これからの展望

【これからの展望】(約500字)

公開 2022年11月26日

 

 

 

全て出したわけではないが、過去記事がひとまず落ち着いたため、ここで一旦これからの記事の予定をカテゴリー別にまとめたのでお知らせしておきたい。

 

 

ラブライブ!
ラブライブ!アワード2022
・私のLoveLiveDays②
ラブライブ×野球
ラブライブ全楽曲ランキング(無印・水・虹・星)
ラブライブTVアニメの話

 

【野球】
カープ解説2022
プロ野球観戦記(~2022)
プロ野球球団の話
・個人的WBC侍ジャパン選出

 

【賞レース】
キングオブコント2022
M-1グランプリ2022

 

ロボコン
文系の視点から各年の大会にあーだこーだ言う記事を予定。

 

【ゲーム】
イナイレのきつかった試合を語る
・好きなポケモンの話
ポケモンプレイ日記(Pt・SS・W2・AS)
・ゲームを語るだけ(全5回?)

 

【鉄道・旅】
青春18きっぷ旅の話
リニア中央新幹線の話
四国新幹線の話
北陸新幹線の話

 

【雑談】
オタク文化の話
・嫌いなものの話
・地理について語る

 

 

書くか未定レベルのものは省いた。とりあえずここにあるものは何年後になるかは分からないけど確実に書きます。

※沼津巡礼記

【沼津巡礼記】(約8700字)
※過去記事

脱稿 2019年10月6日
公開 2022年11月25日
修正 2022年11月29日

 

 

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※過去記事は、そのときの私の感想を残しておくために、あえて原文のまま(誤植があれば直しますが)掲載します。そのため、今となっては不自然な表現や記述がある可能性もございます。例えば「最近の~」や「数年前の~」といった表現が出てきた場合、それは現在ではなく、記事を書いた時点での“最近”や“数年前”を指しています。
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過去記事だがいつもとはちょっと違うテイストでお送りする。この記事を書いたときから3年以上が経っているため、最初は内容も追加して新しく書き直す予定だった。しかしいざ書き始めると、とんでもなく時間がかかりそうなのでそれはやめて、一つのまとまりごとに補足を入れることにした。最悪読み飛ばしてもいいこぼれ話レベルのものである。“~今だから言えること~”は今回は無いが、結果的に補足がその役割を担っている。
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(まえがき)
3か月以上かけてようやく完成。私の記事では珍しく、これだけあるのに笑うポイントがほぼ無いという恐怖。時間が経ち、面倒なので途中でやめようとも思ったが、これだけの長さの記事を全消去するのも嫌だったので、とりあえず完成までこぎ着けた。ちなみに、本気を出していたら1か月で完成していたと思われる。

 

 

 

 広島カープ編、お笑い賞レース編に続く自己満足記事の第3弾、紀行編である。今回は「ラブライブ!サンシャイン!!」の聖地でもある静岡県第4の都市、沼津へ謎を解きに行ったことやその他もろもろについて書く。紀行編に2回目があるかどうかは知らない。
 まずはきっかけだが、私が今回訪れた謎解きイベント「孤島の水族館からの脱出」は去年も行われていた。当時はそんな遠いところに行けないと思いスルーしたが、だいぶ好評だったようで、行った方々の感想を見ていると楽しい様子がうかがえた。そして今年も行われることとなり、これは行くしかないと思った次第である。日程は7月中旬の3連休辺りが良いかと思ったが、その期間はプロ野球のオールスターがあり、家でゆっくり見たかったので断念した。そんな中、大阪でG20が開催される期間に授業の一部が休みになり、私はG20に呼ばれていない(当たり前)のでその時期(6/28・29)に決めた。行く手段についてだが、新幹線は値段が高く、青春18きっぷは期間内ではなかったため、高速バスにすることにした。

 

 

 

 ではここから本編スタートである。
 旅の始まりは0時過ぎの京都駅。何度も言うがG20期間である。そのせいでバスが大阪府へ乗り入れないのだ。人生初の高速バスに乗り込み、眠りについた。しかし私はここでひとつミスを犯した。携帯の電源を切らず、アラームをセットして手に持ったまま寝た。私としては高速バスでの起床に不安があったためこのような処置をとったが、もうすぐ到着ですのアナウンスで普通に起きたため杞憂に終わった。その結果携帯がずっと温まった状態だったせいか、電池が60%ほどになっていた。今回の旅は携帯の電池との戦いでもあることをこのときの私はまだ知らない。

 

 

 

 そしてバスは定刻通り6時40分に沼津駅の北口へ到着。雨予報だったが、曇っていたものの雨は降っていなかった。この日の最大の目的は脱出ゲームだが、まだ時間があるため、軽く市内を散策することにした。まず向かったのは沼津中央高校である。劇場版で登場した静真高校のモデルになった場所だが、観てから半年ほど経っているため、あーそんなとこあったなーぐらいの感想だった。次は駅の南口へ向かう。巡礼スポットは基本的に駅の南側にあるため、リコー通りの看板を横目で見つつ、南口へ向かう。余談だが、沼津駅は地上駅で、更に駅舎が自由通路になっていないので、少し歩いた場所で線路をくぐらなければならず、南北の移動は少し面倒である。駅にあった看板によると、駅を高架化するなどして南北の往来をしやすくする計画があるらしいが、まだ数年かかるようだ。

改めて調べたところ駅の高架化完成は2040年度だそうです。まだまだ先ですね。リニアとどっちが早いかな。

 

 

 

 南口を一通り見た後は、とりあえず沼津港へ向かった。だいたい徒歩20~30分ほどで到着。みなと新鮮館内の丸勘で朝食をとる。ファンの間では有名なお店らしく、店内がグッズやイラストで一杯だった。グッズの多さに若干引きながらも、二色丼(ネギトロとしらす)で腹ごしらえをした。時刻は9時を回り、いよいよ謎を解きに向かう。バス停まではそこまで遠くはないのだが、本数が30分に1本でバスがすぐには来ず、運賃節約のため3km先のバス停まで歩いてバスに乗る。そして10時に現場に到着し私の戦いが始まる。正確には、到着したのは現場最寄りのバス停である。謎解きの舞台となっている淡島へは船でしか渡れないので、チケットを引き換えて船を待つ。

確かみなと新鮮館から御用邸あたりまで歩いたかな。この時点でなかなかキツかったがこんなのはまだまだ序の口。

 

 

 

 そしてついに淡島に上陸。アプリを起動し、音声に従って謎を解いていく。途中に山頂の神社への階段があり、とりあえず登ってみた。往復50分と書いてあったが、私は高速で25分で戻ってきた。ちなみに、この時点ではもう完全に晴れており、暑いぐらいであった。肝心の謎解きについてだが、脱出には成功した。難易度としては5段階の2ぐらいである。ただ、これは人による。私は謎解きはかなり得意な方であり、SCRAPのやり方もある程度把握しているためこのような評価になったが、初めての場合にはヒントなしだと厳しいかもしれない。内容を詳しく書けないのが非常に残念だが、少し言っておくと、途中、現れた指示に従って封筒を開けるとラストミッションと書かれた謎が出てくる。解いて犯人が分かってそれで終了かと思いきや、そこから先に今までの倍以上の謎解きが待ち構えていた。

神社の階段しんどい。凄く暑かったので下りてすぐカエル館に逃げ込んだ。冷房最高。
私は基本的に速く解くことが苦手で(さすがにTVレベルならなんとかなるが)、確実に答えには辿り着くがかなり時間がかかるタイプなので、時間制限の無いこの種類の謎解きが向いているのだと思う。

 

 

 

 そして淡島を後にした私だが、ここで携帯の電池の問題が襲ってくる。この脱出ゲームの都合上、常に携帯のアプリを起動しておく必要があるため、機内モード+バッテリーセーバーというできる限りの対策をしても電池は減っていく。この段階で私の電池残量は20%を切っていた。この状態だと迂闊に地図も開けない。そして最大の問題は電池残量が15%以下になるとカメラが使えなくなることである。この日は内浦を散策しようと思っていた私だが、地図の件はまだしもカメラが使えないとなるとさすがに諦めざるをえなくなった。結局私は内浦散策を諦め、沼津の市街地へ戻ることにした。バスに乗りながらどうするか考えたが、手っ取り早いのはコンビニで充電器を買ってしまうことである。しかしまだ1日目の昼。無駄な出費は避けたい。そこで思いついたのがドコモショップ。そこなら無料で充電ができる。そう思った私はすでに残量が10%を切った携帯で地図を開き、ドコモショップを検索した。すると2件見つかった。リコー通り店と沼津八間通り店である。とりあえずなんとなく場所が分かりそうなリコー通り店を目指すことにした。念のため地図で沼津八間通り店の場所を調べると、川の橋の南にあることが分かったがそこで電源が切れた。

 

 

 

 沼津駅に戻り、リコー通りを北上。しかし一向に見つからない。店名につられて来たものの、こっちの店は地図で場所を調べていなかったため、詳しい場所が分からないのだ。地図を開こうにもすでに携帯の電源は切れている。このままリコー通り周辺を歩き回って探すか、地図で一瞬だけ見たもう一つの方へ行くか。迷ったが私はリコー通り店を諦めて沼津八間通り店へ向かうことにした。そっちの店はまあまあ歩いたが意外とすぐ見つかった。川の橋の南にあると先ほど書いたが、そもそも川の橋がほぼ三択で、さらに地図で一瞬だけ見た川の形から橋を特定できたのだ。私の地理的センスがここで役に立った。このとき時刻は15時を回っていた。

ちなみにリコー通り店はかなり先でした。当時の私のメモを見るとイシバシプラザ付近で引き返したらしいが、あと倍以上の距離があるね。というかイシバシプラザ取り壊しになってるじゃん!!
川が狩野川だけで良かった。もし川が何本も流れている都市だったら絶対辿り着いてない。

 

 

 

 2時間ほど充電し(充電100%にはならず)、出発。時刻は17時過ぎ。私は18時半頃にある場所へと向かわなければならない。それまでどうすべきか。市街地を散策する手もあったが、それは明日に回したい。そのときある考えが浮かんだ。そうだ、びゅうお、行こう。
 びゅうおは、沼津港にある大型の水門で、展望台へ登ることができる。アニメ内にも何度か登場している場所である。私がここへ来た最大の理由は天候だ。予報では明日は雨らしい。今日の予報は曇りと雨だったが(というか今日は結局雨は降らなかった)、明日は完全な雨。明日快晴になる可能性はほぼないので多少曇っていようが今日訪れることにした。展望台からの眺めは良く、市街地が見渡せたが、やはり富士山は見えず。余談だが、私は富士山とは相性が悪い。綺麗な富士山は確か6年ほど前に一度見たきりである。その後新幹線や車で通るときは決まって曇りか日が暮れていて見えなかった。そして今回の旅でも見えず。この旅の後にも見る機会があったがやはり曇っていた。

ちなみにこの半年後、新幹線から綺麗な富士山が見えました、という報告。

 

 

 

 びゅうおを後にした私は駅へ向かうバスに乗った。駅まで歩いても良かったのだが、次の目的地は駅から北へそこそこ歩かなければならず、沼津港から向かうと5kmもあるため、さすがに駅まではバスを使った。そして駅から北へ歩くこと20分。到着したのが炭焼きレストランさわやかである。静岡に来たなら必ず食べておくべきとの声が多く挙がるほどの人気店だ。予定より20分遅れたため店内は少し混んでいたが、30分ほど待ってようやく着席できた。
 ここの名物は何と言ってもげんこつハンバーグである。げんこつのように丸いハンバーグを目の前で真っ二つに切って焼いてくれる。味は良かったが、一つ腹が立ったのは、お水お願いしますと3回言ったのにその注文は通らなかったことだ。
 さわやかを出た後はいよいよ宿へ向かう。道に迷い同じところを一周したが無事に沼津グランドホテルに到着した。

いや本当にね最初の水以降は全然出てこなかったのよ。店員はすぐ来るのに水は来ない。3回言って出てこなかった時点でもう諦めて店出たよね。
途中で見つけた誤字バス停の写真も置いておきます。

 

 

 

 翌日はホテルの朝食からスタート。所詮ビジネスホテルの朝食なのであまり期待するものではない。焼きたてパンが売りのようだが半分以上が甘いパンで朝食には不向きだった。本日の予定は内浦と沼津市街地の散策である。昨日内浦にほとんど滞在できなかったせいで予定が大幅に狂っているが、とりあえず伊豆長岡駅行きのバスに乗った。着くと雨が降っていた。

甘いパンばっかりでした。最近のスーパーもそうだけど甘いパンが占領しすぎじゃない?食事にならないじゃん。

 

 

 

 私がここへ来た目的はただ一つ、韮山反射炉を(遠目から)見ることである。誰しも一度は聞いたことがあるだろう韮山反射炉は、明治日本の産業革命遺産の一つとして松下村塾旧グラバー邸軍艦島(端島)などと一緒に世界遺産に登録されている。(遠目から)見た感想としては、ふ~ん、だった。私は高校で歴史を勉強していないため、あまり凄さが分からなかったが、人によっては大興奮ものなのだろう。

柵の外から見た。遠目といっても実はそこまで遠くない。別に料金を払って近くで見る程の興味と熱意は無かったがなんとなく見ておきたかったので。この数年後に萩の反射炉に行く機会があってそこは入場料とか無くて普通に見れたんだけどこの差は何なんだい?

 

 

 

 そこから駅まで全力疾走で戻った結果、見事バスに間に合い(このバス逃すと次は1時間後だからね!)内浦へ向かう。到着したのは伊豆・三津シーパラダイス前。ここから西へ向かうことになる。雨が降るなか、三の浦総合案内所、長浜城跡、弁天島を経て長井崎中学校……の麓の道に到着。アニメ内で何度も登場した場所である。土曜日なので学校前まで行っても大丈夫だろうと思い、坂を登る。この坂がまあ長い。義務教育だから生徒は集まるが、これが高校となると話は別である。そりゃ(アニメ内で)廃校になるって。途中校門付近で学校の職員だか警備員だかが乗った軽トラとすれ違ったがなぜか私は咄嗟に隠れた。別に何も悪いことはしていないがなんとなく隠れた。

淡島の階段ダッシュを除けば伊豆長岡駅へ戻るときが一番走った。
そういえば現実の長井崎中学校って結局どうなったんだっけ?と思い調べたら閉校になっててびっくりしたけど、よく見ると近隣の小学校と統合して新たに小中一貫校として開校していた。
何なんでしょうね、隠れましたね、後ろに隠れやすい生け垣みたいなのがあったんですよね。

 

 

 

 では戻る。来た道を引き返し、少しでもバス代を節約するため5km近く歩いた。余談だが、途中にある石碑(アニメ1期9話で鞠莉がこけてた場所にあるやつ)を見落とすという痛恨のミスを犯している。恐らくこのときが雨のピークで傘の意味は全く無く大いに濡れた。そしてバスに乗り市街地へと戻るのだが、行きたい場所があったため途中下車。そこから1.2kmほど歩いて到着したのが沼津市文化財収蔵庫である。この場所も劇場版で初登場し、廃校後の新校舎になったところである。アニメ内ではほぼ廃墟といった感じだったが現実はそれ以上に廃墟で、立ち入り禁止の柵があったように、もう使われていないようである。

たぶんマリンパークバス停から乗ったのかな?意外とみとしーから距離あるんだよね。

 

 

 

 この時点で14時半。空腹で死にそうなので腹ごしらえへ。沼津港へと歩き、魚河岸丸天の海鮮かき揚げ丼をいただく。太さ10cm長さ20cm(だいたいのうろ覚え)の筒状の巨大かき揚げがご飯の上に立っているという店の看板商品である。ホームページによると、このかき揚げは特許取得済みらしい。
 時刻はもうすぐ16時になるところ。そろそろあの問題に直面するので今日もあそこへ向かう。30分歩いてドコモショップに来た。今日も充電。私は人生で初めてモバイルバッテリーが欲しいと思った。

かき揚げの量よりも油がしんどかった。
ドコモショップはある意味一番お世話になった場所。今回の旅ルートを踏まえるとあのとき八間通り店を選んで正解でしたね。行きやすさが段違い。

 

 

 

 今後の予定もあり、1時間半ほどで充電を切り上げて市街地散策へ向かう。つじ写真館やマルサン書店(余談だが、階段の踊り場にファンが描いたイラストがびっしりと貼られており、それを見て軽く引いた私はどうやってもそちらの世界には行けないと感じた)や狩野川などのすっかりお馴染みとなった場所を巡り、4度目の沼津港へ。時刻が19時を過ぎて薄暗くなるなか、沼津バーガーに到着。本物の深海魚のフライを使ったハンバーガーが名物である。深海魚バーガーをテイクアウトし、さすがに疲れてきたのでバスを使って駅の方へと戻った。

沼津港何回行くねん。

 

 

 

 考えていた予定はこの辺で終了し、帰りの高速バスが出発する23時までどうしようかと思った矢先、三島行きのバスが見えたのでとりあえず三島まで行ってみるかと思い立ち、バスに乗り込んだ。しかし乗ってから気付いた。この場合バスはコスパが悪い。沼津三島間は電車だと5分で着き、1時間に4~6本とそこそこ来る。しかしバスは電車の倍の運賃で30分かかるのだ。そして三島に着いたが、はっきり言って特にやることはなく、駅前ロータリーを一周し、電車に乗って沼津に戻った。

ちなみに三島駅のホームで深海魚バーガーを食べました。

 

 

 

 駅前のコラボカフェを一瞬(本当に一瞬)だけ見た後はいよいよやることがなくなり、駅前をウロウロしていた。もう21時前でほとんどの店や商業施設は開いておらず、わざわざネットカフェなどに行くのも嫌であった。適当に「沼津 高速バスまで時間を潰す」で調べたところ、ある施設が出てきた。BiVi沼津。沼津駅北口の商業施設である。24時間営業で、高速バスに乗るまでの待ち時間に利用というクチコミも出てきた。他に候補もないので早速行ってみる。ちなみにそこに着いた数分後、携帯の電池がなくなった。

駅前ウロウロ~BiVi沼津の間に、狩野川沿いに座って(リバーサイドホテルの辺り)しばらくボーッとするという謎の時間がありました。

 

 

 


 探索したところ、1階は飲食店が多く、2階は駐車場、3階はゲームセンター、4階は映画館になっているようである。一息つくために3階のエスカレーター横のベンチに座ったところ、モニターがあり、Aqoursの1stライブの映像が流れていた。暇だったので見て時間を潰していた。そして1時間半ほど経ち、バスの時間になったので乗り場へ向かった。途中で大きな荷物を持ってBiVi沼津から出てくる人を見かけた。やはり高速バスまでの待ち時間に利用する人もいるようだ。
 バスは早朝5時過ぎに京都駅へ到着(くどいようだが、G20期間なので帰りもバスは大阪へは乗り入れてくれない)。家に帰り、シャワーを浴びて荷物を片付けて7時半ぐらいに眠りについた。数時間だけ寝るつもりだったが起きたら19時だった。

この旅で鉛筆をなくしたが家に何本もあるので特に気にしなかった。1年ぐらい経ってその鉛筆がリュックから出てきた、というこぼれ話もある。

 

 

 

(あとがき)
今回の旅で私は2日で10万歩、約50kmも歩いたため沼津の地理が完璧に頭に入るという副作用が起こった。もともと私は一度行った場所への行き方は基本的に忘れないため、次からは地図を開かずに散策できる気がする。雨だったり、綺麗な富士山が見られなかったり、見落とした場所や食べられなかったものなど、やり残したことも多いのでまたいずれ訪れることになるだろう。
 初めて自己満足記事の紀行編を書いたが、写真がないので分かりづらいという根本的な欠点が判明した。何かブログ的なものがあれば良いと思ったが、そんなもの一体誰が見るのだろうか……。

                (おわり)



↓3年後…


ブログを作ったことにより写真付きで載せることができました!

