を確信した。
 全盛期より守備範囲は多少狭くなり、派手なスーパープレーは少なくなったが、日ハム戦の二塁封殺や糸井のオーバーランタッチアウトなど、何が最適かを瞬時に判断してアウトを取る能力はプロ野球選手の中でもトップクラス。東京ドームでの中島のセカンドゴロを捌いたような魅せるプレーもまだまだ健在だ。

 菊池の受賞に関しては印象票だと揶揄されることもあるが、印象にはスーパープレーなどの良い印象だけでなく、悪送球やエラーといった悪い印象もあるわけで、実は印象って評価をする上でかなり大事なこと。そんな中で、菊池はそういった悪い印象が圧倒的に少ないことが評価されているのではないか。
 さらに、単なる印象だけで選ぶのなら、全盛期よりは衰えた印象が強い菊池には投票しないだろう。守備指標?そんなどこの誰が出したのかも分からない数字より私は自分の目を信じますよ。

 GG賞の選考基準に文句を付ける人は、この賞を重視しているから必死になるのだろうか。でもその割には獲る価値の無い賞だと騒ぎ立てるし、いまいち思考回路がよく分からない。私に言わせれば"菊池に関しては"(←ここ重要)、文句なしの受賞です。

 

 

 

・走塁編
盗塁26 野間7  曽根4
上本長野坂倉菊池小園西川羽月2  堂林1
              以上。少なっ!

盗塁死29 野間5  曽根菊池羽月3
     堂林中村奨小園大盛西川2
     上本田中坂倉宇草矢野1

 いつもは盗塁数が多い数人の数字を載せてるけどさ、初めてだよ。盗塁数と選手全部書けるのは。だって26しかないんだもん。しかも盗塁が26しかないのに盗塁死は29あるんだよ。なんで盗塁よりも盗塁死の方が多いの!!!!!

 

 野間菊池など足のコンディションが悪い組の影響もあるしチームの方針もあるだろうしただ走ればいいってもんじゃないし"機動力野球"という言葉に囚われすぎるのも良くないけどさ、得点を取るための方法の一つを完全に捨ててしまうのは戦術として絶対に良くない。そもそも今年は鈴木が抜けて長打力が不足するのは絶対に分かってたことで、マクブルームも大砲タイプではないんだから、「じゃあ盗塁・エンドラン・バスター・スクイズなどの小技や足を絡めた攻撃を重点的に行うからそのための特訓をしよう」となるのが普通じゃないの?それなのにキャンプの期間一体何をしてきたわけ?「走らせられない」じゃないのよ。走らせるためにコーチがいるんじゃないの?一塁の横で、ベンチで、ただボーッと突っ立っているだけがコーチの仕事なのか?

…来年は本当に頼むよ。

 

 

 

 


◎神試合ベストナイン

     3/25 DeNA3-11広島
     広島   030 005 012 11
     DeNA 000 100 200  3
開幕戦。2回、一死一・三塁のチャンスで末包が適時打を放ち、大瀬良のタイムリーと西川の犠飛でこの回3点を先制する。6回は先頭上本の四球、大瀬良の犠打、西川の内野安打で一死一・三塁とすると、菊池のセーフティスクイズと小園のタイムリーで突き放す。松山敬遠の後も坂倉と會澤が連続タイムリーを放ち一挙5点。會澤の犠飛と菊池の2点打で終盤にも加点し、先発全員安打の全員野球で大勝。

 

     3/27 DeNA6-7広島
     広島   000 040 003 7
     DeNA 002 011 011 6
2点を追う5回、二死一・二塁から上本長野西川の3連続タイムリーで4点を挙げる。その後3本塁打で逆転を許すも、2安打と四球に相手のミスも絡んだ9回二死満塁の好機から、西川が走者一掃の適時三塁打を放ち逆転勝利。

 

     3/29 広島3x-2阪神
     阪神 000 002 000   2
     広島 001 000 002x 3
3回に小園の適時打で先制するが6回に内野ゴロと犠飛で逆転を許す。1点ビハインドで迎えた9回裏、マクブルームが来日初安打となる右前打を放つと、上本が12球粘って四球をもぎとり、代打長野の打球が投手のグラブを弾く内野安打となり満塁に。続く西川がライトオーバーの逆転サヨナラタイムリーを放ち、本拠地開幕戦を劇的な勝利で飾った。