もし次回行くなら自転車のレンタルを考えてもいいかもしれない。歩いて節約しない状態だとバス代が馬鹿にならないしね。仮に1日1000円だとしても沼津と内浦を往復するだけで元が取れるわけだからコスパはかなり良い。時間の節約にもなるから旅の効率が大きくアップするはず。

 

 

 

 


おまけ 秋葉原

ここからはおまけとして聖地巡礼秋葉原編をお送りする。時期は沼津訪問から約1か月後。東京にいた私は青春18きっぷを使って大阪に戻ることを思い立ち、どうせならどこかに寄ってから帰ろうと思っていた。そういえばAqoursの聖地は行ったけどμ'sの聖地は行ってないな…。よし、秋葉原行ってみよう。

 

 

てなわけで11時半ぐらいに秋葉原に降り立った。まずはアニメにも登場するUDXビルを見てみようと思ったが、なかなか見つからない。というのも逆側(東側)に出てしまったんですよね。秋葉原はJR⇔つくばエクスプレスの移動ぐらいしかしたことがなくて、ついいつも通りつくばエクスプレスの方に行ってしまった。

 

 

スタートダッシュに失敗した私が次に向かったのは神田明神である。無印1期9話のことり逃走ルートの一部を通り、階段を登って神田明神に到着。無印にもサンシャインにも登場し、ラブライブシリーズと関係が深い神社である。この時点でもう汗だく。絶対に真夏にやることじゃない。文化交流館が涼しかった。

 

 

涼しい室内を後にして鳥居をくぐり次の場所へ向かう。本当は本郷三丁目の方へ行かなきゃなんだけど、頭が働かなくて御茶ノ水の手前まで行ってしまい慌てて引き返すというポカをやらかしながらも、なんとか辿り着いたのが鳳明館である。Aqoursが泊まった場所ですね。それにしても暑い。外観を見てすぐ次の場所へと歩き出す。

 

 

サンシャイン2期12話でドームが見える歩道橋に集まるシーンがあるんですが、これがそこです(説明雑)。

 

 

そこからしばらくは神田川沿いを歩き、御茶ノ水駅を通り過ぎ、穂乃果の家のモデルとなった和菓子屋「竹むら」に到着。例によって中には入りません。

 

 

その後は北上し、万世橋を渡って秋葉原駅に戻ってきました。13時半ぐらいかな。2時間炎天下で歩きっぱなし。ここから私の18きっぷの旅が始まるのですが、それはまた別の機会に話すことにしましょう。

 

 

ちなみに同じ日に国府津の海岸にも行ってきました。μ'sにとってもAqoursにとっても重要な意味を持つ場所ですね。

 

 

 

 


おまけのおまけ 豊後森

豊後森機関庫です。Aqours3rdシングル「HAPPY PARTY TRAIN」のPVの舞台になった場所。

※R-1グランプリ2022

R-1グランプリ2022】(約3300字)
※過去記事

脱稿 2022年4月18日
公開 2022年10月19日

 

 

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※過去記事は、そのときの私の感想を残しておくために、あえて原文のまま(誤植があれば直しますが)掲載します。そのため、今となっては不自然な表現や記述がある可能性もございます。例えば「最近の~」や「数年前の~」といった表現が出てきた場合、それは現在ではなく、記事を書いた時点での“最近”や“数年前”を指しています。
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♪改革が全部滑って迷走するR-1好き~。

 

 

 

今年もやって来ましたR-1記事です。
R-1グランプリは昨年大幅な改革が行われたのだが、そのどれもが芯を外した逆効果なものだったため、視聴者を困惑させ呆れさせ失望させる事態となった。
ここで改めて昨年の改革を少しだけ振り返ってみよう。


①ぐらんぷり(ひらがな)からグランプリ(カタカナ)に
②MCが雨上がり決死隊から霜降り明星
③審査員が大幅に入れ替わる
④採点方式が変化
⑤芸歴10年以下の制限が加わった


②は仕方が無いとして、①はどうでもいいし③は人選ミスだし④は審査しづらくなったしで散々である。しかし、これらのことは⑤に比べれば全然大した問題ではない。⑤に至ってはレベルをさらに低下させるだけでメリットが1つもなく、1年経った今でも意図が分からない。決定した奴をクビにするレベルの失態である。

1年前に山ほど書いたので今回はここまでにするが、これを見ても分かるように、昨年の改革はまさかの全外し。低迷期の助っ人外国人じゃないんだから。

 

そして今年新たに変更されたのは、
①決勝進出者は8人、そのうち上位2人が最終決戦へ
②ネタ時間が3分に短縮
である。

①決勝進出者が10人から8人に減り、最終決戦に進出するのも3人から2人になってしまった。時間確保のために減らさざるを得なかったのだろう。決勝8人でさらに上位2人というのはやや寂しい気もする。

②ネタ時間が短くなったことで、3分では凝ったネタが出来ず自分のネタの世界に引き込む前に終わってしまうのではという懸念があった。ただ、賞レースにおいてネタ時間はあまり守られていないこともあるため、この変更がどれぐらいの影響を及ぼすかは何とも言えないというのが正直なところである。

 

また、これは今年だけなのかもしれないが、20時~22時という見慣れない時間帯での放送となった。なぜこのような珍しい枠での放送にしたのだろうか。2時間番組ならば、やはり19時~21時が収まりが良いのでは(私は録画で観るのであまり関係ないが)。
あと謎の東京リベンジャーズコラボね。これも何がしたいのか全然分からなかった。作品知らないけど多分R-1と全然関係ないんでしょ?

 

 

今大会は、というか今大会も、大爆笑をかっさらった者はいなかった。当然である。ただ、酷すぎた者もいなかったように思う。一昨年のななまがり森下や昨年の土屋、高田ぽる子のような放送事故級の大スベりはなかった。

 

 

 

 


kento fukaya「居酒屋合コン」 39
特殊なフリップ芸。従来のフリップネタには無い展開で、使い方の発想は良いが、別に面白くはない。ただ、この程度でも去年のネタよりは多少マシになっているとは思う。そして絵心の無い私が言うのも大変申し訳ないのだが、絵のタッチが嫌だ。下手ではないが絶妙な気持ち悪さがある。

 

お見送り芸人しんいち「僕の好きなもの」 52
あるあると皮肉を混ぜた歌ネタ。決して外しているわけではないが、「ふふっ」となるぐらいで爆笑は取れないだろう。ネタ時間が短く、より笑い所を増やす必要があるため、私は途中の変化は別に無くても良いと思ったが、これに関しては意見が分かれるところ。

 

Yes!アキト「ギャグ」 44
単調で弱い。ギャグ一本でいくならもっと強いギャグがほしい(十二単ぐらいの質のもの)し、COWCOW多田みたいに工夫しないと、「ネタ」ではなく「ただギャグを言っただけ」になってしまう。全編ギャグのため、タイトルをつけるのが今までで一番難しかった。

 

吉住「不倫にブチギレる女」 60
吉住ならではのネタ。とんでもない恐怖理論は流石の発想力だし、キャラクターの落差で笑わせる技術もある。吉住本人は別に深い意味は無くただ小馬鹿にしているだけだと思われるが、そう考えると余計面白い。

 

サツマカワRPG「放課後」 43
着眼点は凄く良い。よく「大会近いもんな」でネタを作ろうと思ったよね。普通はそこ思いつかないし広げないもん。それなのに打って変わって後半が適当すぎる。埒が明かないので無理矢理展開を変えたかのようなやっつけ感がある。せっかくスタート地点が良かったのに勿体ない…。まあ大会近いもんな。

 

ZAZY「デジタル紙芝居 恋愛バラエティー」 61
デジタルになったことで昨年よりテンポアップ。途中のでんっ!でんっ!でんっ!でイラストの顔がアップになるのは構成面での手抜きに見えてならない。ただ顔をアップにするだけじゃなくて何か言って(書いて)ほしかった。そこをどう言わせるかが芸人としての腕の見せどころなのではないか。あとこれは去年も言ったんですけど歌う意味ありますかね…。

 

寺田寛明「始まりの歴史」 63
去年よりずっとよかった。周囲の嘆き?反論?のバリエーションが豊富で、内容の質も上がっていた。キャラが立たないのはフリップ芸にありがちなことなのでしょうがないと言えばしょうがない。そして、安定した面白さを上回る突き抜けた笑いがないとなかなか勝ち上がるのが難しいのもフリップ芸の特徴で、これもしょうがないと言えばしょうがない。

 

金の国渡部おにぎり「とんび」 41
出オチだった。頭にとんびを乗せたビジュアルが強烈だったぶん、それを超える笑いを作り出せなかった。本人の意図したところではないにせよ、まさかのAqua Timez被りが一番笑ったかも。

 

 

 

 


1本目のネタが終わり2位で3人が並んだため、決選投票のような形で勝ち抜ける人物を選ぶこととなったが、その発表方法がまさかの“フリップに手書き”。

なぜそこだけアナログ?

 

 

 

 


お見送り芸人しんいち「応援したい人」 54
やってることは1本目と変わらないが、実名が出たので少しプラス。

 

ZAZY「デジタル紙芝居 寿司屋」 60
去年のネタと被りがあったのでちょっとマイナス。歌う意味(以下略)。ZAZYって歯好きだよな。

 

 

 

ZAZYの方が発想力、構成力、ネタの質とか多少は上だと思うんだけど、もうそんなことはどうでもいいと思ってしまうぐらいにはR-1の審査には期待していない。

 

 

 

 


今年は去年の反省を活かしてか、時間に余裕があり、進行でバタバタするようなことは無かったように思う。終わってみれば今年の変更は正しく、人数を減らしたのは好判断だったのである。そこは褒めよう。

ただ、今回は2位を決める決選投票の時間があったわけで、もしそれがなかった場合はその分の時間が余ることになるため、伝説の「優勝者のネタをもう一度事件」が再び起こっていた可能性がある。この事件のせいで実は去年も時間は余っていたのでは説が有力になっている(のかもしれない)。

そもそもなぜ去年はそんなに時間が無かったのか。昔(といっても2012年以降だが)は4人ずつを3ブロックに分けた12人で決勝をやっていた。そのときは時間が余りすぎたり足りなすぎたりといったトラブルは特になかったはず。12人で問題なく進行できていたのに、なぜ去年は10人でいっぱいいっぱいだったのか。段取りが悪くなったのか無駄な喋りやCMが増えたのか最初のVTRの時間が延びたのかは分からないが、12人分の尺が10人で足りなくなり8人でギリギリになるなんてことは普通に考えてあり得ない。R-1の永遠の謎とも呼ぶべき出来事。決勝の人数が多いと芸人のモチベーションも上がるだろうし、将来的にはもう一度12人システムに戻してほしい、というのが私の願いである。

 

                おしまい。

 

 

 

 


~今だから言えること~
今ではZAZYの方が優勝したみたいな扱いをされている。あと常にトロフィーを持ち歩くしんいちが若干鬱陶しい。

※M-1グランプリ2021

M-1グランプリ2021】(約7900字)
※過去記事

脱稿 2022年2月13日
公開 2022年10月17日

 

 

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※過去記事は、そのときの私の感想を残しておくために、あえて原文のまま(誤植があれば直しますが)掲載します。そのため、今となっては不自然な表現や記述がある可能性もございます。例えば「最近の~」や「数年前の~」といった表現が出てきた場合、それは現在ではなく、記事を書いた時点での“最近”や“数年前”を指しています。
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お待たせしました(´▽`)ノ。
一応観終わってすぐ書き始めたんだけど年が明けてから3週間ぐらいM-1記事のこと忘れてたの(´・ω・`)
それで遅くなりましたm(_ _)m。

今回はM-1記事史上書くのが一番難しかった(>_<)。
理由は全く分からん(○´∀`○)。

なんか顔文字が多いですね∑(OωO; )。
ちょっと顔文字たちを鎮めましょうヽ(`Д´#)ノ。

 

…はい、これで大丈夫です。
この後は一切出てきません(´;ω;`)。

 

今回この茶番をやるにあたって顔文字なんて使ったことないから携帯に元からあるのを一通り見て使うやつを決めてたんだけど、どうやら私はゆるい感じの顔文字が好きみたい。今後も使う気は無いけど。

 

 

 

 


まずは敗者復活戦についての話から入りましょう。


〈主観たっぷりのランク分け〉

A(良い。決勝進出レベル)
男性ブランコ


B(悪くはない。敗者復活上位レベル)
金属バット・からし蓮根


C(普通。敗者復活中位レベル)
アインシュタイン・ダイタク・見取り図・
マユリカ・ヨネダ2000・カベポスター・
東京ホテイソン


D(良くはない。敗者復活下位レベル)
ハライチ・ニューヨーク・へンダーソン


E(悪い。準々決勝レベル)
キュウ・アルコ&ピース


F(ダメ。出直してこいレベル)

 

Z(論外。話にならないレベル)
さや香

 

◎敗者復活総評
 今回は敗者復活だとしてもレベルが低かったように思う。期待外れだったのは見取り図・ハライチ・ニューヨークなどの実績組。特にニューヨークと見取り図は決勝に行く気なかったよね。キュウはなぜか毎回M-1だけネタ選びを間違えて変なネタを持ってくる。さや香は気が狂っていた。点数を付けるなら0点である。
 個人的に気になったのがマユリカとカベポスター。これまではM-1の敗者復活で見たことはあっても特に印象には残らず、名前しか知らない程度だった。勝ち抜けるレベルではないのだが、光るものを見せた。
 そして私が最高評価を下したのが男性ブランコキングオブコントで初めて見たため私も知ってからまだ数か月だが、漫才の出来も良い。投票結果は3位だったものの、断トツの知名度を誇るハライチと信者の数が多い金属バットに次ぐ3位なのだから、かなりの好結果である。漫才とコントを両立できるのは大きな強みとなる。今後も漫才、コント、報道ステーションのキャスター(違うか)の三刀流としての活躍を期待している。

 

 

 

え?毎度毎度本編が始まるまで長いって?
M-1ってそういうものですよ。(皮肉)

 

 

 

 


モグライダーさそり座の女」 90
良い意味でモグライダーらしくない。モグライダーは基本的にともしげの驚異的なバカさを利用しており、ネタなのか本気で間違えたのか分からないドタバタ加減が持ち味である。しかし今回はともしげが好調で、滑舌も良かったし噛むこともなかったので聞き取りやすかった。そういう意味でらしくないと表現したが、それは決してマイナスポイントではなく、ドタバタがなくても笑いが取れるレベルにまで質や技術が向上したということである。さらに忘れてはならないのがモグライダーの肝である芝の存在。もともと芝のツッコミ力には定評があり、対応力・処理能力が抜群。たとえ間違いであってもそう見せずに笑いに変換する、というような芝の上手さにも磨きがかかっていた。それにしても独特な着眼点。美川憲一が気の毒なんて思ったことねえしさそり座の女以外の可能性を全部消すって何だよ。

 

ランジャタイ「猫」 75
私が唯一「見た方が損する」と称するコンビ、ランジャタイ。初めてだよね。時間が無駄、電気代が無駄、頭と目と耳を使うのが無駄。基本的にハチャメチャで誰もついて来れず、僅かな人間が雰囲気で笑っている状態。私も内容を汲み取ろうとはしているのだが、途中から無理になって聞くのをやめる、というのがいつものパターンである。ただ、今回のネタはかなり一般向けに作られている。何を言って何をやっているかがだいたい分かったからである。そうはいっても面白くないことには変わりないので、大爆笑した方(そういえば今の辞書では爆笑に人数は関係なくなったらしいですね)は身体に何らかの疾患を抱えている可能性があるため今すぐ病院を受診することをおすすめする。笑えない私はすこぶる体調がよろしいようで何よりである。彼らに関しては、決勝に上げた準決勝の審査員が悪いのだが、本人たちは最下位でも美味しいと考えているだろう。点数はトム・ブラウンを下回りM-1での私史上最低点に。まあ当然の結果。

 

ゆにばーす「男女の友情」 91
男女コンビらしいネタ。話の広げ方は悪くないしよくまとまっている。改善点を挙げるとすれば所々の表現と川瀬。ゆにばーすははらは上手いと思うのだが川瀬が下手。結構頻繁に噛むのもそうだし、何より嫌なのがツッコミのときに半笑いになること。ネタを作っているのは川瀬の方だが、ネタの中だと川瀬が足を引っ張っている。どこが“川瀬名人”なのか、と言いたい。

 

ハライチ「否定しないで」 83
ハライチにはがっかりである。敗者復活を勝ち抜いてラストイヤーで掴み取った本戦への切符、敗者復活も知名度とラストイヤー補正で勝ち抜いただけで圧倒的なネタではなかったのに、まさかそれ以下のものを出してくるとは。笑いが取れるのは岩井のキャラを活かしたネタの導入部分だけで、その後は全くダメ。1回目からフルスロットルでキレるからもうその段階で動きのストックを使い切ってしまっている。だから2回目以降はただ繰り返すだけで何のひねりもなく、それ以下の笑いしか起こらない。2分程度のショートネタかと思うレベルだった。テレビですでに活躍しているのにそれでもタイトルを取りに来た姿が良いのに。やりたいネタより勝ちに来たネタを観たかった。

 

真空ジェシカ「一日市長」 92
センスが抜群。ひとつひとつのワードがしっかりとハマっていた。理系のおばあちゃんのくだりも、確かにおばあちゃんは全員文系だと無意識に思ってしまう。それだけに構成部分が惜しい。単発のボケが続いたような印象で、終わり方も唐突だった。話の繋がりがもう少しスムーズだと評価もより高いものになっただろう。こういった言葉を利用したネタって形にするのが結構難しいのだが、ワードセンスや目の付け所が良いため、きちんとネタに昇華できている。敗退芸(敗退が決まり、暫定席からいなくなるときのコメント)も、同じタイミングのゆにばーすとは雲泥の差があった。

 

オズワルド「友達」 93
完成度が高い。喋りと掛け合いだけでの正統派漫才で、話術一本で勝負というスタイルも高評価ポイント。ウケを求めて必要以上に動いてみたり騒いでみたりしそうなもの(別にそれらを否定しているわけではない)だが、このネタにはそんな必要も無いだろう。どのコンビよりも一番漫才らしい漫才をしており、1本目で1位になったのも必然である。最初はこのネタ見たことあるな~と思っていたが、かなり進化していた。爆発的なレベルではなかったものの、M-1でのオズワルドのネタの中では一番良かったでしょう。

 

ロングコートダディ「生まれ変わるなら」 92
敗者復活戦でも下位に沈んだ去年とはまるで違う。内容でも顔でも笑いが取れるし、ワニを意識する余りラコステに反応するというのも(体験したことないけど確実に)ありそうな感じ。審査員も言っていたがやはり私も動きが気になった。コントとは違い、漫才は少し横にズレるか回るか向きを変えるだけで場面の転換を表現出来るので、わざわざ端から端まで動いてステージ全体を使わなくてもいいとは思う。あとこれは別にどうでもいいことだが、生まれ変わるのがしりとりの法則だとしたら、肉うどんの後は何から始まるのだろうか。やはり「ん」からなのか。でも「ん」から始まるのなんて、ん廻し・ンジャメナ・ンゴロンゴロぐらいしか思いつかないのだが。

 

錦鯉「合コン」 92
とりあえず、去年の記事で私が言ったようにネタのツカミの部分を「こーんにーちはー」「こんばんはだろ」のやりとりにしてくれたのは良かった。それと後半の畳みかけの部分。去年は終始ややスローペースだったような印象を受けたので、そこも改善されていた。言い方が適切かどうかは分からないが、あんなに良い音が鳴る頭なので、錦鯉はどんどん叩いた方が絶対に面白い。その点で今年の“バカと注意”というスタイルは錦鯉によく似合っていて見事だった。

 

インディアンス「怖い動画」 89
インディアンスの中では一番の出来ではないか。ボケの質も量も良く、ヒットもホームランもあったと思う。しかし私はどうしてもインディアンスのスタイルが好きになれないのである。ボケが一人で突っ走りツッコミが添え物になっているし、ボケの度に話が脱線するのも進行する上で勿体ないと感じる。もう少しネタの状況に合った内容のボケと、それをツッコミが上手く捌くことが求められる。田渕はよくやっているが、現時点ではツッコミ(きむ)の実力不足。

 

もも「〇〇顔」 88
2人の特徴的な外見を活かしたネタ。序盤は特に裏切りもなく想像の範囲のワードだったが、後半に掛け合いが盛り上がるにつれて良くなっていった。初めの頃に若干間延びしていたことも踏まえると、最初からその(後半の)テンションを貫き通した方が良い。実は似たような内容のネタを2年前に見取り図がやっている。そっちの方が完成度が上で、こちらが劣化版だったような気がしなくもない。発音が“もも→”なのか“もも↓”なのかは個人的に気になるところ。

 

 

 

 


【審査員採点】
       巨 富 塙 志 礼 松 上      私
モグライダー  91 93 92 89 90 89 93   637   90
ランジャタイ  87 91 90 96 89 87 88   628   75
ゆにばーす   89 92 91 91 93 88 94   638   91
ハライチ    88 90 89 90 89 92 98   636   83
真空ジェシカ  90 89 92 94 94 90 89   638   92
オズワルド   94 95 95 96 96 96 93   665   93
ロングコートダディ  89 90 93 95 95 91 96   649   92
錦鯉      92 94 94 90 96 94 95   655   92
インディアンス    92 91 93 94 94 93 98   655   89
もも      91 90 91 96 95 92 90   645   88

最高点     94 95 95 96 96 96 98       93
最低点     87 89 89 89 89 87 88       75

 

 今回特徴的だったのは志らくのランジャタイへの高評価と、上沼のハライチとインディアンス贔屓である。元々志らくは面白いかどうかより希少価値で点数をつける傾向があり、ネタがつまらなくても珍しいものであれば高得点をつける。ランジャタイは意外と情景描写の芝居が上手いことが判明したので、そう考えると珍しい物好きの落語家である志らくが高評価だったのも分かる気がする。上沼は自分の好みの比重が大きいのは周知の事実だが、コメントが芯食ってない。好き嫌いでの審査は多少は構わない。しかしその理由を説明できないなら審査をする資格はない。上沼から高評価を得るにはファン(彼女なりに言うなら、フアン)になってくれるかどうかにかかっているので、芸人たちは不安でしょうがない(フアンだけに)。特に、ハライチのときに他の審査員はおかしいと喚いていたが、点数を見てもおかしい審査員が自分であることは明らかである。以前の上沼なら堂々としてそうなものなのに、感情に走るほど自分の審査に自信がなくなってしまったのだろうか。ただ、上沼はネットで叩かれて以降全体的に採点が甘めになった気がする。意外とそういうの気にするタイプなのかもしれない。
 また、巨人と上沼が今大会を最後に引退を表明したが、個人的には2人ともM-1に必要な人材だとは思っている。巨人は正統派漫才を高く評価するのでなくてはならない存在だし、上沼は単体では扱いづらいが、実は志らくと好みが正反対という特徴がある。上沼が気に入ったコンビは志らくの点数が低く、志らくが高く評価したコンビは上沼の好みではないことが多い。特徴的な二人が奇跡的に噛み合ってバランスを保っていたのである。ここから上沼が抜けるとなるとこのバランスが崩れるので、志らく一人の採点が結果に大きく影響する可能性が出てくる。それを防ぐためには上沼に近い感性の者を補充しなければならないのだが、果たしてそんな人はいるのだろうか。
 そして前回KOC記事で書いたことと被るが、「トップだから点数は控えめに」とか「出番がもう少し後なら」とか、こういうのはもうやめませんか?これは私が何度も言ってきたことである。1番手だからなんだ、出番が悪いからなんだ。それも踏まえて点数を付けるのが審査員ではないのか。もう何年も審査員やって何本もネタを見てきたではないか。いい加減頭の中に自分オリジナルのデータベースを作れ。

 

 

 

 


インディアンス「理想のスケジュール」 86
劣化アンタッチャブル状態の以前のインディアンスに戻った。細かいことは1本目のところで書いたのでこれ以上詳しくは言及しない。

 

錦鯉「猿を捕まえたい」 89
「森の中へ逃げ込んだ」「…じゃあいいじゃねえか」が秀逸。本来猿を捕まえるのは森へ帰すためで、そのための手段として、捕まえるという行為がある。猿が森へ帰ったら目的はもう達成されたわけで、それ以上追いかける必要は無い。だが、それまでの展開で観客を「猿を捕まえなければならない」という思考にさせてからのこのやり取りなので、ある種の裏切りのような大きな笑いを生んだ。しっかりと間を取って、察しの悪い人でも分かるタイミングでのツッコミである。緻密に計算されていて、今大会で一番の掛け合いだったと思う。ただ最後の3連バナナはしつこいかな。

 

オズワルド「行列の割り込み」 87
ネタの選択ミスか。畠中がボケではなく、ただの変な怖い奴になってしまっていた。所々良いワードはあったもののそれ以上に二人の噛み合わなさが不自然に感じ、上手くネタの世界に入っていけなかった。

 

 

 

 


【最終審査結果】
巨人富澤塙志らく礼二松本上沼
 オ 錦 錦 錦 錦 錦 イ
 ズ 鯉 鯉 鯉 鯉 鯉 ン
 ワ           デ
 ル           ィ
 ド           ア
             ン
             ス


 優勝は錦鯉となった。ネタの傾向としては3組とも“バカ”でしたね。
 2本目のオズワルドのネタってちょっと構図が分かりにくいんだよね。ボケとツッコミにきれいに分かれるわけじゃなくて、穏健ボケと過激ボケとツッコミが後半に明かされるまで何も説明されずにネタが進行するからどうしても違和感を覚えてしまう。その点錦鯉はボケとツッコミが一目で認識できるしネタも分かりやすい。だから票が集まったのだと推測できる。
 錦鯉はついに「錦鯉がやるからこそ面白い」「錦鯉にしかできない」の領域に辿り着いたのではないか。もちろん誰がやっても面白いのが真の面白いネタなんだろうけど、この人がやるからこそ面白いっていうのも少なからずあるはず。実際同じネタを20や30の若手がやっても面白くはならないと思うのよ。50歳のおっさんが全力でバカをやるから面白いのであって、そこには「年齢」という錦鯉が見つけた最大の武器がある。誰にも真似できない自分たちだけのスタイルを見つけた結果、優勝を勝ち取れたんじゃないかな~と勝手に思っています。

…なんか酔っ払った独り言みたいになっちゃったね。飲んだことないけど。

 

 

 

 


〈まとめ〉
 やっぱり全体的にレベル下がってるよね?
 レベルが下がったのか私の目が肥えたのかどちらかだと思うのだが、私の目が肥えるなんてことはまずないでしょうから、恐らく前者でしょうね。
 錦鯉の「森の中へ逃げ込んだ」「…じゃあいいじゃねえか」も上では秀逸だと書いたが、実は私は森へ逃げたと言った瞬間からじゃあいいじゃんと思ってしまった。確かに笑いはしたが、実際にツッコむ前に心の中で自分でツッコミを入れてしまったので、漫才を最大限楽しめなくなっているのかもしれない。これに関しては目が肥えたというより私のツッコミを察知するアンテナが強くなっただけのような気がする。
 それとステージをがんがん鳴らすの多くなったよね。無理矢理騒ぐ感じって言えばいいのかな?まるでステージの耐久力を測るテストのよう。個人的に漫才でドタバタするのはちょっと違うと思っていて、あまりにもドタバタ感があるとそれは漫才じゃなくてコメディなんだよね。

 

 まとめると、バカが優勝した大会であり、ボケにスポットライトが当たった大会。
 やはりボケが注目されるのが一番自然で良いと思う。これは私の中のツッコミ論と重なる部分でもあり、「ボケもツッコミも目立つ」と「ボケが目立つ」に関してはOKなのだが、「ツッコミのみが目立つ」のはちょっとどうかと思う。私が思うツッコミとは、ボケがダメだったときに助ける役割で、ツッコミだけが目立つべきではないのだ。
 理想はすべてボケで笑いを取ること。だが、さすがにそれは難しいので、そこにツッコミが合わさって笑いになればいい。90点のボケは誰がどうツッコんでも95点ぐらいの笑いにはなる。ツッコミに求められるのは40点のボケを80点にする役割。だからツッコミは必要以上に出しゃばらずに、ズバっとビシッと決めてほしいという思いがある。これが私の持論である。

 

 この際だから私のツッコミのルーツも話しちゃいましょう。私のツッコミは一言で言えば塾で培われたものである。塾にボケが多くてね……。
 私はかなり初期から塾に居たのだが、途中から入ってくるのがボケorどっちでもない人ばっかりで、どんどんボケ要員が増えていったのよ。ツッコまないと収拾がつかないから、その役目を担当してたらいつの間にかツッコミになってました。多分違う塾に行っていたらここまでツッコミ型にはならなかったはず。ボケが少し考えただけでも9人出てくる(もちろんこれらの全員が同時に居たわけではない)のに対してツッコミは私一人でしたから。

 

 

 

 


〈最後に〉
 これまで「万人受けするより一人の心に深く刺さるべき」をモットーに記事を書いてきた。自己満足記事という名称ではあるものの、読みやすさ重視で書いてきたつもりである。
 今回は今までで一番自由に書いたと思う。各ネタのコメントもそうだが、アドバイスが多くなったあたり私も丸くなったなあと思っている。
 実は別の場所ではこの記事を最後に公開を終了することとなったため、この部分には終わりの挨拶的な文章があった。しかし当ブログでは当然そんなことはなく、これからも記事を公開していくので、この記事ではその内容をカットしてお送りしている。

 

それでは、また。(何故最後なすなかにし??)

 

 

 

 


~今だから言えること~
どうやら本当に巨人と上沼は審査員を引退するみたい。2022年の審査員はどうなるんでしょうね。

※カープ解説2021

カープ解説2021 ~ビリビリビリ回避~】
               (約22000字)
※過去記事

脱稿 2021年12月12日
公開 2022年10月15日

 

 

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※過去記事は、そのときの私の感想を残しておくために、あえて原文のまま(誤植があれば直しますが)掲載します。そのため、今となっては不自然な表現や記述がある可能性もございます。例えば「最近の~」や「数年前の~」といった表現が出てきた場合、それは現在ではなく、記事を書いた時点での“最近”や“数年前”を指しています。
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非常に長いです。2万字あります。去年の倍。短編小説レベル。

 

目次
・シーズン振り返り
・成績で振り返る2021
 (チーム編・投手編・打線編・守備編・走塁編)
・今年の佐々岡采配
・観戦記
・神試合ベストナイン
・コラム
 (審判・サヨナラ勝ち未遂・ハマスタの悲劇)
・来季展望
・お悔やみ

 

 

 

 


◎シーズン振り返り

今年も長いペナントレースが終了した。途中に五輪を挟んだことで非常に長いシーズンとなった。ペナントレース開始前の予想は次のようなものが多かったと思う。

  「阪神巨人の優勝争い、広島中日の3位争い、
 DeNAヤクルトの最下位争い」

順位表はおおむねこの通りだった。一つの大きな誤算を除いては。そう、ヤクルトが優勝したのである。6位候補から1位に躍り出た。

 ではカープはというと…。
 開幕直後には一瞬だけ首位に立った。本当に一瞬だけ。3日間ぐらい。序盤はとにかく打線が繋がらなかった。投手陣はなんとか踏ん張っていたが、ヒットは死ぬほど出るのにタイムリーが出ない。進まない走者。増えていく残塁。まるで一塁を踏むゲームでもやっているかのよう。凡打凡打ヒットヒット凡打。ヒットバント凡打ヒット凡打。ヒット凡打ヒット併殺。いまいち波に乗り切れない状態が続いた中で、5月半ばにコロナが直撃。あれよあれよという間に陽性者も濃厚接触者も増えていき、チームの中心選手のほとんどが一時離脱した。それをまとめたのが以下である。


発覚した5月17日~6月中旬まで
PCR陽性で離脱
→菊池小園正隨  石原羽月鈴木長野大盛  九里
PCR陰性だが濃厚接触者認定で離脱
→森下高橋昂
PCR陰性だが自主隔離で一時離脱
→西川松山坂倉磯村塹江
※これに加えて首脳陣も数名感染


 この頃はチームもファンもキツかった。個人的には真剣勝負ができないというのが一番辛かったかな。しかも感染してもほぼ全員が無症状で、「果たしてそれはウイルスと呼べるのか?」「無症状なのに療養とは?」といった疑問も湧いてくる。一体何と戦っているのか分からない時期だった。

 コロナ大量離脱を経験して思うのは、意外と野手はなんとかなるということである。実際野手はそこまで苦しんだ印象はない。2軍に期待の若手が多かったことも幸いしたと思う。抜けた場合本当にしんどいのは投手。それも先発。しかも広島の場合は良い方から3枚抜けたのである。1軍で通用しそうな先発を急に3枚補充しなければならなくなった。2軍から矢崎・玉村・ネバラスカスなどが駆り出されることになったが、矢崎は4回まで抑えても5回に別人のように制球を乱し、玉村はやはりスタミナ不足で(それでもシーズン後半には大きく成長)、ネバラスカスに至っては相手を粘らすカスだった。野手は最悪打たなくても試合は成立する。しかし、投手は抑えないと永遠に試合が終わらないのが苦しい。コロナの影響で交流戦は最下位に。この期間はいつ見ても7失点していたような気がする。

 交流戦終了後はだんだんとチームにメンバーが戻り、徐々に状態も上がっていった結果、4連勝で前半戦を終える。しかし五輪休みを挟んで迎えた後半戦では、再び打線が繋がらなくなる。シーズン序盤にも打線が繋がらない時期はあったが、34イニング連続無得点とかもあったので深刻度でいえば恐らくこちらの方が上。投手はある程度踏ん張っていた序盤と違い、このときは投手も野手もうまくいかなかった。2点取ったら3点取られ、7点取ったら8点取られるで噛み合わなさが尋常じゃない。その日チャンスで必ず打てないのが2人ほどいて、それが日替わりになるイメージである。だが、それは一時的に解消される。菅野クリニック期に突入する。

 菅野クリニック期とは、8月26日に菅野と当たってから9月9日までの約2週間13試合を指す。その試合で菅野や中継ぎを打って大量点を挙げて以降、打線が繋がるようになり、特に鈴木・坂倉・菊池が打ちまくった。この期間鈴木は打率.468の12HR18打点、坂倉は打率.449の5HR18打点、菊池は打率.378の5HR15打点。まるで連動しているかのようで、13試合中、このうち2名が揃って本塁打を放ったのが6試合あり、3名ともが2試合ある。

 しかしこの好調も9月10日に西、11日に秋山と当たり、12日に再び菅野と当たって打線が冷凍されて終了した。その後は再び不調期に入り、9月22日には借金が最大で17にまで膨れ上がる。ところが、ここから快進撃が始まる。DeNA阪神・巨人を3タテするなど2度の6連勝を飾る巻き返しを見せ、借金は5にまで返済。巨人の急失速もあり、3位まであと少しというところまで迫った。

 これが今シーズンの広島カープの一部始終である。余談だが、この記事のサブタイトルは丁度借金17のどん底のときに考えたものである。このままなら断トツの最下位になると思い、今年のスローガンだった「バリバリバリ」をもじって「ビリビリビリ」にする予定だったが、そこから予想外の巻き返しがあったので「ビリビリビリ回避」とした。

 

 

 

 


◎成績で振り返る2021

・チーム編
4位 63勝68敗12分 .481 打率.264①
得点557③ 本塁打123④ 盗塁68③
失点589⑤ 防御率3.81⑤ 失策80⑤
QS率1位 得点圏打率・代打打率2位
与えた四球はリーグワースト

 

セリーグ順位表
1ヤクルト  73勝52敗18分 .584  ―
2阪神  77勝56敗10分 .579 0.0
3巨人  61勝62敗20分 .496  11.0
4広島  63勝68敗12分 .481 2.0
5中日  55勝71敗17分 .437 5.5
6DeNA   54勝73敗16分 .425 1.5

セリーグ順位表(交流戦抜き)
1ヤクルト  63勝44敗18分 .589  ―
2阪神  66勝49敗10分 .574 1.0
3広島  60勝56敗  9分 .517 6.5
4巨人  54勝54敗17分 .500 2.0
5中日  46勝64敗15分 .418 9.0
6DeNA   45勝67敗13分 .402 2.0

4位に終わったが、勝利数だけで言えば3位の巨人より勝っており、セリーグ内では4つの勝ち越し。交流戦を除けばリーグ3位相当の成績。

 

月間成績       打率 防御率
3・4月    13勝15敗2分 .260 3.41
5月     4勝  7敗4分 .259 4.02
6月     6勝16敗3分 .261 4.67
7月     7勝  4敗1分 .265 3.22
8月     7勝  8敗    .242 4.08
9月   13勝11敗1分 .272 3.79
10・11月   13勝  7敗1分 .280 3.45

コロナと交流戦が重なったことで6月に大きく負け越し。後半戦は先発が揃ったこと、勝ちパターンが整備されたこと、打線が繋がるようになったことで貯金7。

 

チーム別対戦成績    打率 防御率
ヤクルト  8勝14敗3分 .275 3.76 ←ほぼ
阪神   12勝12敗1分 .232 3.30   これと
巨人   12勝12敗1分 .244 3.99
中日   14勝  9敗2分 .278 3.24
DeNA 14勝  9敗2分 .299 3.93   これの
交流戦 3勝12敗3分 .245 5.00 ←せい

ヤクルトは見事だった。広島の弱点は先発と栗林の間の7・8回であることは言うまでもないが、そこを的確に突いてきた。それが凝縮されていたのが10月頭の3連戦。広島は3連敗を喫するが、いずれも先発が降板した後の中継ぎを打ち込まれている。当時広島は巻き返しモードに片足を突っ込んでいる状態だったが、それでもコテンパンにやられた。相手の弱点を研究し、それを作戦に落とし込んでしっかりと実行できるヤクルトのチーム力の高さを感じた3試合だった。私はこのときヤクルトの優勝を確信した。

 

 

 

・先発投手編
大瀬良大地  23登板20QS
3.07 10勝5敗 146²/₃回 102奪三振

九里亜蓮   25登板17QS
3.81 13勝9敗   149回    102奪三振 

森下暢仁   24登板19QS
2.98   8勝7敗 163¹/₃回 132奪三振

床田寛樹 16登板 9QS(中継ぎの1登板を含む)
3.19   5勝4敗   87¹/₃回   80奪三振

玉村昇悟   17登板11QS
3.83   4勝7敗   101回   67奪三振

高橋昂也   15登板 5QS
5.28   5勝7敗   73¹/₃回   54奪三振


 今年は一年通して投げ抜いた先発投手はいなかった。大瀬良は4月中旬に腰だか腹だかの痛みで1か月離脱し、九里・森下はコロナによる隔離期間があった。それでも、終わってみればこの3名は規定投球回に到達した。

 大瀬良は前述の離脱から復帰後はしばらく調子が戻らなかったが、7月12日の中日戦で3か月ぶりの白星を挙げるとその後は調子を上げ、後半戦は7勝とエースの働き。非常に安定感があり、QS率87%はリーグ1位だった。最終的に10勝を挙げエースの役割を果たしたといえるが、非常に勿体ない。というのも、今年の大瀬良は今世紀最高レベルの出来だった。序盤からほぼ完璧な投球を続けていただけに、怪我による離脱が無ければどうなっていたのかと考えずにはいられないのである。そんな大瀬良は、今年FA権を取得したが程なくして残留を発表。入団時にスカウトとの縁があること、妻が広島のローカルタレントであること、2年前野村がFA権を取得した時も残るように頼んでいたこと、などから移籍の可能性は少ないと思われていたが、実際に残留が決まり一安心。来年以降も投手陣のリーダー的存在として、そして選手会長としてチームを引っ張っていってほしい。

 九里は年々成績を伸ばし今年ついに最多勝を獲得。四球から崩れて先発と中継ぎを行ったり来たりしていた九里がタイトル獲得とは感慨深いものがある。終盤は最多勝を目指して中5日や中4日で登板したが、これも九里の頑丈な身体あってのもの。今年春のキャンプでは300球以上を投げ込んで周囲をドン引きさせていた。九里も大瀬良と同様に今年FA権を取得し、残留。入団時に生涯カープ宣言のようなものをしていたのだが、ちょっと前に生涯カープ宣言をしておきながらFA移籍した某ツラいさんという方もいたため、「生涯カープ宣言」という言葉が広島ファンの間ではトラウマに近いものになっている(まあ新井さん(言っちゃった)の場合は大好きなカープよりも大好きなとあるアニキがいたからなのだが)。故障しない投手の価値が上がっているため九里の動向には注目が集まったが、結局残留。文字通り生涯カープを選んでくれたことになる。九里は圧倒的なストレートや切れ味鋭い決め球があるわけではなく、三振を奪う投手でもない。様々な変化球とコントロールを武器に打たせて取るタイプなので、地味な印象もあるが、実はここ5年で九里より勝ち星を挙げているのは菅野と千賀と大瀬良の3人のみである。継続して結果を残している九里の貢献度の高さを示している非常に良いデータではないだろうか。

 森下は前年から多少成績を落としたが、十分な成績。投球回はリーグ2位で防御率はリーグ4位。QS率79%は大瀬良に次いでリーグ2位だった。コロナ離脱前までは防御率1.84と好成績。プレッシャーがかかる五輪の決勝でも、アメリカ打線を5回3安打無失点に抑える圧巻の投球を披露した。今年は被本塁打が増えたのが気になる。特に甘く入ったカーブを捉えられるシーンがよく見られた。ピンチでかなりギアを上げるタイプなので、走者なしでの一発を狙われているのだと思われる。いわゆる“2年目のジンクス”と呼ばれるものだと思うが、それでもシーズンフル回転し防御率2点台なのだから並大抵の投手ではない。個人的にはもう少し援護してあげてほしい。頼むよ野手陣。

 床田は開幕から不安定な投球が続いた。失点は多くないものの常にピンチを背負っていた。その最たるものが5回10安打無失点という魔術のようなピッチングである。2軍から復帰後は2019年のストレートの威力が戻り、圧巻の投球。9月には自身初完封を飾り月間MVPも獲得した。床田が今シーズン後半の調子を一年間維持できれば、先発四本柱の10勝カルテットも夢ではない。

 若手では玉村が台頭。同世代の奥川・佐々木・宮城の影に隠れがちだが、高卒2年目ということを考えると順調である。序盤は球威不足から外国人にホームランを打たれることが多かった。スタミナにも課題があったが、後半になるにつれて投球回も増えていった。ソフトバンク戦での好投をきっかけに徐々に成長していった感がある。打撃でも結果を残し、打率.207を記録。得点圏では5打数3安打3打点だった。

 高橋昂はTJ手術を受け復活。3年ぶりの白星を挙げた。コロナ離脱前は防御率2.01の被打率.190と非常に安定していたのだが、その後は立て直せないままシーズンが終わった。ルーキーの大道は前半戦は先発に中継ぎにフル回転。山本と投げ合った日(私が観に行った日でもある)はほぼ完璧なピッチング。エキシビションマッチのときにフォームを崩し、その後も調子を落として2軍行きとなった。

 一方、期待外れに終わったのが野村、遠藤、中村祐。野村は無理に開幕に間に合わせたのが響いたのか、プロに入って初めて0勝に終わった(というか5勝未満のシーズンが初)。遠藤と中村祐は好調だった昨年の終盤とは別人のような投球で、全く結果を残せなかった。特に遠藤は扁桃炎での入院が響いた形になった。

 

〈中継ぎガチャ成功率〉
おまけとしてこの資料を置いておく。これは先発が降板した後、登板した中継ぎがリードを保った回数である。

九里   100%(12/12)  高橋昂 83%(5/6)
大瀬良 82%(9/11)     床田  80%(4/5)
森下  73%(8/11)     玉村  57%(4/7)

13勝を挙げた九里は、完投勝利の1試合を除いた12試合中12試合で中継ぎがリードを保ったまま試合を終え、勝ちが付いている。つまり一度も勝ちを消されなかったということであり、非常に勝ち運に恵まれていたシーズンだった。特に可哀想なのが森下と玉村。玉村に関しては4割強も中継ぎに勝ちを消されている。これもプロの洗礼か。

 

 

 

・リリーフ投手編
菊池保則   33登板
1.71 2勝1敗  5HP 31²/₃回 25奪三振

高橋樹也   27登板
1.37 0勝0敗  0HP 26¹/₃回 16奪三振

ケムナ誠   40登板
4.58 2勝2敗14HP 39¹/₃回 28奪三振

塹江敦哉   51登板
4.25 5勝4敗22HP 42¹/₃回 29奪三振

コルニエル  50登板
3.82 1勝2敗11HP 61¹/₃回 79奪三振

バード    33登板
4.57 0勝0敗11HP 21²/₃回 21奪三振

森浦大輔   54登板
3.17 3勝3敗20HP 48¹/₃回 41奪三振

島内颯太郎  51登板
3.12 0勝2敗15HP   49回    51奪三振

栗林良吏   53登板
0.86 0勝1敗37S    52¹/₃回 81奪三振


 今年もリリーフには苦しんだ。8回の失点が12球団最多の100点という事実がそれを物語る。調子が良い投手がランダムで変わるため、“出してみないと分からない”状態。勝ち切るにはそんなおみくじを当てる必要があった。これが本当の「宮島さんの神主がおみくじ引いて申すには」である。そんな状況でのオアシスが栗林。防御率は0点台で、奪三振率は数々のクローザーのキャリアハイを超える13.93。本拠地全27試合無失点、23試合連続無失点&20試合連続セーブと数々の記録を打ち立てた。五輪では全試合に登板し2勝3セーブを挙げるMVP級の活躍。特にタイブレークを無失点に抑えたのは見事だった。最も素晴らしいのはセーブ機会での失敗0である。これはリードして9回を迎えれば必ず勝てるということであり、相手の攻撃が実質8イニングになるということ。度胸やギアの入れ方を含め、新人離れした投手である。絶対的な決め球というものはないが、ストレート、カーブ、カットボール、フォークのどれもがレベルが高いのが特徴。特にフォークに関しては抜けると痛打されやすい球だが、栗林の場合は、抜けたフォークがチェンジアップのような軌道になるため、上手くタイミングを外すことができる。今後先発転向するのかそれとも抑えのままか、というのは非常に難しい問題で、中継ぎは一部の鉄腕を除けば5年もやれば壊れてしまうことが多く、選手寿命が短くなる。そのため長く活躍してもらうために先発転向を求める声があるのも大いに理解できる。しかし、三連覇以降、広島は中継ぎのやりくりに非常に苦労しているのもまた事実で、9回の枠を確実に埋めてくれる投手という存在も捨てがたい。実際、今シーズンの9回は非常に安心した穏やかな心で観ることができた。個人的には来年以降もクローザーとして投げてほしい。もちろん登板間隔や連投には気を配る必要がある。疲労が溜まるとどうしても四球が多くなるのは仕方ないが、それさえ克服できればかなりのピッチャーになれる。