 

     6/10 西武3-6広島
     広島 011 111 100 6
     西武 200 100 000 3
先制を許した直後の2回、上本のタイムリーで1点差に迫る。3回には松山の内野ゴロの間に追いつき、4回に堂林のタイムリーで勝ち越す。同点とされた直後の5回表、菊池に交流戦チーム1号となるソロが飛び出し、再び勝ち越しに成功すると、6回にも坂倉のソロで加点。7回には菊池が適時二塁打を放ち、リードを広げた。先発野村は2年ぶりの白星。大量点が取れないなら1点ずつ取ればいいじゃない。

 

     6/22 広島5x-4阪神
     阪神 001 010 100 10   4
     広島 011 010 000 11x 5
延長10回に1点を勝ち越されるが、その裏坂倉がソロを放ち同点に追いつく。迎えた延長11回、二死走者なしの場面で宇草が初球を右中間へ運ぶサヨナラホームラン

 

     7/15 巨人3-6広島
     広島 200 000 000 04 6
     巨人 000 101 000 01 3
初回に秋山のNPB復帰後初本塁打となる2ランで先制するが、中盤に追いつかれ試合は延長戦に。11回表、安打と2四球で作った二死満塁のチャンスで、磯村が初球の変化球を捉えて決勝の満塁ホームラン。

 

     7/22 ヤクルト2-5広島
     広島 000 000 023 5
     ヤクルト 110 000 000 2
2点を追う8回表、秋山の同点2ランで試合を振り出しに戻す。続く9回、先頭の小園が勝ち越しのソロ本塁打を放つと代打松山がダメ押しの2ラン。

 

     8/06 広島6x-5阪神
     阪神 012 200 000   5
     広島 000 100 104x 6
5点を追う4回、西川の併殺打の間にランナー1人がかえり、7回には野間の内野安打で1点を挙げる。3点ビハインドで迎えた9回裏、小園と會澤の連打で無死一・二塁とすると、続く上本の内野安打が悪送球を誘い1点を返す。その後一死二・三塁とし、菊池のショートゴロがイレギュラーして相手がはじく間に2者が生還し土壇場で同点に。なおも一死二塁のチャンスで秋山がライトへサヨナラタイムリー。

 

     9/21 阪神4-10広島
     広島 040 000 000 06 10
     阪神 200 011 000 00  4
初回に先制を許すが坂倉と小園の本塁打などで逆転に成功する。追いつかれた後は中継ぎ陣が粘りの投球。延長11回、會澤が四球で出塁し小園のバントを相手がエラーして磯村が四球を選び満塁のチャンスを作ると、上本がレフトへタイムリーを放ちついに勝ち越す。菊池もタイムリーで続き、西川が2点二塁打、マクブルームが2点打と4者連続のタイムリーヒットで一挙6点。

 

惜しくも選外となったのが、8月16日の中日戦(森下完封、堂林先頭打者HR含む2発と矢野プロ1号)。

 

 

 

 


◎コラム① 相性

 どんなチームにも相性がいい投手と悪い投手が存在する。広島にとってもそうで、広島戦に強い投手、弱い投手がいるだろう。そこで、今回は広島にとって得意なイメージがある(広島が苦手にしていない)投手が本当にそうなのかを調べてみたい。
 まず、広島が割と得意にしている、よく打っている感じがする投手を私のイメージで7人ほど選んだ。ヤクルトの小川と高橋、DeNAの今永・大貫・濵口、阪神の青柳、中日の大野の7名である。他球団からも滅多打ちにされている投手を挙げても意味が無いので、ある程度実績がある投手の中から選んでいる。これはあくまでも私のイメージによる選出なので、そんな印象無いよと言われても論点はそこじゃない。


 では2022年の成績をみていこう。
上段は対広島、下段はシーズンの成績である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
小川 2試 1勝0敗  12回 被.313  防2.25
   25試   8勝8敗  153¹/₃回  被.254  防2.82