 もう一人奮闘したルーキーが森浦。開幕1軍メンバーに入り、そのまま完走。前半戦の終盤は打ち込まれるシーンが多かったものの、五輪中断期間の休息が功を奏し、後半戦は防御率2.10、被打率.202と非常に安定。ピンチを招いて顔面蒼白でなんとか抑えていた序盤とは雲泥の差である。中断期間を挟んだことでストレートの威力が増し、高めを振らせることができるようになった。球速も140km/h台後半をコンスタントに計測した。中日・DeNA阪神相手には防御率1点台で、本拠地では防御率1.59だった。課題はやはり対左への投球で、左打者の被打率は3割を超えており、これは右打者の倍の数字。しかし、勝ちパターンの一角に食い込んだシーズン終盤には、苦手な左打者相手にも積極的に起用されたが、危なげなく抑えていた。これは本人としても大きな自信となったのではないか。今年の広島の新人は栗林にフォーカスされることが多いが、森浦の活躍も忘れてはならない。

 終盤に8回を担ったのが島内。特に9月以降は好投を続けた。7月9日の神宮での試合で初めてリード時の8回を投げ、中軸を三者凡退に抑えた。この試合がターニングポイントになったと思う。昨年までは先頭に四球を出すことが当たり前で、当然のように無死一塁から始まっていたが、今年は四球が大きく減少。ボールが先行しても立て直せるように。森浦と島内の2人が安定していたことが終盤の快進撃の一因でもあるだろう。

 続いては火消し要因として活躍した2人の左腕。バードは左のワンポイントとして数々のピンチを抑えた。防御率は4.57だが巨人戦の6失点炎上を除けば2.11まで下がるので、十分1軍戦力として活躍したといえる。リード時の防御率は1.04で、被打率は1割を切るらしい(ちらっとどこかで見ただけのデータなので確証はない)。ただ、助っ人ならできれば1イニングを投げてほしいというのが正直なところ。フロントも考えることは同じなようで、残念ながら退団となった。もう一人は塹江。前半は主に8回を担当し奮闘していたが、疲労が溜まるにつれて打たれる試合が増えていった。それでも22HPはチーム最多。シーズン後半は主にピンチでの火消しを任され、1球で遊ゴロ、2球で外野フライなど火消しの適性を見せた。

 今年防御率が良かったのが菊池保と高橋樹。菊池保はビハインド時では全盛期中﨑のような投球を見せる。主にその役割を任された9月は11試合に投げて無失点。防御率が一時0点台になったこともあった。中日戦でのサヨナラ押し出しのようにメンタルに課題あり。高橋樹はDe戦の6失点詐欺(6失点したがエラー絡みのため自責は0)があったものの全体的には安定していた。「左で投げてるだけ」状態からついに脱却なるか。

 残りを紹介。ケムナは一時的に8回を担ったものの不本意な結果に。9月は12試合で1.64と好投した。コルニエルは今年の開幕直前に支配下登録された。直球は最速165km/hを誇り、高い奪三振率11.59が魅力。主にロングリリーフ枠だったが塹江が調子を落とした後に8回を任された時期もあった。もともと今年戦力になる想定ではなかった粗削りの投手のためしょうがないといえばしょうがないのだが、変化球が決まらないときは何もできないのが欠点。ストレートを投げたがるようで初球のストレートを痛打される場面も。とにかく変化球の精度を上げること。それによって直球も活きてくる。

 

 えー、全体的に四球が多かったです。先頭に四球を出すのはいい加減やめてほしい。先頭ヒットより先頭四球の方が相手を勢いづかせてしまう気がする。追い込んで粘られて厳しいところを狙った結果外れてフォアボールなのはまだいいのよ。初球の変化球ボール、2球目外角のストレート外れてボール、3球目高めに外れてボール、4球目ど真ん中ストライク、5球目ストレート叩きつけてボール、フォアボール。これではブルペンで何をしてきたのかというレベルなのよ。1球目からコーナーに投げようとするのではなく、まずは内と外の2分割から始めて、そこから高め・低めを意識していくというのはどうだろう。初球から完璧に決めようとせず、ストライクゾーンを内と外とに分けて投げ、それで慣れてきたら内と外・高めと低めで4分割して投げる。さらに調子が出てきたら通常通り9分割で投げる、ということである(そもそも9分割で狙ったところに投げられる投手なんてほとんどいない気がする)。どうせバットに当たったとしても7割の確率でアウトになる(四球だと10割出塁されてしまう)のだから、もっと自信をもって投げてほしい。

 ただ、今年中継ぎが3連投したのは4回(中田・コルニエル・ケムナ・島内)で、これはオリックスに次いで少ない。そういった連投を抑える投手運用は褒めるべきところだろう。

 

 

 

・打線編
1 中 野間峻祥    74試合
 .272(250-68)     2本 12打点 OPS.663

2 遊 小園海斗  113試合
 .298(449-134)   5本 35打点 OPS.718

3 左 西川龍馬  137試合
 .286(504-144) 12本 60打点 OPS.733

4 右 鈴木誠也  132試合
 .317(435-138) 38本 88打点 OPS1.072

5 一 坂倉将吾  132試合
 .315(422-133) 12本 68打点 OPS.857

6 二 菊池涼介  132試合
 .277(494-137) 16本 60打点 OPS.762

7 三 林晃汰   102試合
 .266(357-95)      10本 40打点 OPS.693

8 捕 會澤翼     70試合
 .256(180-46)     3本 22打点 OPS.686

石原貴規 60試合  .239(113-27)  4本  12打点
田中広輔 81試合  .206(136-28)  2本 8打点
安部友裕 85試合  .252(151-38)  1本  12打点
クロン  42試合  .231(130-30)  6本  16打点
長野久義 71試合  .216(125-27)  2本  13打点
宇草孔基 43試合  .291(148-43)  4本  14打点
松山竜平 85試合  .263(175-46)  2本  29打点


 今年の前半は菊池、後半は鈴木が打線を引っ張った。菊池は序盤絶好調。どちらかというと最初の3~4試合はヒットが出ないイメージだったが、今年は開幕戦の3安打を皮切りに16試合目まで4割をキープ。1番打者として安打を量産し、離脱までは.342と驚異的な数字。コロナ離脱が無ければ首位打者最多安打も狙えたのではないかと思うほど。今年は特にDeNAに強く、打率.330を記録。後半戦は6番や7番に座ってポイントゲッターの役割を確立し、本塁打のキャリアハイも更新した。得点圏.314はリーグ3位。

 鈴木は打撃フォームがしっくり来た後半戦に爆発。9月に自己最多となる月間13本のホームランを放つなど後半戦だけで23本塁打の爆上げ。対巨人.350、対ヤクルト.368、対DeNA.329、対中日.337と高打率。対阪神は.265だが8本塁打はカード別2位タイと全球団からまんべんなく打った。特にこれまでは苦戦していた菅野に対して、今年は14打数7安打5HRという虐殺っぷり。

 続いては今年1軍に定着した高卒3年目コンビの小園と林。小園は田中の不振もあり4月下旬からスタメンに定着。惜しくも打率3割は逃したものの、最後は3試合連続3安打で締めた。林はコロナ期間に2軍から緊急招集され、そのまま1軍でシーズンを完走した。9月9日には球団2位タイとなる8打数連続安打を達成。この二人は連動しているのかと思うくらい共通点が多い。小園は中日戦で.378、DeNA戦で.379の高打率。林も他が1割5分~2割なのに対して中日相手に.350、DeNAには.355とよく打った。そして二人とも本拠地では3割を超える打率を残した。

 今年リーグ屈指の打者に成長した坂倉は、主に後半戦から5番に定着しリーグ2位の打率。捕手と一塁手を兼任しながらほとんどの試合にスタメン出場。左投手も苦にせず、ナゴヤドーム以外は打率3割3分以上で対ヤクルトでは4割超えの数字。得点圏.308もリーグ5位だった。10月10日の巨人戦では、走塁中に手袋を外し捕手のタッチをかわしてホームインという好走塁を見せた。

 野間は五輪中断期間のエキシビションマッチで調子を上げ、しばらくは1番に定着。しかし怪我により離脱した。もったいないというかツイてないというか…。

 西川は開幕してすぐ大山と一塁ベース付近で交錯した影響もあってか前半は不振。何より長打が激減した。しかし後半戦は.330と復調。今年はDeNAに強く.351。横浜スタジアムでは.465の数字を残し、東京ドームでも.354と相変わらずの好成績だった一方、併殺打が多い年となった。広島はなぜか誰かの併殺打が急増することがあるのだが、それが去年は鈴木で、今年は西川だった。

 會澤は離脱が何度かあり五輪代表も辞退。打撃三部門で不本意な成績となった。中日戦で.423とよく打ち、ナゴヤドームでは打率5割だった。

 石原は打率は低いものの長打は魅力。最終戦での17球粘っての本塁打は見事だった。これは正隨にも言えることだが、空振りが多いのが気になる。もう少しファウルで粘ることができれば打てる球も増えてくる。だからこそ前述の粘りの本塁打には大きな価値がある。
 田中は開幕から全くといっていいほど調子が上がらず、ショートの座を早々と明け渡すことに。それ以降はコロナ期間を除けばスタメンで出ることはなく、終盤には2軍落ちも経験。フェニックスリーグにも参加したが、良い結果ではなかった。田中クラスだとフェニックスリーグでは無双してほしいのだが。
 安部はシーズン後半に代打として奮闘。代打で.290の打率。
 クロンはパワーは目を見張るものがあるものの、甘い球を仕留める能力が決定的に欠けていた。その代表例が桜井VSクロンという令和の迷勝負である。真ん中付近の変化球を捉えられず4球ファウルにした後、これまたど真ん中の甘い球を打ち損じて内野フライに抑えられた。「ホームランを打たせたい桜井VS絶対に打ち損じたいクロン」のような勝負だった。
 長野は代打でまだ存在感はあるがもう少し率が欲しい。2割1分台では寂しい。
 宇草は終盤は1番に定着。走り打ちをやめて長打が増えた。
 松山は得点圏で.339、代打で.318と今年も勝負強さは健在。DeNA戦で.349、横浜スタジアムでは打率5割。ZOZOマリンで2発打って以降は本塁打がなかった。
 他には羽月や中村奨が覚醒の兆しを見せたが、堂林はリセットされ、メヒアは結局殻を破れなかった。

 最後に上本のことを書いておこう。9月16日の試合、代打で出てきた上本は粘りを見せて10球目に四球を選び、正隨の逆転3ランに繋げた。次の回の打席では無死一・三塁でライトへ犠牲フライを放ち貴重な追加点を挙げた。途中から(たぶん)四球狙いに切り替え、ファウルで粘って出塁した1打席目と、流し打ちで打球を注文通りに外野まで飛ばした2打席目。この日の2打席は自分の役割を理解していることがよくわかるものだった。粘りの出塁が多かった上本だが、死球も多かった。

セリーグ死球ランキング ()内は打席数
10 塩見(534)・青木(501)
8 ウィーラー(427)・ビシエド(526)
7 岡本(592)・京田(448)
6 鈴木(533)・牧(523)・村上(615)・
  中野(525)・上本(68)

他の選手が軒並み400打席を超えているのに対し、上本は68打席。ぶつけられすぎである。

 

打順の変遷      前半戦  後半戦
開幕時  4月末  コロナ時   終盤   序盤  終盤
6田中 4菊池 6田中 4菊池 8野間 8宇草
4菊池 8羽月 9宇草 7西川 6小園 6小園
8西川 9鈴木 7松山 6小園 7西川 7西川
9鈴木 7西川 8西川 9鈴木 9鈴木 9鈴木
7松山 2坂倉 2坂倉 3坂倉 3坂倉 3坂倉
3クロン   5安部 5林  5林  2會澤 4菊池
5堂林 3クロン   3メヒア   8野間 4菊池 5林
2會澤 6小園 4安部 2石原 5林  2會澤

 

 

 

・守備編
失策80はリーグ5位。
林12 小園10 坂倉9 田中菊池松山5

 菊池の安定感は流石。全盛期より範囲は確実に狭くなっているが、捕ってからの早さ、送球の正確さは健在。なぜそこにいるのかと思わせるプレーも多い。いくつか抜粋してみたが、もちろんまだまだある。

6/15 対西武
バウンドして投手の頭を越す打球(しかも投手のグラブに当たってコースが変わっている)を二塁ベース後方で処理しセカンドゴロに。

7/3 対阪神
ショートからの送球を二塁ベース上で片足立ちで受け取りそのまま一塁へ送球。一塁はセーフとなったが驚異的なバランス。

9/9 対中日
ショートが追いつけなかった打球をカバーし二塁ベースの左側で好捕し一塁へ。ショートへのセカンドゴロに打ち取る。

9/10 対阪神
前進守備で強烈なライナーに飛びついてキャッチ。

10/13 対DeNA
普通のセカンドゴロが手前でバウンドが変わり高く弾んだ打球に。これに見事反応し落ち着いて処理。

10/14 対DeNA
一二塁間を抜ける速いゴロに追いつき、ライト前で捕球し一塁をアウトに。

 

 その他は鈴木の肩を除けば厳しいようだが平均以下。特に三遊間は徹底的に鍛えなければならないだろう。小園は後半は改善されてきているがそれでもやや守備範囲が狭い。そして後ろに上がった打球を追いすぎ。ある程度はレフトに任せていい。林は範囲内(決して広くはない)のライナーはよく処理するがファウルゾーンに上がったフライが取れないのが深刻。他にも相変わらずひどい松山や、西川の気の抜けた守備などの問題もある。

 もちろん明るい話もあり、坂倉は左腕のスライダーの後逸が減少し、宇草も送球が改善されつつある。守備固め要員としての三好や上本や曽根の存在も重要で、三好の守備は安定感があり、上本は印象的なファインプレーを見せた(9月21日・10月16日など)。曽根は内野手出身ながら肩の強さが武器。外野の守備ではその強肩で走者の進塁を防いだ。

 守備面で今のチームに足りないのは盗塁阻止や外野からの返球のコントロール。個人的には肩の強さより正確なコントロールの方が数段大切だと考えている(もちろん両立できれば一番なのだが)。走者を刺すためについ慌てて投げてしまいそうになるが、捕ってすぐ投げるのではなくあえて一拍置いて狙って投げた方がいいのではないか。

 

 

 

・走塁編
盗塁68 曽根鈴木野間9 宇草羽月6 大盛5
盗塁死 菊池宇草5 曽根鈴木小園4
    田中坂倉西川3

 盗塁死が多い。盗塁死だけでも40を数え、これはリーグ最多。走塁死・牽制死も含めるならかなりの数になる。(盗塁-盗塁死)が4以上になるのは野間(8)、曽根・鈴木・羽月(5)、大盛(4)のみ。ちょっと失敗が多すぎる。最低でも失敗数と同じぐらいの貯金を作りたい。これで盗塁成功率は67%になる(それでもまだ低いが)。

 それに牽制死も多い。もはやリードをとらなくていいレベル。極論だが牽制で刺されるぐらいなら塁上でのリードなんてとらなくていい。ベース上で突っ立っていた方がマシである。それを捨ててリードをとることを選ぶのだから刺されるなんて絶対にあってはならないこと。特に代走が。

 今年はここ何年かで一番と言っていいほど気の抜けた走塁が目立った。変なところで挟まれてアウトとかライナーで戻れずダブルプレーとかなんでそんなに刺されるの?何考えてるの?逆に何も考えてないの?頭空っぽなの?これに関しては絶対に原因を究明して来季へ繋げてほしい。

 

 

 

 


◎今年の佐々岡采配

最も酷かったのが5月8日中日戦。2点リードの7回、中田をリード時の、しかも回の頭から出して案の定1失点し、ピンチで塹江に交代。塹江は無事にその回を抑え8回も続投。先頭の左を抑えて交代かと思いきやその後も投げ続けた。その結果3四球で満塁となり、栗林にスイッチ。栗林はここを併殺に抑えて凌ぎ、9回も続投。無死一・二塁のピンチを招くが、2三振と内野ゴロでなんとか無失点に抑えて勝利した。
中田→塹江回跨ぎ→栗林回跨ぎという暴挙。二度としてはならない。

他には
・9回2点ビハインド、二死二・三塁のピンチで前進守備(点を取られたら試合が決まってしまう場面、1点を防ぐために前進守備を敷くよりはどんな打球にも対応できるように定位置で守るべき。しかも投手は大道なので、ポテンヒットよりは定位置に近いフライが来る可能性が高い)

・回の頭に中田廉、走者ありで菊池保則
(中田は火消し能力はあるためピンチで出すのが正解、菊池保は人のランナーはほぼ返すのでピンチで登板というよりは回の頭から投げさせるのが鉄則。これは広島ファンなら誰もが知ることなのだが、首脳陣はいつまでたっても成長せず、回の頭で中田、走者ありの場面で菊池保を出し続けた)

・無死一・二塁で小園にバントさせ、森下に打たせる
(いくら森下の打撃が良いとは言っても、投手と野手とでは雲泥の差があり、この時点で3割打っていた小園の打撃を捨ててまでやる策ではない)

・代打の1番手に(序盤モードの)上本安部

・3点ビハインドの9回裏二死一・二塁、絶対間に合わないタイミングで走者松山本塁特攻余裕でアウトゲームセット

・あっぷあっぷの森浦を代えずに、間も取らずに逆転される

などがある。
あとは巨人戦のスクイズ失敗ぐらいだろうか。9回表1点リードの場面、一死一・三塁でやる必要のないスクイズを仕掛けて失敗。佐々岡政権になってからスクイズが決まったのを見たことがない。バスターもほとんどやらないし。緒方時代は磯村やジョンソンがよくバスターを決めていたのだが。

 

 

 

 


◎観戦記
3/10 阪神9-3広島(オープン戦) スコット
5/4   西武6-6オリックス 初メラド。4時間近い試合
6/9   オリックス3-1巨人  母の希望により
6/11 オリックス4-0広島  山本由伸
7/12 阪神4x-3DeNA   大山のサヨナラ打
8/20 オリックス2x-1西武   吉田正のサヨナラ犠飛
9/4   阪神4x-3巨人  大山のサヨナラHR
9/22 オリックス5-3日本ハム  7回に5得点で逆転勝ち
10/19  オリックス6-3楽天  5回に逆転し逃げ切り


 今年の阪神戦は2試合とも大山が決めてサヨナラ勝ち。ちなみに昨年の11月の阪神戦も大山のサヨナラホームランを観ており、大山のサヨナラ打での決着は3試合連続となる。それにしてもここ2年で3回観に行って3回とも大山でサヨナラ勝ちってどういうことよ。7/12の試合は同点になってそろそろ動画を回そうかと思ったら大山が初球打っちゃったから撮れず。9/4の試合は走者一塁の状況で「大山が繋いでチャンスになったら回そうかな~」ぐらいに考えていたらホームラン打っちゃったから…。非常に滞空時間の長いホームランだった。打球が上がった瞬間から「あ、これ入るわ」と思った。飛んでくるボールをあんなにはっきりじっくり見たのは初めて。私はレフトの中段あたりにいたのだが、前方のやや右あたりに着弾した。もしカメラを回していたら非常にいいアングルで撮れていただろう。これからは9回の大山の打席では何かが起こりそうなのでできる限りカメラを回したいと思う。

 今年のオリックス戦も負けなかった。5勝1分で、3年間負けなし。通算成績は25勝6敗2分の勝率.806。強すぎる。この期間のオリックスの勝率を考えると異常なほど勝ってる。もし私が全試合観戦したらオリックス優勝するのでは?と思っていたら今年本当に優勝してしまった。8/20の試合は100%初球から打つだろうと思いカメラ回しました。犠牲フライでサヨナラの瞬間が無事撮れました。私が観に行くと若月・宗・T-岡田がよく打っていたが今年そこに紅林が加わった。

 ちなみに、広島戦はほとんど勝ってません。最後に勝ったのは2019年のオープン戦と東京ドーム巨人戦だが、その前は2008年まで遡る(と思う)。通算では3勝9敗ぐらい?もはや疫病神レベル。

 

 

 

 


◎神試合ベストナイン

     5/19 巨人2-10広島
     広島 000 019 000 10
     巨人 000 101 000  2
コロナで大幅に選手を入れ替えて臨んだ試合。同点の6回、無死満塁からまずは中村奨が勝ち越し打を放つ。九里が犠打を決め、田中が2点二塁打。羽月の内野安打と長野の四球で繋ぎ、鈴木がタイムリー、続くクロンが初球をスタンド上段へ運ぶ満塁アーチ。流れるような無駄のない攻撃でこの回一挙9得点。九里は9回2失点完投。

 

     6/15 広島5-3西武
     西武 010 010 100 3
     広島 100 110 02X 5
3度のリードを追いつかれて迎えた同点の8回、二死一塁から宇草が勝ち越し2ラン。この一打で交流戦セリーグの勝ち越しを決めた。9回は連続無失点記録が止まったことで逆に吹っ切れた栗林が3者連続三振に抑えた。

 

     7/8 広島5-3DeNA
     DeNA 030 000 000 3
     広島   021 000 02X 5
3点を先制されるが林の2ランですぐに詰め寄り、坂倉の内野ゴロの間に同点に追いつく。8回に代打長野が試合の均衡を破る決勝2ラン。

 

     7/10 ヤクルト0-5広島
     広島 020 000 012 5
     ヤクルト 000 000 000 0
2回に石原の適時打で2点を先制し、8回には坂倉がソロを放ち追加点。その裏、ほぼ完璧な投球を続けていた大道がヒット・エラー・四球で無死満塁のピンチを招き降板。代わったバードが内野ゴロに打ち取り、後を受けたコルニエルが2者連続三振を奪う好救援。9回にも加点して突き放した。大道は8回途中2安打無失点の好投。

 

     8/20 広島5-4ヤクルト
     ヤクルト 011 110 000 4
     広島 000 005 00X 5
4点を追う6回、先頭の菊池がホームラン。代打中村奨と野間の連打でチャンスを作り、長野の打球が相手のエラーを誘い2点目。なおも無死一・三塁で小園、鈴木が連続タイムリーを放ち追いつく。坂倉が犠打を決め、代打松山の犠飛で勝ち越し。その後はケムナ、バード、森浦、栗林と繋いで逃げ切った。

 

     9/7 広島8x-7中日
     中日 000 103 030   7
     広島 200 000 105x 8
4点ビハインドで迎えた9回裏、林と安部がヒットで出塁し、西川と鈴木の連続適時打で2点差まで詰め寄る。なおも続く二死一・二塁の好機で、坂倉が逆転サヨナラ3ラン。今シーズン唯一のサヨナラ勝利。

 

     9/21 広島2-0巨人
     巨人 000 000 000 0
     広島 000 002 00X 2
6回裏に一死一・二塁から鈴木の適時打で先制。続く坂倉も適時打を放ち追加点。床田が9回無失点9奪三振の快投でプロ初完封。

 

     9/26 DeNA8-10広島
     広島   000 111 304 10
     DeNA 020 001 410  8
同点の7回、林のソロと西川のタイムリーで勝ち越しに成功する。2点を追う9回、代打松山がヒットを放ち、小園がエラーで出塁し西川もヒットで繋ぐ。一死満塁となり、鈴木が2点タイムリーを放ち同点。坂倉が四球を選んで迎えた再び一死満塁で菊池が勝ち越しの2点打。

 

     10/21 ヤクルト7-11広島
     広島 020 100 710 11
     ヤクルト 001 500 100  7
林の2ランで先制するも集中打を浴び逆転を許す。7回、先頭の會澤がヒットを放ち代打長野も四球で出塁して迎えた好機で、宇草のセンター前への打球を相手が後逸し、宇草も生還して同点に追いつく。その後小園と鈴木のヒットで再びチャンスを作ると、坂倉菊池が連続タイムリー、會澤がとどめの2点二塁打

 

 

 

 


◎コラム① 審判

 山路、丹波、嶋田、橘高の4人について書いてみる。
 山路は広島嫌いで有名で、最も当たりたくない審判である。2017年には自分の誤審が原因で緒方前監督を初めて退場に追い込んでいる。今年も山路の広島冷遇は健在で、9月10日の阪神戦では、広島に対しては微妙なコースを全てボール判定し見事広島を敗戦に導き、10月16日の巨人戦では栗林のストライクゾーンを極端に狭めた結果、栗林は2失点する羽目になった。
 丹波は微妙な判定の時に見る気がする。「なんか納得いかないなぁ…」というときはだいたい丹波が審判。嶋田は広島がというよりは他球団の試合でよく見ることが多い。丹波と嶋田のコンビは凶悪で、この二人が組むとよく誤審が生まれる。ちなみに、今シーズン最大級の誤審と名高い9月13日の中日ヤクルト戦の追いかけっこ事件と後述の10月18日誤審もこの2人のコンビ。
 橘高は2019年5月の巨人戦で意味不明で理不尽な判定を下し、それに抗議した緒方を退場させている。
 問題がある審判は他に西本や眞鍋などもいるが、きりがないのでこの辺で終わりにする。一つ言えるとすれば、きちんとした判定を下す審判は印象に残らないので名前を覚えられることはない。つまり名前を知られている審判はだいたいクソ審判である。

 

※10月18日誤審
 10月18日の甲子園での阪神広島戦で起こった誤審。1点を追う8回無死一塁で會澤が放った地面スレスレの打球をレフト板山がキャッチし、飛び出していた一塁走者の大盛も戻れずダブルプレーとなった。広島側は、地面でワンバウンドしていた可能性もあるため、リクエストを要求したが判定は覆らなかった。
 しかしこの打球、よく見ると明らかにワンバウンドしているのである。私はリアルタイムで観たわけではなく後から動画で見ただけだが、下向きに動いていた打球が、グラブで捕球される直前に上向きに変わっている。どう考えてもワンバウンドで、完全なる誤審である。テレビ中継のスロー映像でも確認できるレベルなので審判が分からないはずがない。しかもこのとき、塁審のジャッジが遅かったようで、それにより走者の帰塁が遅れていた。緒方や高なら確実にブチ切れてベンチを飛び出している案件である。ブラウンだったら全部のベースを投げて退場するし審判も走者の大盛も投げる。
 これは誤審そのものが問題ではない。リクエストして再協議をしたうえでの誤審だから問題なのである。誤審を防ぐ制度であるはずのリクエストが全く機能していないのだ。審判は一体何を見ていたのか。目が節穴なのか判定を覆すのが面倒だったのかしょーもないプライドのためか。これにより広島は本来ならば無死一・二塁の同点・逆転のチャンスとなるはずだったが、二死走者なしとなり反撃ムードはしぼんだ。試合の流れを大きく変えてしまった判定である。審判が試合を作るようなことは絶対にあってはならない。

 

 

 

 


◎コラム② サヨナラ勝ち未遂
サヨナラ勝ち出来そうだった試合をいくつかピックアップしてみた。


3月28日 0-0 対中日 投手祖父江
二死一塁から安打と四球で満塁とし堂林三振

5月3日 2-3 対巨人 中川, ビエイラ, 桜井, 高梨
一死から連打と暴投で二・三塁のチャンスも桜井から石原三振、菊池敬遠、代わった高梨から田中二ゴロ

5月16日 3-3 対DeNA 投手三嶋
二死から連打で一・三塁としたが松山が二ゴロ

6月27日 1-1 対中日 投手又吉
一死一・三塁から小園浅い外野フライ、代打長野四球、坂倉二飛

7月7日 3-3 対DeNA 投手三嶋
一死から坂倉四球林ヒットで一・二塁とするも野間一ゴロ、代打松山中飛


ちなみに、今シーズン唯一のサヨナラ勝ちは9回に4点ビハインドをひっくり返したものなのだが、どう考えてもそっちの方が難しいことをやっている。

 

 

 

 


◎コラム③ ハマスタの悲劇
すっかり毎年の恒例行事となったDeNAにトラウマ級の負け方をする広島の光景。せっかくなのでこの場で供養しておこう。


2017年8月 三者連続ホームランでサヨナラ負け。そこから3日連続サヨナラ負け

2018年8月 代打ウィーランドを歩かせて倉本に打たれサヨナラ負け

2018年8月 再び三者連続ホームランで逆転負け

2019年9月 3ランと満塁弾で7点リードを1イニングで追いつかれ、サヨナラ3ランを喰らい負け

2020年6月 スコット4連打でサヨナラ負け。森下の初勝利が消える

2020年7月 逆転サヨナラ満塁ホームランで負け


今年は5点差をひっくり返され逆転負け。これらに比べると全然大したことない。

 

 

 

 


◎来季展望
先発  大瀬良九里森下床田玉村高橋昂
    アンダーソン(野村大道遠藤中村祐森)
リリーフ  菊池保ケムナ塹江コルニエルターリー
    森浦島内栗林
    (高橋樹中田フランスア黒原松本)

打順        (若手主体)
1右野間       1二羽月
2二菊池涼      2右中村奨
3遊小園       3遊小園
4一マクブルーム   4三林
5左西川       5一坂倉
6捕會澤/坂倉      6左正隨
7三林        7中宇草
8中宇草       8捕石原
代打等 長野安部中村奨正隨松山(中村健末包)


 投手は大瀬良、九里の残留でなんとか目途は立った。これに森下も加えた三本柱は全員が10勝を期待でき、12球団屈指だろう。勝ちパターンは森浦島内栗林になりそう。フランスアが以前のレベルにまで戻れば8回を任せることができる。中継ぎは若いピッチャーばかりなので、経験豊富な中﨑には復活してほしいところ(といっても中﨑もまだ20代なのだが)。新人の森は先発、黒原と松本はリリーフでの起用が予想される。

 一方、野手は鈴木が抜けたことでかなり迫力不足に。現時点でレギュラーが確約されているのは菊池ぐらい。30本どころか20本打てそうな者がいないため、新外国人のマクブルーム頼みになりそう。それでも、坂倉、小園、林、宇草などの左打者には期待できる若手が多く、石原、正隨、中村奨などの右打者が一皮むけてくれればそこそこの打線にはなる。個人的には中村奨には鈴木が抜けた後のライトとして期待している。

 広島は一応若手野手が育ってはいるが、選球眼があるといえるのは坂倉・羽月・中村奨ぐらいで、早打ちのフリースインガーが多い。それが悪いわけではないが、四球を選べるというのは大きなプラス材料になるため、ボールを見る力・配球を読む力を鍛えることが大切である。チーム打率はここ数年リーグ上位だが、出塁率が上がれば相手がより気を遣う打線になる。

 

 来季の首脳陣についても触れる。来季は、高橋建が1軍投手コーチに、小窪が内野守備走塁コーチにそれぞれ就任。河田ヘッドは外野守備走塁コーチを兼任し、東出が1軍に復帰し野手総合コーチに。これを見る限りフロントはどうやら東出を次の監督として考えているよう。
 これで恐らく河田は試合中は三塁コーチに専念することになり、現役時代かなり1軍の試合に出ていた東出を1軍に置くことで作戦の幅も広がるだろう。

 そして肝心の佐々岡は、投手を見る目は本物だし、FA引き留め率は100%。監督として以外なら有能であることはファンは理解しているので、そろそろ監督としても結果を出してほしい。勘違いしてる輩もいるようだが、結果を出すということは優勝することやAクラスに入ることだけではないのでね。

 全て采配で負けてるとは言わないが負けに繋がる采配は確実にしていた今年の首脳陣よりは流石に良くなる…はず…。とりあえずバントの多用はやめてほしい。

 

 近年のペナントレースは“外国人ゲー”で、助っ人外国人の出来不出来で結果が大きく左右される。例えば、阪神と広島の外国人を入れ替えれば(ガンケル&スアレス&マルテ&サンズ⇄スコット&ネバラスカス&クロン&メヒア)、順位が入れ替わった可能性だってある。今年のセリーグは唯一外国人が揃っていた阪神が開幕ダッシュに成功し、優勝したヤクルトも外国人の活躍が目立った。パリーグでも唯一外国人野手が機能していたロッテが最後まで優勝争いをしている。これらのように、当たり外国人を引き当てることができれば一気にひっくり返すことも可能である。

 また、何が起こるのか分からないのもペナントレースである。今年優勝したヤクルト・オリックスは下位予想が多かったが、ヤクルトは当たり外人野手2人&投手の急激な良化によって、オリックスは山本と吉田のチームだったところに宮城と杉本が出てきて投打の柱が2人ずつになり優勝を果たしている。

 現段階での広島は最下位候補筆頭で、恐らく10人中8~9人ぐらいは広島を最下位に予想するだろうが、もしかすると何かの間違いで上位に食い込むこともあり得ない話ではない。そして、良い兆候というわけではないが、実は三連覇前の2015年と状況は似ているのである。ヤクルトの優勝、4位、シーズン終盤の甲子園での誤審、チームの柱がメジャー移籍。オカルト的な要素だがほんのちょーーーっとだけ期待しておきたい。

 個人的には長野さんを優勝させたいという思いがある。2019年の始め、巨人へFA移籍した丸の人的保障として広島に移籍することになった長野は、「強いカープに選んでいただいて光栄」という内容のコメントをした。巨人に入団するためにドラフトで指名されても2度断るほど巨人を熱望していたのに。今では広島のテレビ番組にも出演するまでになり、チームにも広島の街にも馴染んだ長野を“強いカープで”優勝させてあげたい。

 

〈来年の阪神さんへ〉
秋山を執拗にぶつけておいて5勝5敗はどうなのよ?
飽きるから秋山ばかり当ててくるのはもうやめてね。
秋山と同じぐらい青柳を出してくれ。

 

 

 

 


◎お悔やみ
今年で戦力外となった者たちに向けて。

今村猛 
三連覇の功労者。2軍ではそこそこの投球だったが1軍では通用しないとみられたか。そもそも今村は1回壊れており三連覇の時に見事な復活を果たしている。1回壊れて戻ってくるだけでも難しいのに2回目となるとさすがに…。もう一度1軍で投げる姿を見たかったが、2度目の復活はやはり厳しかった。

鈴木寛
とんでもねぇイップス

中村恭平
2019年の覚醒は見事だがその後結果を出せず。

スコット
ネタ枠としては話題を呼んだが1軍では1ミリも通用しなかった。

ネバラスカス
何で獲ったのかというレベル。

桒原樹
プロ6年目でやっと1軍に呼ばれたその日の試合でエラーしたのが印象悪い。

髙橋大樹
2019年にプロ初HRなどで頭角を現し、翌年6月の練習試合でナゴヤドームで2打席連続本塁打を放ちアピールに成功。7月1日神宮でのヤクルト戦、9回逆転のチャンスで打席に入り、守護神石山からいい当たりを放つも相手の好守により遊直に抑えられた。この打球が抜けていれば未来は変わっていたかもしれない。

永井敦士
2軍でも率を残せなかった。

 

 

 

 


最後に、まだ触れていない選手について一言ずつ書こうと思ったのだが、もうしんどいのでやめます。
一応名前だけ書いときます。

17岡田明丈  23薮田和樹  30一岡竜司
47山口翔   48アドゥワ誠 53小林樹斗
57田中法彦  58藤井黎來
32白濱裕太  40磯村嘉孝  54韮澤雄也
56中神拓都  61矢野雅哉

はい、これで全選手に触れることができましたとさ。

 

 

 

 


ある程度調整した昨年とは違い、書きたいことを漏れなく全部書いてみたらこうなりました。
今までで一番の文字数になりました。
疲れたので所々適当になった箇所があるが許してちょーだい。
もう二度とこんなに書くことはないでしょう。
それはそうと今年のM-1大丈夫かね?
オズワルドしか期待できるコンビがいないしランジャタイが決勝行ってることが一番意味分からないよ…?


                おしまい。

 

 

 

 


~今だから言えること~
マクブルームはクロンよりは確実にマシとは思っていたが、期待以上の活躍を見せてくれた。
果たして2022年版のカープ記事はこの年の字数を超えるのでしょうか。時期的にそろそろ書き始めないとですね。

※キングオブコント2021

キングオブコント2021】(約6100字)
※過去記事

脱稿 2021年10月31日
公開 2022年10月13日

 

 

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※過去記事は、そのときの私の感想を残しておくために、あえて原文のまま(誤植があれば直しますが)掲載します。そのため、今となっては不自然な表現や記述がある可能性もございます。例えば「最近の~」や「数年前の~」といった表現が出てきた場合、それは現在ではなく、記事を書いた時点での“最近”や“数年前”を指しています。
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皆様お久しぶりでございます。
7か月ぶりの記事です。7か月ぶりということはだいたい210日ぶりで210日ぶりということは5040時間ぶりで5040時間ぶりということは302400分ぶりで302400分ぶりということは18144000秒ぶりです。
……いや、別に何が言いたいとかは無いですよ。まあ一つだけ言えることがあるとすれば、着地点を考えずに文章を書き始めるとこういうことが起こる、ということですね。何じゃそりゃ。

 

 

 

 


それでは、本編に入る。
今回のキングオブコントでは、大きくルールが変わった点がある。それがユニット出場の解禁だ。このルール改定で即席で組んだコンビやトリオの参加が可能となり、大きな話題を呼んだ。個人的にはユニットの参戦にはどちらかといえば反対なので、次回からは無くしてもいいのでは。即席ユニットを劇場やENGEIグランドスラム(5月のやつまだ観てない)・ベストワン(観てない)・ネタフェス(観てない)などのネタ見せ番組でやるのは構わないが、賞レースに持ち込んで優勝を目指すというのは違う気がしてならない。


結局ユニットの中で決勝に進出した者はいなかったため、私が危惧した事態は起こらずに済んだ。審査で1組ぐらいユニットを入れてもおかしくないようなものだが、そうしなかった。これは逆に真剣で忖度なしの審査であることの証明になっているともいえるので、そこに関しては問題はない。ただ、大々的にルール変更を打ち出し、芸人側もそれに奮起してユニットのネタを一応は仕上げてきたうえでのこの結果(決勝進出ユニット0)なので、ルール変更自体に果たして意味はあるのかという疑問が湧き上がる。もし来年もこのルールで行うのであれば、今後1年間はある程度ユニットとして活動する(つまり即席は×)ことを条件とすべきだろう。

 

 

 

今回は採点が難しい。今大会はレベルが高いとか低いとかではなく優劣をつけるのが難しかった。そして、明らかにわざと盛り上げていることが分かるぐらい、客が暖かかった(いつぞやのR-1のように、「きゃ~」や「え~」などのクソコールがなかっただけ大いにマシではあるが)。後述するが、点数がインフレした一因にもなっただろう。

 

 

 

じゃあやる。

 

 

 

 


蛙亭「人工生命体」 89
蛙亭のネタは中野メインならイタイ奴の話で、岩倉メインなら暗い奴の話、というイメージだったが、これはそのどちらでもなく、かなりハートフルな感じ。登場のインパクトでの笑いと、世界観がすぐに分かるような構成は悪くない。ヌルヌル感などの細かい部分も笑いにしており、最後には中野が強いというだけで面白くなる。ただこのネタをコントとして考えたときにどうかというところ。良いドラマを1本観たという感覚で、「笑わせる」というよりは「良い作品を見せる」という感じに近い。普通のネタ番組ならこれでも充分なのだが、笑わせたもん勝ちの賞レースでやるネタとしては1ランク落ちる。

 

ジェラードンカップル」 90
ツッコミがそこまで会話に参加せずに一歩引いた視点でいることによって、騒がしすぎるネタにならないようにうまく調整され、いい塩梅になっている。最後のビンタで私の点数を90点台に持っていった。ジェラードンらしさは全開のネタだが、もっと笑えて完成度も高いものがあるのに勿体ない気もした。まあこんなカップルが実際にいたら痛いし痒いし吐き気を催すでしょうね。

 

男性ブランコボトルメール」 88
今大会で唯一知らなかったコンビ。どちらかといえば出オチのような展開で、終盤で再び盛り上がりを見せたものの、思ったよりは伸びなかった印象。あと白いワンピースの方が千原ジュニアにしか見えない。逆に「清楚な見た目の女性が関西弁」という違和感を消すためにあえて容姿を千原ジュニアっぽいものにしているのだとしたら、それはそれでよく考えられたネタではある。知らんけど。言うとる場合か。

 

うるとらブギーズ「迷子センター」 87
ちょっと前半早口すぎるかな。ていびし、モーガン・フリーマン、HeyYo!!、トヨタの靴ぐらいのワードを聞き取れる程度を想定しているのだろうが、ちょっと何言ってるか分からない感が出るとどうしてもセリフが雑音ぽくなってしまう。そしてこれはネタ時間の問題かもしれないが、あたふたする時間も長い。あたふたが長い&聞き取れないのコンボでかなり損をしている。後半の、笑いをこらえる館内放送で笑わせるというのは新しく、これは評価できるポイント。

 

ニッポンの社長「バッティングセンター」 90
デッドボールの演技が抜群で当たり方のバリエーションも豊富。確実に事前に何発かぶつけられてきていると思う。ただ気になったのはボールに当たる時間がちょっと長いこと。当たる部位を変えようが当たる打席を変えようが、どうしてもやっていることは一緒になってしまうため、間延びしていた感は否めない。最後のおっさんの打ち方が森友哉に似てる気がするんだけど分かる人~✋

 

そいつどいつ「パック」 86
ビジュアルの面白さはあるのだが、小道具に頼りすぎた感がある。振り向いたり床を拭いたり包丁を研いだりと動きの種類は多かったものの、怖さの種類は1つしかなかった。展開も一点張りで、結局は「怖い」で片付けられてしまう内容だったのも残念。

 

ニューヨーク「結婚式の打ち合わせ」 85
「OKです」がくどい。キラーフレーズにしたいんだろうが、いくらなんでも多すぎる。すべてのセリフの仕上げのワードが全部一緒なため単調なネタになっている。さらに、ニューヨークは結婚式のネタを去年も披露している。「披露宴での余興」と「事前の打ち合わせ」という違いはあるのだが、2年連続同じテーマはどうなのよ。

 

ザ・マミィ「おじさん」 92
おじさんが良心を取り戻していく過程は非常に面白い。人の優しさで笑わせるネタの中ではかなり上位に入るだろう。一つだけ残念だったのは、最後のミュージカル。余りにも唐突で、歌った後に何かあるのかと思ったらそのまま終わってしまったので、展開的には非常に勿体ない。

 

空気階段「火事」 96
これは面白い。私の中でキングオブコント3年ぶりの96点が出ました。まず目に飛び込んでくるのがもぐらの腹(そこかよ)。すごいよねあれ。太っていくと普通は前に腹が出ていくのにそれを通り越して下に伸びてるもんね。腹がお辞儀しているもん。そのようなビジュアルでも笑えるし、展開もスピード感があるし、職業の意外性?のような笑いもあるし、セリフの爆発力もあるため、今回の1本目の中では格が違う。私の中では97も出そうかと思ったレベル。今までほとんど出してないので97の感覚が自分でもよく分からなくなっている。それにより点数は96となったが、それぐらい、ほとんど97に近い96です。

 

マヂカルラブリーこっくりさん」 84
吊革で味を占めたな。M-1で寝っ転がっているだけで笑いを取れたことで甘えや慢心が生まれていなかったか。そういうつもりがなくてもそう見えてしまう。10円の演技は良く、こっくりの意思も感じられるが、それも台無しになる。そして細かいところだが、照明が明るすぎる。夜中のトンネルがメガトンパンチマンカフェより明るいのはどうにかならなかったのかと思う。

 

 

 

以下2本目のや~つ。

 

 