高橋 2試 0勝0敗  11回 被.158  防3.27
   17試   8勝2敗  102²/₃回  被.204  防2.63

今永 3試 1勝1敗  17回   被.377  防5.29
   21試 11勝4敗  143²/₃回  被.204  防2.26

大貫 5試 1勝3敗  26²/₃回  被.295  防4.39
   24試 11勝8敗  136²/₃回  被.251  防2.77

濵口 3試 0勝2敗  16回 被.279  防6.19
   19試   8勝7敗  112¹/₃回  被.247  防3.36

青柳 2試 0勝1敗  13回 被.188  防2.77
   24試 13勝4敗  162¹/₃回  被.215  防2.05

大野 3試 1勝2敗  18回 被.232  防5.50
   23試   8勝8敗  157回 被.222  防2.46
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 1年だけではもちろん分からないので、次に2019年以降の4年間通算の成績をみてみる。ちなみに2019年以降としたのは、2018年だと広島の状況が大きく違うし、今永・青柳・大野・高橋が好成績を残す前だったり大貫がまだ入団していなかったり他の投手の具合も大きく違うからである。


 2019~2022年合計のデータが以下の通り。同様に上段がこの期間の広島戦通算、下段が4年間の通算である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
小川 13試 5勝5敗  74回 被.290  防5.11
  94試 32勝34敗  560¹/₃回  被.269  防4.00

高橋 13試 3勝3敗  67²/₃回  被.260  防4.66
  61試 17勝12敗  324¹/₃回  被.233  防3.80

今永 14試 7勝2敗  88²/₃回  被.257  防3.25
  74試 34勝19敗  486²/₃回  被.214  防2.42

大貫 10試 4勝4敗  55回 被.302  防4.09
  80試 33勝26敗  429回 被.267  防3.46

濵口 14試 4勝5敗  69¹/₃回  被.263  防4.67
  69試 25勝24敗  364¹/₃回  被.237  防3.73

青柳   7試 1勝3敗  36回 被.264  防4.25
  95試 42勝28敗  582²/₃回  被.243  防2.63

大野 16試 3勝8敗 103²/₃回 被.228  防3.65
  90試 35勝33敗  626²/₃回  被.214  防2.46
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 こうして見てみると、広島戦と通算とで防御率が1点前後、被打率も2分~4分ぐらい違うので、私のイメージはまあまあ正しかったようだ。
 結構調べるの大変だった。もうこれは球辞苑のやることよ。

 

 ちなみに、今年だけで言うと、DeNAの伊勢がセリーグ4球団に対しては防0.75~0.79の間なのに広島だけ防御率4.61。伊勢に関しては広島戦のときだけ毎回調子が悪そうだった。何で広島だけこんなに、と思っていたらもっと凄いのがいた。阪神の伊藤将司。他4球団には防0.38~2.38だが広島だけ防御率8.66だった。
 伊藤将司に関しては昨年はどちらかといえば苦手にしているイメージで、同じように苦手にしていた阪神の秋山を今年打ち崩したのは単に秋山の調子が悪かった可能性もあるが、伊藤将司はセリーグでは今季も変わらず好成績を収めており、余計に「何で?」と思ってしまう。

 

 一方で、不得意なのは西と柳と松葉と髙橋宏です。調べるまでもない。

 

 

 

 


◎コラム② コロナ禍での応援

 新型コロナウイルスが流行してまもなく4年目に突入する。そろそろ日常生活も野球界も以前の状況に戻していくことを考えていかなければならない。コロナについて詳しく書くとそれだけで字数が跳ね上がってしまうのでここでは割愛するが、一応私は初期から一貫して「コロナはへっぽこウイルス」という姿勢を崩していない(ただ、"誰もかからないへっぽこウイルス"→"誰もが感染する可能性があるへっぽこウイルス"→"感染しても死にはしないへっぽこウイルス"→"もう既にへっぽこのへっぽこウイルス"へと認識は微妙に変化している)

 現在、声を出しての応援は禁止されているが、観戦中に出てしまう歓声に関しては認められており、食事中はマスクを外しての応援も黙認されている。ずっと何かを食べていれば、例えばおつまみ系やスナック菓子などを少しずつ食べれば、試合中マスクをしなくても問題ないという、よく考えればおかしな状況になっているのが今のルールである。

 この不可解な状況からそろそろ脱しなくてはならない。声出し応援については、その感染リスクがよく議題に上がるが、私はそれについては懐疑的である。声出し応援のリスクは身をもって阪神ファンが実験してくれており、もし声を出すことが危険なら阪神ファンはぶっ倒れまくっているはずだが、現状そんなことはない(とんでもない大皮肉)。声出しをしたところで今の感染状況とさほど変わらないはずだ。

 理想のプランとしては、2023年シーズンに鳴り物応援を解禁し、シーズン中の実験を通して徐々に声出しも解禁していき、2024年シーズンからは声出しもジェット風船もマスク着用義務の撤廃も含めて以前のスタイルに完全に戻すというのが妥当か。

 

 と、この辺まで書いていた段階で、急に声出し応援の解禁のニュースが来た。お金と利権にまみれた腰重政治家のことだから(すんげえ悪口)、てっきり段階的にやるものだろうと思っていたので、これは意外な決定だった。

 何はともあれ、これで野球界も他の音楽業界なども以前の日常に一歩近づいたわけで、めでたしめでたし。

 

 

 

 


◎コラム③ 一部の野球ファンへ

 ファンがよく口にする「若手を使え」という言葉。私はこれはかなり危険な"悪魔の言葉"だと思っている。
 若手を使えば育つというのは間違いじゃないけど、試合に出せば経験値が入ってレベルアップみたいなそんな育成ゲームのような単純な話ではない。で、その若手が数年経ったら外して若手を使えって言うんでしょどうせ。
 シーズンを戦う意義は「勝つこと」であって、「若手を使うこと」ではない。スタメンの平均年齢が35歳とかでもそれで勝てるならそれでもいいというのが私の持論。若手を使うだけで強くなるならどのチームもスタメンが若手だらけになるわ。

 それより嫌いなのがリード論。リードの善し悪しなんて我々に分かるわけがない。そりゃあ20球連続スライダーとか、初級カーブでカウントをとり2球目ストレートで追い込み3球目はフォーク、みたいな同じパターンを続けまくるとか、そこまでくるとさすがに悪いリードと言えるけどそんなものは起こりえない無意味な仮定。リードに絶対的な正解はなく、抑えたらそれが正解。捕手の構えたところに投げて打たれれば捕手の責任、構えから外れたところに投げて打たれれば投手の責任、それだけ。
 リードなんて多少の傾向の違いはあるけどほぼ一緒、會澤でも磯村でも「ん?」となるときはある。あいつのリードが良いとか悪いとか観てる側には絶対に分からないのに、あたかも正解が分かっているかのように語るリード至上主義者みたいな奴の存在も含めて、私はリード云々の話が大嫌いなのである。

 あと、一部のファンがネガティブすぎるのも考えもの。必要以上に悲観的になっているのを見ると腹が立ってくる。負けが込むと「ドラフトを有利に進めるために最下位でもいい」みたいな意見をよく目にするけどこれはバカの意見ですね。
 ドラフトって年によってかなり傾向が変わるもの。野手が豊作だったり投手が豊作だったり、2巡目が早い方がいい年も3順目が早い方がいい年もある。また、ドラフトは完全なウェーバー順ではなく、ウェーバーと逆ウェーバーの繰り返しなので、日本のプロ野球の場合だと最下位が必ずしもドラフト有利なわけではないし、そもそも最下位で良いわけないだろ!!!
 最下位って最も下位なんだよ。他に下に誰もいないんだよ。1年間ペナントレースを戦ってその結果で良いと本当に思ってるわけ?
 シーズン終盤、たとえ順位が下がったとしても来季のために選手を入れ替えて…。は?何言ってんだ?プロ野球球団なんだから上位進出の可能性が僅かでもあるなら全力で勝ちにいくべきだろうが。

 ベテランの選手に対して大幅に年俸を下げろとか、切れとか戦力外にしろとかすぐ言う人いるでしょ?あれも嫌いです。
 広島の場合は地方都市だし高額な年俸は払えないし設備も最新鋭じゃないし他球団と比べると魅力は少ないからFAで残ってもらうには慰労金的なものを出すのも仕方がない。
 例えば日本ハムなら、野村・中﨑・會澤・田中・松山あたりは既に切られている。でももし広島でそれをやると、最後まで広島という球団でプレーしたい選手はいなくなる。FAで誰も残ってくれなくなる。果たしてそれでいいのか?スーパードライハムみたいなチームばかりになって本当に楽しいのか?
 1軍だけでなく2軍も回さなければいけないし、試合よりはどちらかと言えば練習面で技術的に頼りになる存在だし、喝を入れて纏められるような、チームにとって精神的支柱であることが多いし、ベテランは必要不可欠な存在である。闇雲に切ればいいってもんじゃないし簡単に切れるものじゃない。

 