男性ブランコ「レジ袋をケチった男」 87
今ならではのテーマで、着眼点は良い。しかし、品物を落としてすべて拾うまでの時間が長い。品物を落とした後、相手が拾い、それを受け取るときにまた落とす、またそれを拾うという一連の流れがあるのだが、最初はコントの設定の説明も兼ねて時間をたっぷり使うのは構わない。だが、その後ははすでに流れが分かっているぶん、落として拾う時間や回数が同じようだとテンポが悪くなる。例えば、2回目以降は落としたらすぐ拾い、拾い直すのは3回まで、などのルールを徹底すればより良いネタになる。

 

ザ・マミィ「ドラマ」 90
序盤の重苦しい雰囲気から一転し、途中からは完全にドラマのように振り切る、という落差は見事だが、BGMのところの時間の使い方に関しては改善の余地あり。ネタ時間に制限があるため、あそこの長台詞はもう少しコンパクトにすべき。それによって空いた部分にやり取りを足して笑いどころを作れればなお良い。オチが読めてしまったのも惜しい点である。

 

空気階段「コンセプトカフェ」 93
登場のビジュアルで優勝を決めたといってもいいだろう。メガトンパンチマンは宇宙で一番強い存在の割には小さかった。メガトン感はなかった。50cmぐらいしかなかった。蹴飛ばせば倒せそうだった。ちなみに、今回の全13ネタを私の採点順に並べると、1位と2位を占めるのが空気階段となる。私の中で完全優勝とも呼べる形となったが、これはキングオブコントでは初の出来事。

 

 

 

 


コラムその① 点数のインフレ

今回は、審査員5人体制になってから初めて審査員が変更された。松本は据え置きで、バナナマンとさまぁ~ずの枠に山内・秋山・小峠・飯塚が入った。しかし、その弊害ともいえることが起こった。それが点数のインフレである。今回の点数は非常に高く、空気階段の歴代最高点をはじめ最終決戦に残った3組は全員が470点台。大会によっては1位通過も狙える点数だ。さらに、今回の最低点は453点とこれまた高く、単純に平均を取っても全員が90点以上をつけた計算になる。最初の蛙亭461点の時点で「あ、今回インフレするな」と思ったし、実際その通りになった。90点未満だったのはニッポンの社長での松本89、そいつどいつでの秋山飯塚89、マヂカルラブリーでの小峠飯塚89のみ。山内に至っては全組が90点以上で、88未満をつけた者(つまり88未満がついたネタ)は一人もいなかった。このインフレ現象について考えてみる。


もちろん最大の原因は無駄に大きいリアクションをとった客である。審査員が点数をつけるときに多少は客の反応を参考にせざるをえないため、客のウケを考慮して点数を高くした可能性は否定できない。それ以外の原因が新審査員4名の存在である。バナナマンやさまぁ~ずに比べて、山内・秋山・小峠・飯塚は未だにネタを作り続けており、劇場の出番も豊富な“現役”の芸人だといえる。つまり、出場芸人に近い立場なのである。今もコントを作り続け、若手芸人のネタにも精通し、コントへの思いが人一倍強い彼らが審査員という立場になった場合、出場芸人への採点が甘くなっても不思議ではないだろう。よって、今回の点数インフレ現象は、必要以上に暖かい客と、出場芸人に近すぎる立場ゆえに採点が甘くなった審査員とが合わさった結果なのではないか。
(念のため言っておくと、私は甘めの採点が悪いことだと言いたいわけではない。途中で基準を変えなければ全編甘めでも全編辛めでも構わない。)

 

 

 

コラムその② トップを低く抑えることについて

これは私との採点方法の違いによるものだろう。
「私は絶対評価をしているが、審査員は相対評価をしている」これが原因である。
私は過去の自分の採点をすべて記録(そしてだいたい記憶)していて、その膨大なデータベースを基に「だいたいこのネタと同じぐらい」「これとこれの間」などと判断したうえで点数をつけている。しかし松本はともかく、それ以外の4人は経験がほとんどないため、脳内に培われたデータベースがまだ少ないのだと思われる。そのような状況下では、トップにとりあえずで基準となる点数をつけて、基準点との差から相対的に判断していくしかないのだ。これは経験でしか解消できない問題なので、何度もやるうちに多少は良くなるのではないか。逆に、何年も審査員をやっているのに未だに「トップなので抑えました」などと言う人がいれば、その人はいつまで経ってもデータが蓄積されない人、言い換えると審査が下手な人だということである。

 

 

 

コラムその③ 今回のネタの総括

今大会のネタの傾向として挙げられるのが、
・オチよりツカミを重視
・ハッピーエンド感、ほのぼの感
の2点である。

オチよりツカミを重視する傾向は去年もあった。去年のキングオブコント記事で、私は、オチが弱く、最初の笑いを超えてこなかったと書いている。しかし裏を返せば、去年も今年もツカミで成功したネタは多かったということになる。昨今は公式チャンネルを開設する芸人が増えたり、様々な配信サイトが乱立したりと、芸人のネタを観れる・観られる機会が増えている。そこで注目を集めるためには、ツカミの部分で関心を得ないとそもそもネタを見てもらえないという事態が起こる。ツカミで引き込まないとオチまで辿り着いてくれないのである。そんな事情もあってか、登場にインパクトを与える、最初のボケで確実に笑いをとる、などといった、オチよりツカミを重視する方向にシフトしてきているのかもしれない。しばらくはそういうのがトレンドになるのかも。

 

そしてハッピーエンド感・ほのぼの感であるが、世間が明るいネタを求めている(ような気がする)ことと重なる。ザ・マミィ・空気階段のハッピーエンド感は言うまでもないし、蛙亭にはハートフルさ、ジェラードンにはほのぼの感があり、男性ブランコうるとらブギーズニッポンの社長は気分がすっきりするネタである。

 

他方で、どちらかといえばバッドエンドの結末を迎えたのが、そいつどいつ・ニューヨーク・マヂカルラブリーの3組。そいつどいつはモヤモヤを抱えたまま終わり、ニューヨークは結婚式の準備が何もできずに式場が崩壊し、マヂカルラブリーに至っては野田が死ぬ。実はこれらの3組が偶然にも大会での下位(8位9位10位)と重なるのである。やはり暗いネタより明るいネタ、バッドエンドよりハッピーエンドを好む傾向が一段と強いのか。と、ここまで書いて気が付いたのだが、私の採点でも下位を占めたのはこの3組だということが発覚した!

……鳥肌が立ったよ。怖い話を聞いた気分だよ。

 

 

 

 


はい、というわけで、今回はこんな感じで終わります。
次回は広島記事(11月末ごろ?)です。
その後にM-1記事(1月末ごろ?)を出します。

おしまい。

 

 

 

 


~今だから言えること~
1つ前のKOC記事で、「1本目で90点以上をつけた数も10組中4組と私が採点を始めた2015年以降で最少となった」と書いていたが、実は90点以上をつけたのは10組中4組というのはこの年も同じだということに気付いた。

※R-1グランプリ2021

R-1グランプリ2021】(約4600字)
※過去記事

脱稿 2021年4月3日
公開 2022年10月11日

 

 

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※過去記事は、そのときの私の感想を残しておくために、あえて原文のまま(誤植があれば直しますが)掲載します。そのため、今となっては不自然な表現や記述がある可能性もございます。例えば「最近の~」や「数年前の~」といった表現が出てきた場合、それは現在ではなく、記事を書いた時点での“最近”や“数年前”を指しています。
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レディース アーンド
ジェントルメーン アーンド
その他ーーー!!

 

いや変なところで社会に配慮すな!!!!

 

 

 

 


はい、そんなわけでR-1記事です。
もしかしたら誰も観てない、もしくは既に記憶から抹消した可能性があるが構わず書く。

ちょっとこれだけレベルが低いと記事を書くのも億劫になるがそれでも書く。

真剣に、読みやすく書く。

「本戦より面白い記事を書く」を目標に書く。

え?書く書くうるさいって?

 

知らん!!!!(?)

 

 

 

 


今回のR-1は様々なところが変わった。これらの変化について、1つずつ考えていく。


①ぐらんぷり(ひらがな)からグランプリ(カタカナ)に
はっきり言ってどうでもいい。これに何の意味があるのか。敢えて細かいところに手を加えることで改革した感を出すアピールならしない方がいい。


②MCが雨上がり決死隊から霜降り明星
霜降りじゃ荷が重い。MCとしての経験もまだ浅く、生放送の賞レースでぶっつけ本番のような形でやる必要があったのか疑問だ。


③審査員が大幅に入れ替わる
審査員で明らかにおかしな奴が2人いる。だるま坊主と上沼クリスタルである。野田もザコシも、言ってしまえば1度優勝しただけである。ネタも独自のスタイルを貫くような感じで、かなり人を選ぶ芸風だ。この2人は審査員の柄じゃないし、人を審査するのに適している人間ではない(もちろん人間性とかそういうことじゃないですよ)。


④採点方式が変化
昨年までは持ち点3点を自由に振り分ける方式だったが、今年は100点満点の点数でつけるようになった。そもそもR-1を点数でつけるのは無理なのではないか。つまらなくても最低80中盤ぐらいはつけなければならない風潮があり、ネタの質の良し悪しが点数に表れにくい。今までは誰が良かったのかに投票のような感じだったため、たとえつまらなくてもまだマシなものを評価できた。それが勝ち上がる人物の選びやすさに繋がっていたのだが。


⑤芸歴10年以下の制限が加わった
これが最大のミスである。R-1は特に2016年以降からレベルが大幅に低下している。そんな状況なのに芸歴に制限を設けてしまってはさらにつまらなくなるのは明らかだ。これに関しては責任者がいったいどういう思いで変えたのか全く見当が付かない。
案の定今年のレベルは尋常じゃなく低かった。そりゃそうだ。当然。明白。すべからく。さもありなん。

 

今年のR-1では、これらの改変がすべて空回りしている。恐らくはM-1のように格式高い大会を目指したかったのだろうが、M-1とはレベルが違いすぎるので余計な緊張感が生まれてしまうだけである。どちらかといえば緩い雰囲気だったR-1を厳格に変えてしまった罪は重い。もっと身の丈に合った改革をすべきだった。
新テーマソングも何か違う。R-1とR-指定を掛けてるんだろうが滑っている。バレる~~をやめてスベる~~にしたらどうですか。

 

 

そして今大会はフリップネタが多い。半分フリップってどうなのよ。準決勝の審査の人もそこはちょっと考えなさいよ。決勝の顔ぶれを見る限りどうせまともな審査はしてないんだからさ。審査といえば、数年前にR-1の3回戦で意図的に落とされたとわめき散らした芸人がいましたね。だから何だと言われればそれまでなんですけど。どうでもいいし。どうでもよすぎて名前調べることすらしてないし。

 

 

あとこれに関してはプロデューサーが悪いのだが、賞レースで番宣するな。百歩譲って次週スタートの作品とかなら分からなくもないが、「もうすぐ最終回でーす」「なるほど、じゃあ見てみよう」とはならんだろ。しかもあのドラマを途中から見始めてもなんのこっちゃでしょ。

 

 

ここまでほぼ文句しか言ってませんが、この先も文句ばかりになります。いや私だって批判したいわけじゃないし粗探ししたいわけでもないのよ、褒められるところが限りなく少ないのよ……。事実と感想をありのままに書いてるだけなのよ……。
批判的な記事が苦手な人はこれを機に克服してね(意地でも戻れとは言わないところがミソ)。

 

 

 

ここから本編です。

 

 

 

 


マツモトクラブ「夜の公園」 64
珍しい伏線回収型。前半をフリにしつつ後半で笑いに変えていく構成は完成度が高く、オチもうまい。前半にもう少し笑い所がほしかったが、低レベルな今大会の中では充分すぎるネタである。というかまともに笑えたのがこれだけだった。

 

ZAZY「紙芝居 2人の1年」 51
ZAZYらしい唯一無二のネタ。フリップが次のフリップを呼ぶような流れだったが、もう少し、せめてあと2枚ずつぐらいは畳み掛けてほしかった。1つ前のフリップを覚えておかないといけないというシステムも最初はやや伝わりづらく、歌う必要があるのかといった疑問も湧いてくる。

 

土屋「田原俊彦の喋り方」 12
似てない聞き取れない面白くないの三重苦。モノマネ芸人にやらせた方が笑いの量も質も数段面白いものが出来上がるだろう。ずっと1回戦落ちで今年何故か決勝に来れたらしいが、このレベルでは今まで通り1回戦で落ちていた方が良かったようにすら思える。

 

森本サイダー「ラブレボリューション」 25
途中からの展開が意味不明。嘆くのが意味分からないし、面白い嘆きじゃない。言っていることが的外れすぎるのを利用した面白さすらない。自分のコントを俯瞰で見てツッコミを入れるという発想は悪くなかったのだが。ちなみに「今里に何があんねん」に関して、近鉄の今里駅にはほとんど何も無かった。車通りや人通りは河内永和、俊徳道にも負けている。地下鉄の今里や、同じ近鉄の布施や河内小阪とは天と地の差がある。

 

吉住「祠の化け物」 43
展開が弱い。笑い所が村を襲ったところの1回しかない。演劇ならこういうのもありだと思うが、ネタとしてだと笑い所が少なすぎる。

 

寺田寛明「英語の訳し方」 46
名前は初めて聞いたがネタはどこかで見たことある気がする(ネタパレだったかな?)。言葉や文法とあるあるを組み合わせたネタは、パターンが一緒で飽きられやすいという欠点はあるものの、アイデアがほぼ無限に出てくるため、このネタももっと面白くなる可能性はある。

 

かが屋 賀屋「電車に乗り遅れる」 41
ほとんど喋らずに息づかいだけで全てを表現する1人コント。息づかいは上手いんだけどね。それが笑いに繋がるかというとちょっと違う。

 

kento fukaya「triple flip story」 37
フリップ3枚の使い方がちょっと気になる。もっと近づけたらいいのに。そして“kento fukaya”というアルファベットの文字を打つのが面倒臭い。これを寺田寛明風に言えば「kento fukayaの文字がなかなか打てませんね」になるだろう。名前が全部ローマ字表記のアルファベットの奴って大体絵描くか曲作るかヤバイ集団を率いているかの3択だと思う。

 

高田ぽる子「おじいちゃんの乳首」 17
3分間の悪ふざけ。小学生でも恥ずかしくてやらないようなレベルで、実はリコーダーが上手いという武器も2回目は通用しないだろう。ただ、これを全国放送で堂々とやるメンタルだけは褒めるべきところである。そもそもじじいの乳首を取り替えるってなんだよ。あの店員も変なものばかり勧めやがって。そもそも取り替えられるなら取れたものをまた付ければいいじゃん(ド正論)。

 

ゆりやんレトリィバァ「〇〇ちゃうねん」 53
擬人化ツッコミとでも言うべきか。数打ちゃ当たる戦法で質より量で勝負したため、当たりはロッカーの中の観葉植物だけだった。これは一概には言えないのだが、ゆりやんは大会のレベルを計る物差しになることが多く、ゆりやんが上位に食い込むようならその大会のレベルは低く、下位に沈むならレベルは高い。広島で言うと九里亜蓮のような存在である*。


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*九里が先発にいると、

「九里を先発で使わないといけないほど先発の駒が足りない(チーム状況がやや悪い)」、

九里がロングリリーフにいると、

「九里を中継ぎに回せるほど先発が揃っている(チーム状況がやや良い)」、

九里が2軍にいると、

「九里を2軍に落とす余裕があるほど投手陣が安定している(チーム状況が非常に良い)」、

もしくは

「ある程度は試合を作れる九里すら2軍に落とさないといけないほど投打が噛み合わない(チーム状況が非常に悪い)」

のどちらかである。
これまで怪我で長期離脱ということがほぼ無かったため、九里の立ち位置がチーム状況の良し悪しを計るのにうってつけだった。
しかし、これらの法則も昨年からの九里の先発としての活躍によって消滅しようとしているのだが。
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〈1本目を終えて〉
R-1の審査員採点にツッコミを入れたら負けだということは十分承知しているのだが、それでも言う。


採点が滅茶苦茶!!!!!!!!!!


特に土屋、森本サイダー、kento fukaya(打つの面倒くせえなあもう)、高田ぽる子あたりに高得点をつけた理由を両手両足を縛って弱めの電流を流しつつ定期的にデコピンをしながら数日間問い詰めたいものだ。

 

 

 

 


かが屋 賀屋「忘れ物」 39
これ、あれだね。かが屋のコントのやつだね。しかもかが屋のネタの中でもそこまで面白くないやつ。

 

ゆりやんレトリィバァ「インタビュー」 42
めちゃくちゃなネタ。後半どこの何をどうやって壊してたのかも分からないし、最後もやりたい放題。ザコシやランジャタイと一緒で、人を笑わせる・楽しませる、といった思いが感じ取れない。

 

ZAZY「紙芝居 2人の出会い」 45
1本目と同じ展開すぎたので私の点数は伸びない。歌う必要が(以下略)。ネタ中にZAZYは2つのミスを犯しており、1つ目は右下のフリップのクリップを外し忘れていたこと。2つ目はなんそれ!のときに「そ」のフリップを一緒にめくったのか紙を入れ忘れたのかで、その部分が白紙になってなんれ!になったこと。なんれ!を見たときに全視聴者がなんそれ!と思ったことだろう。テレビで見る限りは会場でのウケは一番だったが、これらのミスのせいで優勝を逃した可能性も無きにしも非ず。

 

 

 

 


というわけで今年のR-1はゆりやんの優勝で幕を閉じたのだが、優勝が決まった直後、

「改めてチャンピオンの1本目のネタをもう一度見てみましょう」

はあ??????????

 

優勝者のネタもう一度って何だよ。

時間余ったからネタを流して繋ごう、ちゃうねん!
これで途中から見た人も喜ぶね、ちゃうねん!
優勝者とネタを振り返るなんて感動的、ちゃうねん!

これが一番のなんそれだわ。

 

 

 

 


まあ結局何が言いたいかというと、大皮肉を込めたこの記事のツカミの部分が全てです(そこ??)。

 

                おしまい。

 

 

 

 


~今だから言えること~
序盤ボロクソ言ってるな。今でも間違ったことは言ってないと思ってるが。

※M-1グランプリ2020

M-1グランプリ2020】(約5800字)
※過去記事

脱稿 2021年2月7日
公開 2022年10月9日

 

 

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※過去記事は、そのときの私の感想を残しておくために、あえて原文のまま(誤植があれば直しますが)掲載します。そのため、今となっては不自然な表現や記述がある可能性もございます。例えば「最近の~」や「数年前の~」といった表現が出てきた場合、それは現在ではなく、記事を書いた時点での“最近”や“数年前”を指しています。
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大変長らくお待たせしました。
これほど遅くなった理由を説明するには、バカなうちの大学の話をしなければなるまい。

前期は本来なら試験をやるはずだった日のあたりにレポート提出が固まっていた。そのため、数日間に怒濤の課題ラッシュが押し寄せており、満員電車並みの詰め込み具合となっていた。
それを反省したのか、後期はレポートを最終授業前に提出させる講義が増えた。本来の試験日に出す講義と分散させて学生の負担を減らそうという考えだと思われる。
しかし、蓋を開けてみるとほとんどの講義が早めの提出となり、結局課題の満員電車状態は変わらなかった。それどころか、学生にとっては、課題の提出期限が単に10日ほど早まっただけで完全に逆効果だった。
ね?バカでしょ?

要するに、M-1記事を書き上げる前にレポート地獄へと突入してしまった、ということである。

 

 

 

 


〈総括〉
いやー昔のM-1が戻ってきたねー。
ここ数年は総じてレベルが高かったが、本来のレベルはこんなものである。何年か経ったらM-1の谷間の大会と言われそう。
例えるなら、
オコエ世代!  ひのえうま!  '15ヤクルト!※
といったところか。


※'15ヤクルト…混戦のセリーグを制した2015年のヤクルトのこと。セリーグの全チームがずっこけてなんかわかんないけど気付いたら優勝してた。私はこの優勝を「1位が空いていたからとりあえず入ってみた」と呼んでいる。

 

 

今年の傾向は、声張りすぎのツッコミ・動きすぎのネタ・掛け合い不足の3つである。ただ大声で言うだけだったり舞台上を動き回ったりと、変化球コンビが目立って、会話主体の漫才も少なかった。その結果、これは漫才なのか論争が起こり、やや混沌とした大会となった。

 

 

 

 


〈言いたいことたち〉

・登場前の煽りVの曲何で変えた?


・待機部屋からステージ裏への移動中ずっと映すのはやめてあげてほしい。


・審査員の位置毎年コロコロ変わるのはなぜ。同じメンバーなのに。(去年も言った)


・all kyojin!  89点! takeshi tomizawa!  89点! nobuyuki hanawa!  85点!……
このテンポの悪さどうにかして。前の 89! 90! 88! 92! ぐらいのに戻して。(去年も言った)


・あと何度も言うけど笑神籤はいらない。

 

 

 

 


〈敗者復活について〉
詳しく書くのは面倒なので点数は書かずランク分けに留めている。かなり主観が入っているので参考までに。


A(良い。決勝進出レベル)
学天即


B(悪くはない。敗者復活上位レベル)
からし蓮根・ゆにばーす


C(普通。敗者復活中位レベル)
コウテイ・カベポスター・
インディアンス・ぺこぱ


D(良くはない。敗者復活下位レベル)
金属バット・タイムキーパー・滝音
キュウ・ダイタク・ロングコートダディ


E(悪い。準々決勝レベル)

 

F(ダメ。出直してこいレベル)
ニッポンの社長


Z(論外。話にならないレベル)
ランジャタイ

 

 

 

では本編スタートです。

 

 

 

 


インディアンス「昔悪かった」 88
敗者復活と同じネタ(去年の和牛に引き続き2年連続2回目)。昨年よりは良かったが、何度も見たネタなのでこれで勝負してほしくなかったというのが正直なところ。インディアンスの問題点はボケの打率が低いことと、ツッコミが弱くバリエーションに乏しいこと。わちゃわちゃしていてやかましい漫才のスタイルを変えろとは言わないが、もう少し二人の間の会話があってもいいのではないか。昨年も言ったが、劣化版アンタッチャブル状態を改善しない限りは上位進出は難しいだろう。

 

東京ホテイソン「謎解き」 89
ネタ選びに失敗したパターン。謎解きというのは人によって馴染み具合が大きく違うものなので、漫才の大会の勝負ネタの題材とするには少々荷が重い。初の決勝なので、もっとシンプルなテーマの方が良かった。そして、とにかくやりとりが長く、見ている側がボケを忘れてしまう。頭をそんなに使わせなくても理解できるような内容にすべきだった。つまり、考え過ぎだし考えさせ過ぎたのである。ただ、全部「た」なので「た」を抜くと何も言えずに無言になるというラストは良い意味で裏切られた。ここ数年の東京ホテイソンは、ワードではなく音の響きで笑いを取るようになった。この変化が良いかどうかは人によるが、なんだか手抜き感がする。昔のい~やなになにのなになに~~の方が絶対に良い。ちなみに、この二人はSNSで知り合ってコンビを結成している。い~や婚活サイトの手法!!