 ここで書いたことはあくまでも"一部の野球ファンに向けて"なので、通常のファンの皆様はどうかお気になさらず。

 

 

 

 


◎佐々岡政権を終えて

 3年間の佐々岡政権が終了した。一部評価できるところもあるが、個人的にはチームの成績以上に"暗黒時代"だったと思う。ここの結論は誰にどんなデータを出されようと変えることはできない。
 最大の問題は、佐々岡が監督に向いていなかったことだろう。当然それは就任時から感じていたし、「なんとしてでも優勝を目指す」という雰囲気でもなかったので、成績が低迷するのも仕方の無いことではある。ただ、前監督の緒方やその前の野村と違って、成長が一切感じられなかったし、勝利への執念も見えなかった。3年間同じミスを繰り返し、素人からしても意味不明な采配が非常に多かったように思う。

 例えば、先頭に四球を与えて制球が定まっていない相手投手に対して、次の打者は決まって"バント"だった。いやいや、投手の心理からしてどんな形でも1つアウトを取って落ち着きたい場面じゃん。投手目線で考えたら絶対そうじゃん。それなのになぜわざわざアウトをプレゼントして相手を助けてしまうの?せっかく相手がコントロールに苦しんでいるのに、何球か見るとかファウルで粘るとかバントの構えで揺さぶるとかいくらでもやりようがあるのに、四球で出塁した直後の1球目でバントってどういうつもりなの?
 投手出身なので野手の采配が難しいなんてそんなことはない。そりゃ野手出身の監督に比べると戦術の幅は狭いかもしれないけどさ、投手出身監督なりの采配ってものがあるじゃん。投手の気持ちは分かるんだから、この場面で投手がされたら一番嫌なことは何か分かるはず。なぜそれを実行しない?投手出身なのに何で相手投手の喜ぶことをしてしまうのか、それが不思議でならない。

 他には、代打の出し方。本当にほとんど代打を出さなかった。「代打って投手の打順以外でも出していいんだよ?」と言いたくなるほど。選手の実績にもよるが、1試合の中でも調子が悪ければ終盤の決定的なチャンスでは代えるべきだし、広島は代打の駒は豊富な(方だと思う)のに全然使わなかったよね。相手の抑えに対して走者なしの場面で出して凡退とか、使うところは絶対そこじゃないでしょ。

 さらに、決まらないスクイズ。初球スクイズは警戒されて外され、2球目も外されバッター空振りで三塁ランナータッチアウト。こんな感じのシーンを何回見たことか。1球外されたらバスターに切り替えるとかさ、バッターボックス外して相手のテンポにさせないようにするとかもう普通に打つとか方法はいろいろあるのに、何でスクイズやると決めたら意地でもそれに拘るの?それで毎回三塁ランナー死んだら意味ないじゃん。

 盗塁の采配も下手くそだった。たまに相手が外そうとかなり外角に構えているときがある。それでもお構いなしで走らせて盗塁死。これも何回も見たよ。相手が外に構えているのは走者から絶対見えてるはず。それをベンチに伝えないと、今じゃないってさ、今走っても無理だよってさ、そういう伝達はしないものなのか?「あーやべーな、盗塁警戒で外す気だな、でもベンチは走れって言ってるしな、よしとりあえず走るか、…やっぱりアウトになったわ」もしかしてこんな感じなのか?
 特に酷かったのが1点差で負けた8月26日の巨人戦。9回裏、先頭の松山が出塁し、大盛のバントミスもあり代走曽根が盗塁を仕掛けるも完全に読まれて刺される。まさに上の状況だった。まだ相手はボール球を投げられる状況なのに無理に勝負を急いだ結果同点のランナーはいなくなり、その後に大盛が二塁打を打ったので余計にこの盗塁死がもったいない。こんな攻撃をしていたら噛み合うものも噛み合わなくなる。
 挙げ句の果てに盗塁しないのに牽制死。盗塁しない奴がなぜ牽制で刺されるのか。
 ただ、走塁に関しては今年はかなり良かった。長打でよく一塁からホームインしていたし、実際に二塁からの生還率は12球団トップだったらしい。「それ突っ込む?」「それ止める?」みたいなのはほとんどなかったと思う。

 念のために言っておくと、実は私は投手管理の部分はかなり評価している。佐々岡政権の最大の功績は中継ぎの酷使を防いでくれたこと。なるべく3連投を避けて負担がかからないようにはしていた。リリーフ陣を壊さずに次の監督に繋げようという気配りははっきりと感じられた。