 

ニューヨーク「爆笑エピソード」 91
エピソードの中に細かい犯罪をぶっ込んでいくという非常に攻めたネタ。去年の酷い歌とは全然違い、確かな実力を感じさせるものだった。ブラックなテーマを明るく仕立てるニューヨークの技術はかなりのものがある。喋ってこそ持ち味が発揮されるのだから、去年みたいな変な歌ネタは二度とやらないでほしい。「人を傷つけない笑い」がもてはやされるというクソみたいな世の中で、我流を突き進むスタイルには好感が持てる。

 

見取り図「マネージャー」 93
珍しくコントだったが、見取り図らしく結局は喧嘩する展開に。今年で3年連続の決勝進出となったが、どんどんネタの質が上がっており、見取り図では過去一番の出来。1つ言うとしたら、コント漫才だとしても動きすぎかな、という程度。漫才の技術も良くなってきた印象があるが、見取り図にこれ以上の上積みを求めるとなると、実力的に厳しい気もする。

 

おいでやすこが「カラオケで盛り上がらない」 92
R-1決勝進出の経験があるピン芸人2人の即席コンビ。やはり小田の爆発力に限る。声量と足音が合わさって勢いが凄い。この曲は何だと思ったら「何やねん、その曲ぅぅ!」、知らねえなと思ったら「知らんなぁぁぁぁ!!!」など、小細工なしで全力でシンプルにごり押しするのが、寝て起きたら漫才しか残っていなかったピン芸人らしくて良い。

 

マヂカルラブリー「高級フレンチ」 91
座ってせり上がってくるというM-1史上最速のボケをかまし、どうしても笑わせたい人がいる男ですという自己紹介、ネタの最初のボケも良い。しかし、ここがピークだった。後半になるにつれてしぼんでいったのが惜しかった。これまではあまり気が付かなかったのだが、意外とツッコミが上手い。タイミングや速度が絶妙で、声質ほどしつこく感じない。野田の上沼への「何人にもあんなことしてるんだ」は今大会一番の切れ味。

 

オズワルド「改名」 92
改名という独特なテーマ。口に何か入れられる・まのセキュリティといった着眼点も抜群で、ひてぃにきの口がずっと開いていたことでひっくり返すオチは素晴らしい。もっと静かに見たかったという松本の意見があったが、ずっと静かだと盛り上がりに欠ける。最初から大声を出すべきという巨人の意見については、大声コンビが続いた後のためそれはそれでくどい印象を受ける。オズワルドの強みはネタの中での強弱や静と動の使い分けなので、自分たちのスタイルのままやってほしい。

 

アキナ「女の子を楽屋に呼ぶ」 84
本当にスベり大魔神が現れたな。言っちゃ悪いが酷すぎた。設定が特殊すぎて入ってこないし、ついて行けない。途中からちょっと何やってるか分からない状態で、確実に観客や視聴者を置いてけぼりにしていた。かなり声を張ってステージを大きく使っていたが、そもそも笑いの量と釣り合っていないので、虚しく映るだけだった。これに関しては、順番が悪かったとかでは断じてない。

 

錦鯉「パチンコ台」 87
にちようチャップリンの準レギュラーとなるなど、今年になって露出が増えてきた甲斐あってか決勝進出。錦鯉のネタは何回か見たことがあるのだが、もう少し面白いものがあった気がする。錦鯉だけに、いまいちハネなかった。レーズンパンは見た目で損してるかもしれないが、今回はネタ選びで損している。昔は「こーんにーちーはー」の後に「こんばんはだろ」というやり取りがあったのだが、最近は「うるせえな」で済ますようになってこのくだりをやらなくなった。あれ好きだったんだけど。もし来年も決勝進出なら長谷川は50歳である。なんだかその事実だけで笑えてくる。

 

ウエストランドマッチングアプリ」 89
自他共に認める悪口漫才師。一時期レッドカーペットで死ぬほど見たが、そのときとあまり変わってないような印象を受けた。ウエストランドのネタは前半で客を彼らの偏見(統計)の世界にどれだけ引き込めるかにかかっている。今回は自分たちの空気にするまでがちょっと長く、後半良くなってきたところで終わってしまった。もう少し序盤に刺さる言葉があれば後半のウケ方も違っていただろう。

 

 

 

 


【審査員採点】
今年もやります。私の採点も横に添えている。

      巨  富  塙  志  礼  松  上       私
インディアンス   89  89  85  89  90  90  93 625 88
東京ホテイソン 86  91  85  89  88  86  92 617 89
ニューヨーク    88  93  93  91  91  92  94 642 91
見取り図   91  92  93  93  93  91  95 648 93
おいこが   92  93  93  96  95  95  94 658 92
マヂラブ   88  94  94  90  96  93  94 649 91
オズワルド  88  91  95  93  95  88  92 642 92
アキナ    89  88  87  90  91  85  92 622 84
錦鯉     87  92  95  95  92  89  93 643 87
ウエストランド   88  91  85  86  90  90  92 622 89

最高点    92  94  95  96  96  95  95      93
最低点    86  88  85  86  88  85  92      84


巨人は全体的に点数が低いが、ちゃんとした漫才をやってほしかった、という気持ちがあるからなのかもしれない。それよりも問題なのは上沼の点数の幅が3点と狭すぎること。敗因は初手のインディアンスに93をつけてしまったことだろう。
今回に限ったことではないが、トップバッターの点数を基準点にする審査員ほどそこを下回らない傾向がある。後半に出てきた微妙なコンビに、多少ウケたトップバッターより低い点数がついたのを見たことがない。トップバッターと比べて面白いかどうかで後のグループの点数を決めるのはよくある手法だが、その比較がちゃんとした比較なのかもう一度よく考えていただきたい。

 

 

 

 


おいでやすこが・マヂカルラブリー・見取り図の3組が勝ち抜いたが、実はこの3組の最終決戦になったとき嫌な予感がした。というのも、この3組が優勝にふさわしいネタを2本持っているとは思えず、優勝する画が全く浮かばなかったのである。そしてこの予想は的中する。

 

 

 

 


見取り図「地元」 87
コントから漫才に変えてきたが、正統派漫才の方が微妙ってどういうことよ。何だろう、なんか分かんないけど観た直後でも全然印象に残らなかった。盛山が手を出した後にリリーが変なことをして、「俺って〇〇ですか?/〇〇なんかな?」というお決まりのやり取りはもうお腹いっぱいです。

 

マヂカルラブリー「吊革に掴まりたくない」 88
ずっと同じパターンなので後半飽きる。床に寝転がっているだけで2人の掛け合いが無いため、どうしても“一人コントと解説者”という構図になってしまう。一つの設定を貫き通すのがマヂカルラブリーのスタイルであることは十分理解しているが、展開がないこのネタを優勝ネタとしたくはない。

 

おいでやすこが「ハッピーバースデー」 88
同じく後半飽きるパターン。1ネタを平坦な一曲だけでやり切るのはきつい。口ぶりから考えるに恐らく2本目は用意していなかったのだろう。お互い話が通じないネタのため、アクリル板が無いのにも関わらず二人の間に仕切りが見えてしまい、ピンネタ+ピンネタのようにすら思える。

 

 

 

 


誰でもいいな……。
全て90点を下回ったことからもわかるように、2本目ははっきり言ってどれも微妙。優勝する画が浮かばないと言ったがその通りで、やはり私の目に狂いはなかった。該当者なし(そんなの無いけど)を選びたい気分。

 

【最終審査結果】
巨人富澤塙志らく礼二松本上沼
 見 マ 見 マ マ お お
 取 ヂ 取 ヂ ヂ い い
 り カ り カ カ で で
 図 ル 図 ル ル や や
   ラ   ラ ラ す す
   ブ   ブ ブ こ こ
   リ   リ リ が が
   丨   丨 丨


2-2-3で割れたのは初めて。良い意味ではなく、悪い意味での接戦だった。

 

 

 

 


〈まとめ〉
昨年の記事でM-1は新たな局面に入ると書いたが、このような結果となった。
M-1常連組の中から、銀シャリスーパーマラドーナジャルジャルかまいたち・和牛が既に抜けており、それと同等の突き上げが下から無いと必然的にレベルは低下するので、今後数年はこんな感じになると思われる。
マヂカルラブリーの優勝は変化球中の変化球コンビの優勝で、ある意味衝撃的である。漫才の大会で優勝した以上は漫才は漫才なのだが、イロモノ枠であることには変わりない。こういう系は何組かが会場を湧かすから良いのであって、優勝させて主流としてはならないのだ。和牛やかまいたちが今年出ていたら優勝していたんだろうな、とすら思ってしまい、素直に喜べない自分もいる(KOCでどぶろっくが優勝したときもこんな感じだった)。
M-1視聴後、正統派漫才が見たくなったので本戦の録画を見た後すぐに敗者復活の学天即のネタを見ました。

 

最後にもう一度言うが、記事の完成が昨年より3週間ほど遅れてしまい申し訳なかった。面目ない。ごめんちゃい。すんまへん。ごめんねごめんね~。


                おしまい。

 

 

 

 


~今だから言えること~
この翌年錦鯉が優勝するとはね…。びっくり。
最終決戦の3組はこの年のM-1以降よく見るようになりましたね。

※カープ解説2020

カープ2020 
~大外れ外国人と怪我人と佐々岡~】
               (約11000字)
※過去記事

脱稿 2020年12月13日
公開 2022年10月7日

 

 

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※過去記事は、そのときの私の感想を残しておくために、あえて原文のまま(誤植があれば直しますが)掲載します。そのため、今となっては不自然な表現や記述がある可能性もございます。例えば「最近の~」や「数年前の~」といった表現が出てきた場合、それは現在ではなく、記事を書いた時点での“最近”や“数年前”を指しています。
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注意:めちゃくちゃ長いです。

 

 

 

 今年も簡単にシーズンを振り返ってみよう。シーズン前は十分上位を狙える戦力だと思っていた。対外試合13連敗はあったが、徐々に調子を取り戻していた。前年からの戦力低下がほぼなく、打線はリーグ上位で、先発の陣容はリーグでもトップクラスだった。不安視されたリリーフ陣もある程度目途が立ち、開幕を迎えたが、希望は一瞬で打ち砕かれた。そこからしばらくは好調な打線が霞むぐらいリリーフが迷走を続けることとなる。リリーフが安定してくるとそのツケが回ったのか今度は先発が崩壊した。さらに打線が当初ほどは打てなくなった。10月以降は調子を取り戻して勝利を重ねていったが、時すでに遅し。終盤10連勝で終えれば勝率5割となり借金を完済することができたが、最後の最後で惜しくも2敗した。

 怪我人が多かったのも今シーズンの特徴だった。1軍だけでなく2軍でも離脱者が続出した。1軍に出場した選手のうち、シーズン中もしくはシーズン後に手術を受けたのは大瀬良・中﨑・野村・西川・中田の5名。緒方政権ではトレーナーの権限を強くして選手のコンディションの維持にはかなり気を配っていた。当時とは選手層の厚さが違うことや、毎週6連戦が続く過密日程のシーズンだったことを考慮しても、怪我や離脱が多すぎた。

 そして監督は佐々岡だった。なんとなくポンコツ臭を感じた(余談だが私は菅総理にも同じものを感じている)。投手を中心とした守り勝つ野球を目指すのは分かるが、あの貧弱なリリーフ陣で何が守れるというのか。チームが勝つにはとにかく点を取るしかないのに、開幕後1か月ぐらいはバントの多用をやめなかった。バントを多用していいのは終盤に1点差を守れるチームだけである。首脳陣の起用にも疑問符がつく。例えば三塁コーチャーを担った廣瀬コーチ。連続出塁の日本記録を持ち、ゴールデングラブ賞も獲得するなど、打撃と守備には現役時代から定評があった。しかし走塁のイメージはほとんどなかった。還れそうな当たりでも止めることが多く、前半の打線好調期間に思ったほど点が取れなかった理由にもなった。後半はだいぶ回すようになったが遅すぎた。また、朝山コーチは、育成や不調の選手の矯正に関しては定評があるが戦術を考えるのは向いていない。相手投手の攻略のコメントでは、「相手もいい投手なので『狙い球を絞って』『追い込まれる前に』『甘く来たボールを』打っていってほしい」こればっかりである。分析好きな畝コーチが、データを解析して投手陣の強化を図る2.5軍の統括コーチとして適性を発揮したように、人には適材適所というものがある。来シーズンは河田コーチが帰ってくるので走攻守すべての強化を期待したい。

 

 

 

 


◎成績で振り返る2020

・チーム編
5位 52勝56敗12分 .481 打率.262②
得点523② 本塁打110④ 盗塁64④
失点529⑤ 防御率4.06⑤ 失策73⑤

 

月間成績
  6月   5勝  3敗1分 .281 2.85
  7月   7勝15敗3分 .281 4.93
  8月 12勝12敗2分 .243 3.83
  9月   9勝15敗2分 .257 5.18
10月 15勝  9敗3分 .258 3.42
11月   4勝  2敗1分 .268 1.80
7月と9月の投壊が足を引っ張った。

 

チーム別対戦成績
巨人   9勝12敗3分 .240 4.42
阪神   8勝13敗3分 .232 4.08
中日 13勝10敗1分 .273 3.23
DeNA 8勝14敗2分 .252 4.16
ヤクルト 14勝  7敗3分 .308 4.40
5年連続で勝ち越していた巨人戦でついに負け越し。阪神DeNAにも大きく負け越した。


打率や得点でリーグ2位だったが防御率や失点はリーグ5位と投手陣が課題。何といっても外国人が機能しなかったのが大きい。ジョンソンが不振に陥り新加入のDJとスコットは大外れで、メヒアも開幕前の好調を維持できず。結局ピレラとフランスアの外国人2人縛りをして戦う羽目になった。よりによってシーズン途中での外国人補強が難しく外国人枠が拡大された年に、前代未聞の大失態をやらかしてしまった。

 

 

 

・先発投手編
森下暢仁   18登板
1.91 10勝3敗 122²/₃回 124奪三振

九里亜蓮   20登板
2.96   8勝6敗 130²/₃回 106奪三振

遠藤淳志   19登板
3.87   5勝6敗  107回    97奪三振

床田寛樹   15登板
4.93   5勝8敗  76²/₃回  56奪三振

野村祐輔   13登板
4.58   6勝3敗  70²/₃回  35奪三振

中村祐太   8登板
2.31   3勝4敗  46²/₃回  37奪三振

大瀬良大地  11登板
4.41   5勝4敗  63¹/₃回  38奪三振

ジョンソン  10登板
6.10   0勝7敗  51²/₃回  35奪三振

薮田和樹  28登板(5先発)
4.60   1勝2敗    47回     33奪三振


 大きかったのは大瀬良・ジョンソンの左右のエースの離脱だ。大瀬良は開幕戦で投げては9回1失点、打っては3打数2安打3打点という高校野球のような成績で勝利に貢献。2度目の登板でも完投勝利を挙げ、早くも無双状態に突入したかと思われた。しかし、そこからは好投と炎上を繰り返し、9月上旬に離脱して、後に手術を受けた。悔しいシーズンとなったが、打率.263となぜか打撃で確変を起こした。ジョンソンは開幕から勝ちがつかず伸び悩んだ。登板日が何度も雨と重なるという不運も重なり、石原と組むなどしたが、結局1勝もできないままシーズンを終えた。その後退団が発表された。

 そんな中で殻を破ったのは九里だ。唯一1度も離脱せずに先発ローテーションを守った。圧巻だったのは9月28日のDeNA戦以降の投球。この試合で完封勝利を挙げてからは何かを掴んだかのように好投を続け、10月は4戦3勝で防御率0.58。マツダスタジアムでの防御率は1.74と本拠地で安定感のある投球を見せた。打席での粘り強さはセリーグで一番だと個人的には思っている。

 そして遠藤の台頭もあった。立ち上がりに2~3失点してその後は立ち直るのがいつものパターンで、そのせいで投球リズムはやや悪かったが、先発ローテを守ってある程度試合は作った。中村祐はダメ元で1軍に上げたが予想外の活躍。得点圏で許した安打はわずかに1本で、得点圏被打率は驚異の.033。床田は直球のキレが戻ったことで終盤復活し、薮田も1試合のみ2017年の片鱗を見せた。遠藤・中村祐・床田・薮田は特に立ち上がりに難があるので、この4人に関してはブルペンで本気で15球ぐらい投げてからマウンドに上がってほしい。

 あえて紹介を最後に回したのが、ルーキーの森下である。抜群の安定感でシーズン通して活躍し、新人としては2012年の野村以来となる防御率1点台。特に10月以降は4戦3勝で防御率0.24と無双した。リーグ1位の奪三振率を記録し、ヤクルトと阪神から3勝するなど全球団から白星を挙げる活躍。ピンチでのギアの上げ方やバント処理をはじめとしたフィールディングは新人とは思えないほどだ。特筆すべきは10月24日のDeNA戦。9回1失点(自責0)で完投勝利を挙げるだけでなく、8回には自らのバットで決勝打を放ち、投打の主役になった。

 驚きなのが、今シーズン先発登板したのがこの9名のみだということ。他球団と比べても圧倒的な少なさではないか。原因はいくつかあるが、最大の理由は岡田や矢崎の低迷とアドゥワや山口のフォーム探しの旅だろう。その結果、2軍ですら先発ローテが回らずにブルペンデーが多発していた。

 シーズン終盤には謎のタイミングで先発陣が覚醒した。野村が2回で降板した10月15日以降は、九里と床田と中村祐が4回中4回、森下と遠藤が3回中3回QSを達成するなど、21試合中19試合でQSを記録した。

 

 

 

・リリーフ投手編
菊池保則   44登板
4.50   5HP  42回     53奪三振

中田廉    32登板
4.28   4HP 27¹/₃回 22奪三振

島内颯太郎  38登板
4.54   5HP 37²/₃回 48奪三振

ケムナ誠   41登板
3.88 12HP  51回     55奪三振

塹江敦哉   52登板
4.17 22HP 49²/₃回 41奪三振

フランスア  53登板
2.45 19S   55回     62奪三振


 リリーフに悩まされたシーズンだった。抑えスコットで始まったが1度もセーブを記録することなく抑え剥奪。次に抑えに抜擢された菊池保は1つセーブを挙げたのち3試合連続でセーブを失敗。その後一岡が抑えとなったがこちらも1つセーブを挙げた後離脱。調子を取り戻したフランスアが7月末に抑えに定着するまでは迷走が続いた。フランスアは9月に10試合無失点と好投するなど、メンタルが強化されたのか去年よりピンチであたふたせず、しっかりと抑えることが多くなった。

 その間塹江がセットアッパーに定着し、特に8月は10登板で防御率0.75と安定。終盤は疲れからか調子を落としたが、4年前優勝が決まった翌日の試合で1死しか取れずに6失点で降板したことからみれば大きく成長した。ケムナと島内も速球を武器に奮闘したが、ケムナは悪いときは爆発炎上し、島内は先頭に四球を出すのが当たり前という欠点もみられた。調子を崩し気味だった菊池保も終盤は直球で空振りを取れる状態まで球の勢いが戻り、中田も相変わらずの火消し能力を発揮した。

 それぞれがなんとか役割を全うしたが、救援防御率4.64とホールドポイント数はリーグ最下位だった。下はチームのホールドポイント数のランキングである。

1De 118
2巨 112
3中 111
4ヤ 103
5神 100
6広   65

酷い。広島は1イニングに投手を何人も使うことは基本的にしないので、頻繁にマシンガン継投をするDeNAや巨人と比べると少ないにしても、さすがにこれは酷い。ただ、チーム救援防御率5.33(12球団ワースト)、救援敗戦26(12球団ワースト)を記録した伝説の2010年リリーフ陣よりははるかにまともである。

 

 

 

・打線編 2割7分10本の愉快な仲間たち打線

1 中 西川龍馬   
    76試合 .304(296-90)     6本 32打点
2 二 菊池涼介
  106試合 .271(376-102) 10本 41打点
3 左 長野久義
    95試合 .285(267-76)   10本 42打点
4 右 鈴木誠也
  118試合 .300(430-129) 25本 75打点
5 一 松山竜平
  108試合 .277(404-112)   9本 67打点
6 捕 會澤翼
    79試合 .266(229-61)     7本 36打点
7 三 堂林翔太
  111試合 .279(401-112) 14本 58打点
8 遊 田中広輔
  112試合 .251(378-95)     8本 39打点

坂倉将吾
  81試合 .287(209-60)     3本 26打点
ピレラ
  99試合 .266(316-84)   11本 34打点
大盛穂
  73試合 .259(135-35)     2本 16打点


 今年も打線を引っ張ったのは鈴木だ。5年連続3割25本は史上4人目の快挙である。打率3割を達成するなら3打数3安打しかないという状況であっさりクリアするなど、ここぞの集中力はさすがのものがある。しかし、ポテンシャルを考えればもっとやれるはずだ。不貞腐れることや併殺打も多く、1か月タイムリーが出ないというのもあった。チームの順位がモチベーションに直結するタイプなので難しいところだ。