 実際の試合で気になったのを少しだけ。特に交流戦で迷采配が多く、楽天戦でなぜ最後浅村と勝負したのかとか、オリックス戦で終盤1点ビハインドの無死一・三塁で菊池に打たせるのかスクイズなのかどっちつかずになって結局無得点とか。夏場には白濱スタメンという迷走もあった。
 すげえ細かいことを言うと、巨人戦の最終戦。遠藤を代えるときに一緒に上本も下げたのはなぜ?代わったコルニエルをそのまま9番に入れて次の回代打からの玉村ロングリリーフじゃダメだったのか?
 9月13日の試合は珍しい神采配だった。九里を5回途中で交代させて森浦火消し、6回で松山に代走を出して得点に繋げる、8回途中で栗林投入などがすべて当たった。この勝利は采配で勝ち取ったものだと思う。

 私が最も許せないのは打てる手を打たないこと。ベンチに入っているのにずっと使われない選手もいたし、結果を出しても翌日スタメン落ちなんてざらにあった。「打てる手を打って」「納得できる采配で」なら負けても特に誰も何も言わないだろう。力負けならどれだけ負けたって構わない。勝てる試合を何度も何度も何度も落としているから文句も言いたくなる。
 でも結果的に断トツの最下位予想だったシーズンに最後の最後までCS争いが出来て満足でしょとかそういう話じゃないんだよ。予想点数が60点ぐらいのテストで80点取れても、凡ミスで10点落としてたら悔しいじゃん。期待してた以上だけど勿体ないじゃん。それと一緒よ。

 繰り返しになるが、私は佐々岡という人物そのものを否定しているわけではない。佐々岡は成績を見ても人としても超一流だし選手からの人望もある。ただただ監督に絶望的に向いていなかっただけ、本当にそれだけなのだ。ヘッドコーチとしては優秀とはいえなかった河田が最高の三塁コーチャーになっていることを考えると、やはり人には適材適所というものがあるのだとつくづく思う。佐々岡も投手スカウト統括部長とかだったら適性を発揮できたかもしれない。

 まあ佐々岡は運も悪いのが可哀想ではあるんだけどね。勝負勘は無く、基本はセオリー通り。たまに動いたと思ったらそれが全部裏目に出てしまう。無駄なところで使ったせいで大事な場面でベンチに誰も残っていなかったり、滅多に動かないのにいざ動いたらあり得ない自滅で失敗したり、勝利に見放されているようだった。監督だった時期がちょうどファンが声を出せない時期と被ってしまい、本拠地の大声援の恩恵を一度も受けられずに辞めることになったのもツイてなかった。

 

 

 

 


◎来季展望

先発  森下床田九里大瀬良遠藤玉村アンダーソン
    (森コルニエル野村高橋昂河野)
リリーフ  ケムナターリー松本森浦矢崎栗林
    (塹江島内薮田中﨑戸根益田長谷部)

打順 A案        B案
1右野間       1左西川
2二菊池       2右野間
3中秋山       3中秋山
4一マクブルーム   4一マクブルーム
5左西川       5捕坂倉
6捕坂倉       6三デビッドソン
7三デビッドソン   7遊小園
8遊小園       8二菊池
代打など 會澤磯村上本堂林松山
     (林矢野羽月宇草中村健末包)