 その後ろで打線を支えたのが松山だ。チャンスでの強さは健在で、得点圏打率.324を記録。休ませながら使うことで結果を出すタイプだが、他の候補がいなかったため常時スタメンで出た結果、終盤息切れした。守備に難があり、長打力にはやや衰えが見えるため、常時スタメンというのは厳しくなってくる。松山が代打で控えることができるような選手層なら強いのだが。

 次は二遊間を組む田中と菊池のコンビ。2人とも序盤は低迷していたが9月以降に調子を取り戻した。田中は8月までの.201に対して9月以降は.290。前年手術した膝が馴染んできたのか、シーズン後半は好調。FA権を取得したものの無事残留を選んでくれた。菊池も8月までの.249に対して9月以降は.295。本塁打も5年連続で10本に乗せた。

 続いては西川。やはり適性があるのか、1番で.344の高打率。ヤクルト戦では.415と打ちまくった。また、長野の活躍もあった。苦手な春に試合がなかったことが幸いしたのか、代打打率.440に得点圏打率.403と高い勝負強さを誇った。ヤクルト戦で.364の打率を残し、神宮では.452。

 そして打てる捕手の會澤と坂倉。両者とも代打で良く打ち、會澤は.353、坂倉は.346。會澤はファウルチップ顔面直撃による離脱があったものの奮闘し、特にヤクルト戦では打率.395を記録した。坂倉は4年目にして1軍定着。打撃は非凡なものを見せたが守備は改善の余地あり。打率.474と中日戦にめっぽう強く、ナゴヤドームに限ると.684という驚異的な数字を残した。

 若手で台頭したのが大盛。西川の離脱でチャンスをつかむと、本塁打も2本放ち意外な長打力を見せつけた。三振の多さは課題で、これから克服していってもらいたい。得点圏打率.367、代打で.320と奮闘し、DeNA戦では.389とよく打った。

 惜しくも退団となった新外国人のピレラ。全力プレーやチームを盛り上げる姿勢は好感が持てる。様々なポジションをこなし、10月1日の巨人戦では守備で1試合に4つのファインプレーを見せた。もう少し打席での引き出しを増やしたかったところである。

 最後に紹介するのは今年ついに覚醒した堂林。序盤はヒットを打ち出の小槌のごとく量産。後半は調子を落として打率3割には届かなかったが、過去数年間と比べれば十分といったところ。一年だけの活躍で終わらないように来年も頼む。

 全体的に言えることだが、今年は最低限の打撃ができないことが多かった。相手より得点が多ければ勝ちなのだから、どんな形であれ確実に1点をもぎ取ることが重要だ。1死三塁で内野ゴロも犠牲フライも打てないようでは駄目である。それから、今年は期待に応えることができなかった安部・野間・髙橋大・メヒアあたりの奮起も待ちたい。

 

 

 

・守備編
内野の失策が多かった。
堂林18・田中12・松山9。

 堂林はワンバウンドで投げればいいのに無理してノーバンで投げるから送球が乱れる。一塁が際どいタイミングになりそうなボテボテの打球は良い送球が行くイメージなので、もしかすると考える暇があるとダメなのかもしれない。

 松山は捕球や送球ではなく状況判断が下手。二塁に投げるのか本塁に投げるのかベースを踏んでタッチしに行くのかといったとっさの判断が苦手である。ここ2年は春季キャンプの時期に故障離脱していて、守備練習に割く時間が少なかったというのもあるので、来年のキャンプでは鬼のように守備練習に励んでほしい。

 そして菊池の失策0にも触れなければならないだろう。セカンドでノーエラーは史上初の記録。全盛期と比べると範囲は多少狭くなったが、確実性、捕ってからの速さ、送球の強さ、どれをとっても未だに球界トップクラスである。

 ではここで、今シーズンのベストオブ守備ランキングを発表する。
4位 8/1    三好菊池松山の東京ドームでの併殺
3位 9/28  ソトを併殺打に打ち取った菊池
2位 9/13  甲子園でボーアの打球を捕った菊池
1位 6/19  開幕戦の三好

 

 

 

・走塁編
盗塁  堂林17 田中8 鈴木・西川6
    大盛5 菊池3

堂林がチームトップの盗塁数を記録。田中の盗塁数が大きく減ったが、これは8番を打つことが多かったからだろう。チーム全体に言えることだが、走塁意識が低くなったような気がする。1つ先の塁を狙うのは普通。2つ先の塁を狙うような走塁を。

 

 

 

 


◎明るい話題

①HQS(先発投手が7回以上を投げて自責点2以下)を記録した回数は34回で12球団で一番多い。さらに言えば、HQSを記録した投手にその試合で負けがついていないのは広島のみである。

②代打打率.275は2位DeNAの.230を大きく引き離してリーグ1位。長野・會澤・坂倉・大盛が高打率を残した。

③得点圏打数1057は2位DeNAの972を抑えてリーグで最も多く、得点圏打率.265は2位。さらに出塁率.331はリーグトップ(2位は巨人の.328)。チャンス自体は作った。(それを返せるかどうかは知らんがな)

 

 

 

 


◎神試合ベストナイン

    6/19   DeNA1-5広島
    広島 000 020 003 5
    DeNA  010 000 000 1
大瀬良が大活躍。投げては8回まで1イニング10球ペースで抑え、9回1失点完投。打っては5回の同点打、9回のプロ初ホームランなど2安打3打点。

 

    7/8  広島6-3DeNA
    DeNA  100 000 200 3
    広島 001 001 04X 6
1点を追う8回、安打と四死球で満塁とし、堂林がバックスクリーンへ逆転満塁ホームラン。チーム15残塁の拙攻を吹き飛ばす一打。

 

    7/26   DeNA6-10広島
    広島 000 000 055   10
    DeNA  050 010 000 6
8回に堂林會澤の連続ホームランなどで1点差に詰め寄ると、9回鈴木が同点タイムリーを放ち、會澤がこの日2本目となる勝ち越し満塁ホームラン。

 

    8/7  広島11-6阪神
    阪神 001 030 200 6
    広島 240 023 00X   11
プロ初スタメンの羽月が好守に躍動。2回にセーフティスクイズを決めると5回には右中間へ2点三塁打を放った。二塁の守備でもライナーに飛びついて好捕するなど再三の好守を見せた。

 

    10/10 広島3-0ヤクルト
    ヤクルト 000 000 000 0
    広島 100 020 00X 3
先発森下が6回無失点の好投、宇草が5回に2点打とドラフト1位&2位コンビの活躍。

 

    10/13 巨人3-4広島
    広島 010 300 000 4
    巨人 000 001 002 3
九里が8回1失点の好投で開幕から13連勝中だった菅野に投げ勝った。

 

    10/24 DeNA1-2広島
    広島 000 010 010 2
    DeNA  001 000 000 1
同点の8回、二死走者なしから菊池がヒットで出塁し、ギャンブルスタートで盗塁を決める。続く森下がライト前へタイムリーを放ち自らのバットで決勝点をたたき出す。森下は9回1失点(自責0)で完投。終わり方もオースティンの二塁タッチアウトというなんともいえない幕切れ。

 

    10/30 中日3-17広島
    広島 110 000 447   17
    中日 000 210 000 3
1点を追う7回、代打鈴木と大盛のタイムリーなどで逆転に成功し、8回にも堂林と鈴木の2ランで4点を加える。9回には大盛のタイムリー、田中の3ランなどでトドメ。セ・リーグの残り2試合が巨人3-3ヤクルト、DeNA3-3阪神だったため、試合結果画面で異彩を放つ広島の17点。

 

    11/4   広島5x-4巨人
    巨人 000 002 200 0   4
    広島 011 000 020 1x 5
8回に會澤の適時打で同点に追いつく。迎えた延長10回、西川がサヨナラ打を放つがリクエストで覆りアウトに。しかしその後松山が正真正銘のサヨナラ打。実質1試合2サヨナラ。

 

 

番外編 勝っていたら確実にランクインしていたであろう試合

    9/4 広島12-12DeNA
    DeNA  005 030 130 0 12
    広島 000 500 322 0 12
先制を許すも一挙5点を挙げて追いつく。終盤もじわじわと詰め寄り、引き分けた。菊池が9回の同点打など5安打3打点。

 

    11/2 広島2-2巨人
    巨人 000 101 000 0 2
    広島 000 000 002 0 2
9回二死、菊池が好投を続ける戸郷から同点2ランを放ち、力投した九里の負けを消した。

 

 

 

 


◎引き分け試合から佐々岡采配を考える

 10月15日の巨人戦をもとに考えたい。この試合は先発野村が2回で降板し、後を受けた高橋樹が4失点するも、5回に田中の適時打と松山の2ランで同点に追いついてそのまま引き分けた試合だ。貧弱なリリーフ陣がなんとか繋いで勝ち越しを許さなかったのは褒められるべきポイントだが、打線の采配については大いに疑問である。

 まずは同点の6回表、一死二・三塁のチャンスで代打小園という場面。ここで相手は左の大江にスイッチ。小園に左の変則なんか打てるわけがないので、ここは代打の代打を出してもいいはずだが、小園がそのまま打席に立った。当然何か策があるのだろうと思ったが、それはスクイズだった。しかしどうやら小園はサインを見落としていたようで、スクイズを決められず空振り三振に倒れた。二死二・三塁となり打席には代打長野。逆ではないか。相手は左腕なんだし、先に長野を出すべきではないか。長野も倒れ、結局無得点に終わった。

 次のチャンスは8回表。會澤が四球を選び代走に曽根を送る。続く堂林が送りバントを決めた後、菊池がヒットで繋ぎ、一死一・三塁の場面で代打坂倉。マウンドには左のサイドの高梨。ここで再びスクイズを仕掛ける。しかし高梨の初球は大きく外れたため坂倉はバットに当てることすらできず、スクイズ失敗となり無得点。スクイズが悪いわけではないが、「スクイズの経験がほとんどない坂倉に」「左対左(しかも変則)で」実行させたのが理解できない。はっきり言って決められるわけがないし、確実にスクイズを決めるなら磯村でもよかったはずだ。私が思うにここでの最適解は菊池と曽根のダブルスチールだ。去年は一・三塁でダブルスチールを2回決めているのに。

 負けるのはしょうがない。しかし勝てる戦力で打てる手を尽くさずに負けるのだけは本当に許せないのだ。ベンチ入りしている野手は使い切るぐらいの気持ちでいてほしい。代打を出さずに長野や會澤あたりがベンチに残ったままで、代走で野間や曽根を使わずに負けるシーンも多かった。佐々岡は勝負観や試合の流れを読む力が0に近い。ただドラフトは上手いのでGMには向いているかと思う。

 

 

 

 


◎来季展望
先発    大瀬良九里森下栗林床田
      遠藤中村祐薮田ネブカス(野村)
リリーフ  菊池保島内バードケムナ塹江
      フランスア

打順
1左西川
2二菊池
3一クロン
4右鈴木
5三堂林
6捕會澤
7遊田中
8中大盛
代打 松山長野坂倉

新外国人のクロンだが、あまり過度に期待しすぎない方がいいというのが第一印象。リリーフが改善されないことには優勝は厳しいので3位ぐらいと予想しておく。また、そろそろ小園・羽月・林・正隨・中村奨あたりを使っていく時期でもあり、若手の成長に期待したい。考えられる最悪のパターンは、クロン外れ・堂林リセット・田中&菊池不振・松山&長野衰え・西川&會澤故障離脱の場合。もうこうなったらそれこそ若手使うしかないか。

 

 

 

 


◎野球コラム DHの有無について

 現在パリーグのみが導入しているDH。打撃型の選手が投手の代わりに打席に立つ制度である。交流戦日本シリーズでの対戦成績の悪さから、セリーグにもDHを導入すべきという考えが上がっている。私はそれには大反対だが、DH反対派のほうが今となっては少数派だろう。

 DHのメリットとしては、①期待できない投手の打撃を見ずに済むこと、②投手に代打を送ることがないので先発投手が育ちやすいこと、③疲労が溜まっている選手や守備に難がある選手を使えたり、若手を守備に就かせてベテランをDHに回せたりで、打撃の選手枠が増えること、④投手が死球を受けるリスクを防ぐことができるので故障の予防になること、などが挙げられる。

 一方DHの最大のデメリットは、投手に代打を出すかどうかの駆け引きが無くなることである。セパの区別がなくなることもデメリットになる。

 メリットが多数あるのはもちろん理解しているが、それを考慮しても個人的にはDHは導入してほしくない。そもそも野球は9人でやるものであり、投手も打席に立つというのが野球の本来の姿である。やる気がないとされる投手の打席だって毎回毎回そうではなく、せいぜい完投目前の8、9回ぐらいだ。ほとんどの投手は打撃でもチームに貢献しようとしている。投手の打撃はやる気がないと主張される方は、残念なことに贔屓チームの投手の打撃が相当無気力なのだろう。何より投手が打ったら盛り上がる。投手の一打をきっかけに大量得点できることもある。またDH導入で投手の打席がなくなると、どこで代打を出すかなどを考える機会が減り、監督の腕の見せ所が少なくなってしまう。代打の切り札的存在の選手が出てきたときの球場の盛り上がりは最高潮に達するが、そういうのも減ってしまう。さらに途中出場した選手がそのまま入るときに打順が組み替えやすくなる。代打した選手がそのまま9番に入ることもあり、8月25日には9番松山、10月30日には9番鈴木という打順が登場している。これはこれで面白いと思うのだが。

 セリーグ側も、負ければすぐにDHDHってセリーグとしてのプライドはないのか。セパの実力差は多少はあるが、そこまで大きいものではない。セリーグパリーグにあるのはタイプの違いだ。一概には言えないが、パリーグは直球文化でセリーグは変化球文化、長所を長所で迎え撃つのがパリーグ・短所を長所で突くのがセリーグという違いである。

 そもそも、セパの差がDHの差だけだと思っているのなら大間違いだ。DH導入は40年以上前だが、パリーグ日本シリーズで勝ち始めた(ほぼソフトバンクだが)のはここ10年ぐらいで、交流戦も最初からパリーグが優勢だったとはいえ今よりは拮抗していた。まずはドラフトや育成の結果を見直すことが先だろう。こういう人たちほどDHを導入してそれでも勝てなかった場合また違うことを言い出す。「パリーグの本拠地はドーム球場が多い。セリーグドーム球場にしろ」とかでも言うのだろうか。そこまでセパで条件を合わせたいのであれば、DHありに統一するのではなくDHなしに統一すべきだ。

 

 

 

 


◎最後に
LINE上の最大字数が10000字のため、最初に公開したときは字数を削るという作業が初めて発生してしまったが、今回は泣く泣く削った部分も(全てではないが)付け加えて公開している。
あと1週間したら次の記事を書き始めないといけないので、それまで冬眠します……zzz。

 

 

 

 


~今だから言えること~
クロン外れ予想は当たってたけどまさか栗林がクローザーとしてあれだけ活躍するとは。
セパの差がどうとか言ってたら交流戦セ・リーグが勝ち越しましたね。あの議論は何だったんでしょうね。ただ広島は大幅に負け越してますけどね…。

※キングオブコント2020

【自己満足記事 キングオブコント2020】
               (約3100字)
※過去記事

脱稿 2020年10月23日
公開 2022年10月3日

 

 

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※過去記事は、そのときの私の感想を残しておくために、あえて原文のまま(誤植があれば直しますが)掲載します。そのため、今となっては不自然な表現や記述がある可能性もございます。例えば「最近の~」や「数年前の~」といった表現が出てきた場合、それは現在ではなく、記事を書いた時点での“最近”や“数年前”を指しています。
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皆様お久しぶりです。時間がなかったため今回はやや簡潔に書かせていただいた。申し訳ない。

 

私の採点基準は以前書いたが点数の目安を詳しく書いていなかったと思うので、改めておさらいしておく。
基本的に賞レースの決勝に値するには90点以上は欲しいところ。言い換えれば90点が合格最低点みたいなものである。そこから91…92…93…と増えていき、私の中で94が素晴らしいという評価になる。95になると最高レベルという評価で、96以上は心を揺さぶるような、震えるような、とにかく凄いレベルの感覚があるときに初めてつけるもので、滅多につくことはない。さらに、89と90、94と95、95と96の間に大きな壁があるイメージ。図にすると

…88<89<<<90<91<92<93<94<<<95<<<<<96<97…

という感じである。よって、まとめると、

①90以上は“賞レースの決勝に値する”
②94は“素晴らしい”、95は“最高級”
③96以上は“心を揺さぶるような何か”

ちなみに、80未満は“出直してこい”になるが、80点を下回ることはほぼないし、基本的につけようとも思っていない。


※これらの基準は主にM-1キングオブコントのときに適用するもので、R-1などその他の賞レースでは基準が変わります。

 

 

 

じゃあ始めるよ。

 

 

 

 


滝音「大食い選手権」 90
今大会で唯一の私の初見コンビ。「たきおん」と読むらしい。ネタ自体はシンプルで、序盤に持たせた違和感を中盤で回収して終盤に繋げるスタイル。ある程度笑えたため悪くはないのだが、ボケ→ツッコミ→ボケ→ツッコミの会話が単に続いただけだったので、ネタにもう少し強弱があったらもっと点数が伸びたかもしれない。2乗のくだりは好き。

 

GAG「入れ替わり」 86
今年はクオリティーが落ちた。GAGらしくないというかなんというか。おじさんとフルートが入れ替わるのはちょっとファンタジーがすぎると思う。入れ替わりだけで終わってしまい、その後の展開が何もなかったのも残念である。坂本のキャラも中島美嘉本人である必要は無いし、何なら「中島美嘉っぽい格好のヤバイ奴」という設定の方が面白いかと。

 

ロングコートダディ「部品を取り出す仕事」 84
終始静かなネタだった。前半を無駄に使ったのにそれ相応の笑いが後半にないので、必然的に点数は下がる。段ボールの使い方など発想は面白い。しかし大きな笑いがなかった。これに尽きる。

 

空気階段霊媒師」 91
キャラコントのようなネタだが、霊媒師がラジオ本体の役割をしているためスマホアプリよりも受信が早い、長い番組ストラップを実際に出す、自分の声とラジオを通して少し遅れて聞こえる音声とがズレる気持ち悪さ、など、構成の面でもしっかりしているネタである。あのラジオはタイトルの割に全然バレーボール語ってないね。

 

ジャルジャル「野次ワクチン」 93
誰やねん知るか下手くそのコンボは強力で、届けるなに関しての野次もじわじわ笑えてくる。ネタのしつこさが強いため、昨年披露した途中から英語に聞こえるネタよりは劣るが、今大会の中では上位に入るだろう。

 

ザ・ギース「ハープ」 87
ハープはね……。残念ながら笑いにはならないかな。確かにハープは珍しい存在だが、その意外性で笑える楽器ではない。バイきんぐのコントで西村がジャンベを叩くやつぐらいでないと笑いは取れない。ザ・ギースにはエレベーターホールという最高傑作ネタがあるのだが、それをやってほしかった。気になる方は調べてね。

 

うるとらブギーズ「陶芸」 84
ちょっと違う展開になった。誤って割ってしまい、良い…良い……良い………の一点張りだったのが勿体なかった。とりあえず去年と今年とネタを見て分かったことは、この2人はバカバカしいことをバカバカしくやるコンビだということである。

 

ニッポンの社長ケンタウロス」 83
何これ?
失礼、真面目に講評しよう。このネタに関しては好みが分かれる。コントならではの独特な世界観が好きな人にはハマると思う。私は世界観を全面に出したネタを否定するわけではない。しかし、そこにはある程度の“理屈”や“秩序”が欲しい。考えずに感じろ、ということだと思うが、残念ながら私は何も感じなかった。

 

ニューヨーク「結婚式の余興」 92
なかなか1発目での笑いを越えないままネタが終わってしまうコンビが多いなかで、序盤の盛り上がりを後半で越えてきたのが高評価となったポイントだろう。それにしてもピアノや電動ドリルなどあれだけの芸を2か月で習得したのは凄いね(誰目線?)。

 

ジャングルポケット「情報を話せ」 88
思ったのと違う方向に行ってしまった。テンションと笑いが釣り合ってないため、演者と観客との間に温度差が生まれた。会話のテンポが重要なネタなので、そこを外すとちょっとついて行けなくなる。

 

 

 

 


ここから2本目。

 

 

 

空気階段定時制高校」 85
二人の間では会話が成立していて、その内容は観客に伝わらない。それを本人たちが良しとしているかどうかは分からないが、こちらで全て補えるわけではないので、もうすこし聞き取れる部分を増やしても良かった。設定や曲の使い方など寸劇としては良いが、コントとしてはどうか、というところ。余談だが、一部の間でこのネタは障害者を馬鹿にしたものだとか言われているらしい。そういう思考を持っている人の方が、よっぽど馬鹿にしてますよ。クレームをつける前にまず自分のおつむをどうにかしましょうね~。

 

ニューヨーク「帽子」 81
気になるところをネチネチと突くのはニューヨークらしくて良いが、これは面白くない。帽子を被っている状態にそこまで違和感を感じなかったので完全に突くところを間違えているし、そもそもどこで笑えばいいのだろうか。あそこまで帽子うんぬんを引っ張られると帽子を取ろうが取らまいが笑いは起こらないだろう。

 

ジャルジャル「タンバリン」 90
悪くはないがちょっとうるさい。このネタで優勝を勝ち取ったというよりは、今までのジャルジャルの功績が評価された結果としての優勝だろう。

 

 

 

 


〈まとめ〉
今大会をまとめると、決してレベルが高かった大会だとは言えない。1本目で90点以上をつけた数も10組中4組と私が採点を始めた2015年以降で最少となった。
もう一つ目立ったのは、曲の使用の多さとオチの弱さ。最初の笑いがピークで、その後はそれ以上の笑いが起きない、というネタが多かったように思う。構成や使用する曲に力を入れるのは結構だが、とにかく笑いを取りに来てほしい。

 

 

 

 


次はカープ記事で会いましょう。11月末~12月上旬の公開を予定しています。その次にはM-1記事を公開する予定です(公開時期未定)。予選の日程から考えて、M-1決勝は12月20日と個人的には予想している。

 

                終わり。

 

 

 

 


~今だから言えること~
意外と特に言うことはない。たまにはこんなこともある。