 野間・西川が残留し秋山・マクブルームが開幕から健在の打線は、大砲こそ少ないがなかなか強力。新外国人のデビッドソンは私の中ではクロン以上マクブルーム以下でピレラより若干上ぐらいの期待値だが、デビッドソン次第でリーグ屈指の打線になるだろう。
 打線はA案とB案の2つを考えてみた。A案は昨シーズンをベースにしたもの。野間菊池が出塁し秋山マクブルーム西川の中軸で返す。捕手専念となる坂倉は打線での負担を減らすため打順を1つ下げ、デビッドソンは慣れるまでは下位で調整してもらう。菊池を2番に置いたが、バントもエンドランも右打ちも長打も何でもこなせる菊池のような存在は貴重で、まだまだ上位で打てる力があるはずだ。野間が来季も同じような成績を残せるのならばこれが基本形となるだろう。私の本命もこのA案である。
 それに対してB案は上位打線の破壊力を重視した形で、西川と秋山が上位打線の要だ。2番に野間が入ることで併殺のリスクを回避しつつ一・三塁を作りやすくした。もし野間が一塁に残れば、盗塁することで実質バントしたのと同じ状況を作り出せる。4番マクブルームはA案と同様で、坂倉は5番として昨年や一昨年のような役割を担う。8番に菊池を置いたのは、下位で振り回すのと得点圏での一打に期待してのことだが、終盤投手に代打を出すタイミングでバントの上手い菊池が確実に得点圏に送って代打を迎えるという戦法も考えられる(一塁が空くことで敬遠される可能性はあるが)。
 実はこのB案の打線には大きな問題点がある。それは上位に左3枚が続くことである。左打者を並べすぎると、終盤のチャンスで巨人高梨や阪神渡邉などをぶつけられる可能性があり、非常にリスクを伴う。そして似たようなタイプが3人続くのは阪神の中野島田近本の並びを見ていると得策ではないように思う。彼らと違って積極的に盗塁できないし。だから私はどちらかといえばA案を推している。

 一方、投手に目を向けると不安要素がてんこ盛り。先発陣は森下床田が開幕に間に合うかギリギリのところで、大瀬良九里も蓋を開けてみないと分からない状態になってしまった。リリーフ陣は今年矢崎が好成績を残したが、来年同じだけできるかどうかは未知数で(フィジカル課題投手と比べると、矢崎のようなメンタル課題投手は1度克服すればその後も活躍できるイメージがあるので、来年も大丈夫な気はする)、森浦や松本の状態によっては開幕してみたら栗林しかいない、という状況にもなりかねない。むしろWBCがあるので栗林すらいない可能性だってある。やはり層の薄さは否めず、岡田やアドゥワあたりがそろそろ1軍で投げられるようになるとブルペンは非常に楽になる。
 新人では、河野を先発に、益田と長谷部を中継ぎの枠に入れたが、河野と益田の起用法は現時点では予想できず、キャンプやオープン戦を見てからの判断になるだろう。

 また、新たな戦力として、シーズンオフに行われた現役ドラフトで戸根が加入した。対戦相手としての戸根には決して良いイメージはなく、むしろ出てきたらラッキーぐらいの印象だが、成績を見ると広島に異常に打たれており、広島戦の成績を除くと見れる数字にはなる。広島を相手に投げないことで、もしかするとかなり成績が良化するのではないかと私は密かに期待している。
 一方、放出されたのは正隨。カープファンの99%が「正隨だろうな…」と思っていたら案の定だった。移籍先は近年やりとりが多い楽天で、広島とはなにかと縁があるようだ。楽天は右打者がマジでいないので、十分チャンスはあるはず。

 首脳陣では、新井が監督に就任し、藤井・石原・新井良・福地が新しく加わった。藤井はいろいろな球団を経験しており、石原はカープを20年以上知る人物。新井良太は選手に寄り添う指導に定評があり、福地は念願の盗塁を教えられるコーチである。
 新井監督は少々タイミングが早いような気がするが、球団がそれだけ本気でチームを再建しようとしているということなので、すぐに結果が出なかったとしても、大多数のファンは黙って見守るつもりである。ただ、もし2023年シーズンもBクラスだと、5年連続Bクラスになってしまい、流石に5年連続となると長い暗黒期突入が現実味を帯びてくるので、そろそろ上位に食い込んでほしいところ。順調にいけば森下と坂倉が2026年オフにFA権を取得するが、それまではしばらく大きな流出はないはずなので、現状の戦力の底上げが基本となるだろう。
 広島の課題は、頭を使ってデータを活用できる人が少ないこと。例えば、相手投手が左打者に弱いというデータがあるなら、それがなぜかを考えなくてはならない。内角を攻めにくいからなのか球種が制限されるからなのか実は球の出所が見やすいからなのかなんか投げにくそうにしているのか、など、様々な理由が考えられ、当然対策も変わってくる。単にそれに弱いデータがあるからやるだけでは、データを使いこなせているとは言えないだろう。なぜそうなったかを考えて戦術を構築できる人物、これが今の広島に足りない部分である。特に交流戦のような短期決戦では、そのような人材の必要性を強く感じた。
 他の課題として、大砲不在がよく挙げられるが、1年や2年で大砲が、ましてや丸や誠也クラスがポンポン生えてきたら苦労しない。現状の本塁打の少なさは仕方のないことで、そもそも打率1位で得点2位なのだから既にかなり優秀な打線。こんなことを言うと「広島は二線級の敗戦処理投手から稼いだだけだ」とか「エース級には手も足も出ない」みたいな頭の悪い指摘が飛んでくるのだが、別に広島だけが敗戦処理からの大量点で稼いでいるわけではないし、エース級からなかなか点を取れないのは当たり前だしそれがエースがエースたる所以である。初物に弱い、満塁で点が取れない、などのジンクスもどこのチームにもだいたい当てはまるため、こういった指摘は何の反論にもなっていないということはお伝えしておきたい。
 チームの性質上ずっと強いのは不可能なのだが、負けて当たり前のような時代や、何にも期待せず結果だけ見る時代、スポーツニュースで取り上げられない時代、に戻ってほしくはない。

 

 来季はユニフォームを変更するようだが、頼むから今までのやつに戻してくれ。
 ホームユニは背中に赤いしぶきがデザインされているが、めちゃくちゃダサいしどう考えても出血しているようにしか見えない。どうせ何かラインを入れるなら鯉の形とかカープにちなんだものにすればいいのに何を血迷ったのか(上手い)。
 ビジターユニに至ってはそもそも赤に赤が見にくいし、球団の赤とは違うよく分からない赤だし、何より選手のローマ字の名前や背番号が遠くから識別できないという根本的な問題が発生している。ユニフォームの機能として問題があるデザインである。どうか考え直してくれ。それが無理ならせめて数字と名前のところだけ白か黒で縁取りするとか開幕までに微修正はしてくれ。多分シーズン中にNPBや他球団からクレーム来ると思うよ?「見にくい」って。
 今までのものがかなり完成されたデザインだったぶん落差が酷い。12球団一良かったのに12球団一悪いものになった。本当に野球を知らないデザイナーが考えたのだろう。そしてそれにOKを出してしまう球団サイドもどうかと思う。

 

 

 

 


◎お悔やみ
今年で戦力外となった者たちに向けて。

中田廉
2014年、2017年は大車輪の働き。

菊池保則
移籍初年は影のMVPとも呼べる活躍。奇しくもトレード相手の福井と同じタイミングで戦力外となった。

高橋樹也
昨年飛躍の兆しを見せたが今年は逆戻り。

山口翔
初登板で7回途中まで無安打に抑える衝撃的なデビューを飾るも、その後は怪我もあり実力を発揮できず。独立リーグへの入団が決まり、そこで結果を残してどこかのNPB球団に拾われて…という藤井皓哉パターンになることを期待している。

田中法彦
2軍でセーブ王に輝くなどリリーフとして期待されたが、翌年以降は2軍成績も落ち込んだ。

フランスア
2018年に彗星のごとく現れ、圧倒的なピッチングで優勝に大きく貢献。2019、20年はクローザーも務めた。

戸田隆矢
将来の左腕エースとして期待され、短期的には活躍した。

白濱裕太
長年2軍で若手投手へのアドバイス役をこなし、コーチのような存在に。1軍の緊急事態に招集されると、冴え渡るリードや高いキャッチング能力で投手を見事に操縦した。

安部友裕
ドリスからのサヨナラ弾、日本シリーズでの2本塁打、対菅野など印象的な活躍。丸が抜けた後の3番に推薦していたぐらい私は能力を買っていたが、引退となった。ちなみに、よりによって優勝決定試合で2年連続死球を受けている。

中神拓都
小園世代野手ではチーム初の戦力外。母校のカープファンの校長の方が目立つという結果に。

 

 

 

 


え、まって去年より字数増えてる、、、、、
(アホっぽい女オタク構文)


ねえ!!!!
去年より!!!
字数増えてるんだけど!!!!!
怖くて泣いちゃった
(面倒くさい女オタク構文)

 

 

はい。というわけで、去年が約22000字でしたが、今年はなんと約24000字。これ以上書くことはないだろうと思っていたのに超えてしまいました。もしかして来年はさらに増えるのか…?

 

 

最後に、言いたいことを叫んで終わります。

 

日本シリーズで初めて電子チケットを使ったけどあれ使いにくい!

セパシャッフル?昇格降格? 論外!

セ・リーグDH導入反対! 絶対反対!


                おしまい。

 

 

 

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